そんなに低い診療報酬で、なぜ 我々は医院を
経営できるのでしょうか?

なぞです。

実は歯科に於いては概ね以下

の4点のような理由があります。

1,「自費診療」という一種の「混合診療」が認められていたため、
そこで利益を確保していました。

「だから
保険の方での赤字は我慢しろ」
というのが行政の言い分でした。
実際、自費診療の少ない公的医療機関では歯科は病院の全科中
最大の赤字科のため、真っ先に病院から追い出されています

2,診療報酬においても弾力的な運用を行政が黙認してきた。

つまり、改訂に於いて診療報酬を上げる代わりに様々な「指導料」
などの様々なものを新設しました。そこでは私たちの多くが行政から
そちらの点数をかわりにとってください」と言われた経験があります。

こんな訳の判らない制度を国民が納得するはずがありません。
ここでも責めを負わされるのは現場の臨床医です。

3,同じ歯を何度も削って詰めるのです。

 保険の銀歯では常に十分な適合精度を出すのは
コスト面からもほぼ不可能ですし、それを求めてもいません。
だから
数年おきに虫歯になって、
また銀歯にするというのを繰り返すのです。
当然歯は無くなっていきます。 また歯の神経の治療も粗悪なものが
多くこれも治療の繰り返しをしています。

このように無駄が多く、その上
患者の体を犠牲にしながら、
この国の常識外れの歯科保険診療は今も続けられています。

4,ともかく数を多くこなすのです。

患者をいっぱい診る、いっぱい削るのです。
そうすれば
薄利多売ですがやっていけます。
患者を一列に並べて野戦病院状態で治療するのです。
 
もっとも歯医者の数が増えすぎた今となっては
これもできなくなったので、
ワーキングプアの歯科医師も増えてきました。

※シンポジウムでのプレゼンテーション予定より一部抜粋

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しかし、それでも健康保険制度は誰でも安価に、
そこそこの治療は受けられるという優れた制度であり、
今後も安定的な運用が成されることを
私たちは強く望みます。

では、私たちはどうすればよいのでしょうか?

私たちが行き着いた結論は健康保険制度の決定過程と、
運用過程に於いて、医療現場における直接の当事者である、
「患者」と「臨床医」の代表が、直接関与し、
且つその内容が公開され、公正性が保障される
ことの実現です。
 
これが行われない状態で、医療現場のみに開示を求めることは
保健医療の崩壊をもたらすと考えます。