Top / (安い)診療報酬についての国会質疑





第101回国会 社会労働委員会 第19号

昭和五十九年六月二十八日(木曜日)

網岡雄

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/101/0200/10106280200019a.html
より一部抜粋


○網岡委員

 ぜひやってください。次に、今度は医療問題の中でもう一つのあれがあるのでございますが、一つは、薬に重点が置かれているために診療報酬が実態に合わない安い評価になっている。私は、これも日本の医療体制の大きな問題の一つだと思うのでございます。

 具体的なことを申し上げますが、例えば入院料は三千百円です。これは非常に安いですね。例えば国民宿舎の宿泊料、四千八百円です。これと比較をいたしますと、三食で看護婦さんがついて、そして三千百円というのはちょっと安過ぎはしないかということを感じます。

 それから二つ目は往診料、これは昼間二千円、夜間四千円、JAFのロードサービスは昼間三千円で夜四千円、こういうことでございますから、これから比較をいたしましてもこれは問題にならぬ、非常に安い診療報酬じゃないかと思います。

 それから次に、全身マッサージですが、これは三百円ということになっております。普通のマッサージでいきますとこれは安いと思うのですが、普通は二千五百円から三千五百円ということでございますから、全身マッサージで三百円というのは、医療とはいえいかにも安いのではないかと思います。どうでしょうか。

 それから、初診料が千三百五十円、今は映画を見れば二千円です。ということですからこれまた安いのじゃないか。

 それから、胃の洗浄は三十分間かかるそうでございますが、それで千百円、こういうことでございます。車の洗車はわずか三分で二千五百円、こういうことでございますから、その実態からいって、これは局長、大変安過ぎはしないかという気がするわけでございます。

 それから、今日の医療がいかに薬に重点を置いているかということの端的なあらわれですけれども、例えば傷をして、傷を手当てをしたと仮定をいたしますと、お医者さんの話を聞きますと、傷口の手当てをして包帯を巻くと処置料百二十円、診察料三百八十円、締めて五百円。そして二つ目のケースは、手当てをして塗り薬を渡すと、これは処置料百二十円、診察料三百八十円、そして若干の調剤料が加わって五百七十円。それから傷口を見るだけですと、不思議な話ですが六百五十円もらえる。これは内科加算ということで、加算がついてそういうことになるようでございます。それから、薬を渡すと今度は内科加算された上に調剤料が加わって七百二十円ということになって、薬が伴った方がやはり高い、こういうことになりまして、実際の診療報酬というものが、先ほど例を挙げたように非常に安いということは問題ではないかというふうに思います。

 六月十五日に、厚生省が、技術診療についてこれは見直す、予防とか指導料について技術料を加味する、こういうことを考えられているようでございますが、歯科医の方のことも言わないとちょっと片手落ちになるといけませんので言っておきますが、金銀パラジウム合金の場合は、これはやはり物に傾いているということでございますが、大臣の御専門ですけれども、技術料がだんだんだんだん五面に包んでいくほど安くなるということなどから見まして、大きな問題があるのではないかと私は思うのでございますが、この点についてどういう処置を今後されようとしているのかという点について、御答弁をいただきましょう。

○吉村政府委員

 確かに先生御指摘になりましたような点、個々の技術料をとりますと非常に安い、こういうことに相なって、これが現在の診療報酬についての一つの批判される点でございます。

 しかし、私どもが非常に悩みますところは、全体としての医療費というものが非常に高い。確かに医師の収入から考えましても、また所得から申しましても、これはかなり高い水準にございます。国際的に言っても高い水準にある。しかし、今申されましたように、個々の初診料あるいは往診料あるいは歯科の技術の点数、それから入院料等比べますと、確かに日本の場合が低い。そこで、その間にどういうつながりがあるかと聞きますと、個々の点数と全体の医師の収入、あるいは医療機関の収入の高さ、個々の診療行為の評価の低さとの間にどういうつながりがあるのかということを考えますと、それはやはり非常に量をたくさんこなすということが一つと、先ほどから御指摘になっております薬づけ医療みたいなところで、技術料の不足というものをカバーをしておる、この二つではないか、私どもはそう思うわけでございまして、少なくとも今後、現在の点数表を直していく場合には、薬を使えば総体の収入が上がる、そして余り親切な診療をしなくても、患者の数さえこなせば収入が上がる、こういうようなことは少なくとも是正をしていくべきだ、こういうことで、そういう観点から技術料の重視を志向した診療報酬の改正というものを考えていきたい、私どもはそう思っておりますし、現在の中医協におきましてもそういうことを頭に描きながら審議が行われておる状況でございます。私どもそういう方向でひとつ努力をしてみたい、こう思っております。


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Last-modified: 2008-04-04 (金) 12:05:06 (3312d)