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噛みしめ呑気症候群(かみしめどんきしょうこうぐん) !


【はじめに】

このごろ何となくあごが疲れやすかったり慢性的な頭痛や肩こりに悩まされていませんか。
仕事や日常のストレスや緊張で歯を食いしばることが多くありませんか。
げっぷやおならがよく出る、あるいは胃がもたれやすかったりお腹が張るなどの症状はありませんか。

何かとストレスの多い世の中、このような体の出すシグナルには注意が必要です。


噛みしめ呑気症候群という病気をご存知でしょうか。

甚だ聞き慣れない病名ではありますが、これは東京医科歯科大学の教授である小野繁氏によって命名されたもので、
ストレスや極度の緊張によって引き起こされる心身症のひとつと定義づけられています。

噛みしめ呑気症候群とは、
ストレスや極度の緊張によって無意識のうちに奥歯をギュッと噛みしめると同時に大量の空気を含んだ唾液を飲みこみ、
飲みこまれた空気が胃や腸内に貯留することによって生じる胃腸障害をはじめとするさまざまな徴候をいいます。
その症状は胃のもたれや不快感、腹部膨満感、げっぷ、放屁(おなら)など胃腸症状のほか、
強い噛みしめによる頭痛や目の痛み、肩こり、顎関節の痛み、時に腰痛やうつ病も併発するなど多岐にわたります。

このため複数の診療科を訪れて頭部の検査や胃腸その他の臓器の検査をしても原因がわからないことが少なくなく、
結局対症療法として鎮痛剤や消化剤、整腸薬が処方されることになりますが、効果が上がらないことが多いといえます。
そのうち症状は悪化しそれが引き金となってうつ病にいたることも稀ではないため注意が必要です。

「検査をしても原因がわからない、薬を飲んでも症状がなかなか緩和しない。」

このように原因を突き止めるまでの道のりが長く、それが噛みしめ呑気症候群の特徴でもあります。

現在この病気に悩まされている人は8人に1人とされ、日本国内におよそ1500万人の患者がいることになります。
中でも20代から50代、働き盛りのストレスを受けやすい女性に多いといわれ、
とあるテレビ番組でも話題になったことで一気に脚光を浴びることになった疾患といえます。


【噛みしめ呑気症候群の治療方法…歯科的アプローチ】

噛みしめ呑気症候群の最大の原因はストレスや極度の緊張であることがわかっています。

まずは自分のストレスや緊張状態に気づき認識することが第一となります。
そして噛みしめや食いしばりを防ぐために可能な限り顎関節やあごの筋肉を安静にさせておくことが肝要です。
具体的にはスプリント(マウスピース)を作成して装着することによって、噛みしめの防止を期待すると同時に
原因の除去も行うという治療が行われています。   ※状況により改善されないケースもあります

また、ストレスに加えてメンタルな部分に大きく左右される疾患でもあるため、
心療内科等、他科との連携が不可欠となる場合も多く、
診療は医科・歯科のコラボレーションということになります。
すなわち医科における心身医学的なアプローチでは、
首や肩の筋肉の緊張や噛みしめを誘発するような精神面、
ストレス面での心理的社会的な背景を考慮の上での治療を行っていく必要があり、
歯科においては噛みしめやあごの位置に対するアプローチが主体となり、
前に述べたスプリントによる治療がメインとなります。



【噛みしめ呑気症候群 チェックリスト】 update.jpg


 《消化器症状》

 □   ゲップがよく出る

 □   おならがよく出る

 □   お腹が張る(膨満感)


 《頭頸部症状》

 □   口元や頬に力が入っていて唾液を飲むことが多い

 □   顎の周辺に疲れや痛みがある

 □   肩や首のこりが強い



胃腸の検査で異常がなく、このリストの中で、消化器症状が1つ以上、頭頸部症状が2つ以上該当すれば当疾患の可能性があります。

※これはチェックリストの一部です。病態について、すべてを網羅したものではありません。あくまで参考程度にご活用願います。
 より詳細な情報が必要な方はかかりつけの主治医、もしくは専門医にご相談ください。






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Last-modified: 2010-10-19 (火) 21:04:40 (2384d)