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みんなの歯科ネットワークメールマガジン17号 発行 2008/01/12

【檄! いま、本来の歯科医療を取り戻すチャンス】

〜僕の愛するこの国には、二つの歯科医学が存在する!?〜

大学を卒業し、附属病院での研修を終え、地元に勤務医として帰る決意をした今から17年前、僕はある覚悟をしていた。

“歯科医学から離れた、歯科保険診療をする保険医として魂を売らなきゃいけない”と。つまり患者さんを前に、どんなに今まで学んできた歯科医学的にみて、必要で意味があり 合理的な治療の流れ・方法・技術・材料であっても、またそれ以上に患者さんが望んだとしても、保険診療となると様々な制約を受け、そしてある意味金儲けが要求され、医療人に徹しきれない、と…。

僕は魂を売る覚悟だった。

が、大学の先輩で、勉強熱心との評判で紹介された先生の下で始めた僕の勤務医生活はまったく違うものとなった。

それは師匠の歯科保険診療に対する【姿勢】に象徴される。

師匠はその当時としては自費志向が強く、新しい歯科医療技術を貪欲に吸収する。が、保険・自費に関わらず分け隔てなく患者さんへのフィードバックを欠かさない医療人だった。

だから、勤務する僕に対し、「いっぱい本を読め!興味のある研修には積極的に参加しろ!」と常に背中を押し、そして「いいか、保険診療は自費のための練習と思え。

経費がどんなにかかろうがかまわない。患者さんから経験させてもらい、保険でしっかり技術を習得し、腕を磨くんだ。

そうでないなら、いざ自費を希望される患者さんがみえてもできるわけがないじゃないか。」と3年半の勤務の間励まし続けてくれた。

僕は魂を売らないで済んだ。

このあと、この姿勢を忘れなければ、捨てなければ、きっと患者さんは支持してくれるはずと、生まれ育った町に根を張る。

そうして開業13年、様々な研修会に参加し、患者さんの悩みを解決できる方法だと納得できる技術の習得に勤しみ、患者さんの治癒に有効だと考えられる材料・器械を積極的に臨床へと取り入れてきた。自分は『正規流通米』を提供できていると信じながら…。

ところが最近、歯科保険医療の見えない壁の圧迫を感じるようになってきている。

20年以上診療報酬が据え置かれているとか、一部の不正に全歯科医師が連帯責任を問われるとか。

いつしか、“患者さんのためには?”と自らに問いかけ判断していた姿勢までが、制度解釈上ちょっと違うというだけで『闇米』に分類されてしまっている。

なぜこんな狭い綱渡りが強要される?

制度が変質してきていると思う。希望・理想のベクトルが、患者さんの口腔の健康を取り戻すためではなく、医療費負担の軽減、それも企業負担分軽減指向の方向だけへと。

これはちゃんと声を上げて押し返さなくちゃいけない。

目の前に患者さんがいるから、人質に取られたようで文句が言えないと錯覚しているけれど、なんてことはない患者さんは味方にできる存在である。本当の敵は、最大の味方となるべき患者さんとの関係を分断する方法を駆使してきている。

不正請求疑惑密告制度しかり、窓口負担金アップしかり。

けれど真に頼られるのはどっち?

だから、今年は患者さんともっともっと話そうと思う。

制度の矛盾などこんなことで困っているんだと正直に話そうと思う。

自費は逃げ込むためのものじゃない。

目の前の患者さんの治療を通して、どうしたら克服できるのか一緒に考えてもらおうと思う。そして一緒に行動できたら…

みな歯科に触れて約半年。

ここ数年悩まされていた【焦燥感】の正体がやっとわかった。





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Last-modified: 2008-01-17 (木) 22:11:33 (3656d)