Top / 18.摂食・嚥下障害

摂食・嚥下(せっしょく・えんげ) !


MVC-001Fb.jpg

食べ物をおいしく食べるということは生命の維持はもちろんのこと、人生の大いなる楽しみであり生きる活力でもあります。
「摂食」とは食べることをさし、「嚥下」とは摂食時の飲み込むことをいい、食べ物を口腔より胃に送り込むことです。
即ち食べ物が食べ物として認識されて口に入るところから食道を経て胃の中にいたるまでの一連のプロセスをいいます。

呼吸と嚥下1.jpg

【参考:嚥下と呼吸の違い(図)】

ヒトの摂食・嚥下は以下のような5つのステージに分類されています。
これら一連のプロセスが何らかの要因で障害されると、
正常な嚥下反射が損なわれることになり、摂食・嚥下障害となるわけです。

\莵坿(認知期)
 食べ物を口にするまでの時期、すなわち五感を駆使してこれから食べようとするものの性状を「認知」し、
 食べ方、唾液の分泌、姿勢といった摂食・嚥下に必要な環境整備の時期といえます。
 food1.jpgmind.jpg

⊇猗期(咀嚼期)
 食べ物を口に取り込み咀嚼して※食塊にする時期をいいます。
 ※咀嚼によって噛みくだかれた食べ物が唾液と混ぜられることで一纏まりになり、
 のみこむ直前となったものを食塊といいます(単に噛みくだくだけではない)。
 食塊形成には咀嚼筋をはじめ唇や頬、舌、歯、口蓋(こうがい)が複合的に関係し、
 唾液分泌によっても左右されます。
 準備期1-1.jpg  準備期2-1.jpg

8腔期(嚥下第1期)
 食塊を口腔から咽頭へと送り込む時期をいい、嚥下反射はここからスタートします。
 口腔期1.jpg

ぐ頭期(嚥下第2期)
 食塊を咽頭から食道へと送り込む時期をいいます。
 咽頭期1.jpg

タ道期(嚥下第3期)
 食塊を食道から胃へと送り込む時期。ここが最終となります。
 食道期1.jpg

※嚥下は随意的にも反射的にも誘発できる機能的な運動であり、指示嚥下と自由嚥下の2つがあります。
ただし、これら5つのステージが滞りなく行われるのはあくまで指示嚥下の時であり、
自由嚥下の際は必ずしも上記の流れになるとは限らないため、注意が必要です。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』摂食・嚥下 より一部改編、引用

摂食・嚥下障害における具体的な症状としては

・口が開けづらい
・食べるペースが異常に早い、あるいは反対に食事に異常に時間がかかる
・食べこぼし
・よだれが出る
・噛めない
・丸飲み
・飲み込むことができない
・むせる
・のどにつかえる
・誤嚥、誤嚥性肺炎
・窒息

などがあげられますが、最近特に問題となっているのが誤嚥(ごえん)による肺炎です。
誤嚥性肺炎は食べ物や飲み物、唾液等の分泌物や胃内容物を誤嚥することによって起こり、
せき反射、あるいはせき込む力が弱まることや、「痰」として自然に汚物を排出できなくなった場合に発生します。
肺炎の原因はさまざまですが、嚥下障害がある場合、食べ物や口腔内細菌で汚れた唾液などを気管へ入り込むことで、
ひとたび誤嚥性肺炎を発症すると治療は困難で死亡率も比較的高いため、発症前の予防が不可欠です。
そこで口腔ケアが再び注目されるようになってきました。
これは歯科だけでなく医療、介護分野でもトピックになっていて、
今では看護師や介護福祉士、言語聴覚士なども相当力を入れている分野だといえます。

加齢により唾液の分泌量は減少し口腔内の自浄作用が低下することで、いろいろな細菌が繁殖しやすくなります。
また、残っている歯の本数が少なくなってくると咀嚼や発音・構音に支障がでてくるため、
患者さん自身の口腔管理に加えて医療・介護者によるサポート、すなわち口腔ケアが必要となってきます。
口腔ケアを適切に行うことで、お口の中の汚れを取り除くだけでなく抑えられていた唾液の分泌増加も期待でき、
自浄作用の回復も促し口腔内を正常時に近づけていきます。
特に就寝前の口腔ケアは高齢者や障害を持つ方の誤嚥性肺炎の予防に有効と考えられています。

高齢者(特に寝たきりの方)や障害を持つ方の摂食嚥下にかかわる障害を早い時期に見落とさないためには、
本人の自覚もさることながら、周囲にいる方々の注意深い観察により変化を見逃さないこと、
日常生活や食事に関する配慮をしていくことが肝要で、 適切な対応を日頃から心がけていくことが大切であるといえます。

MVC-013Fb.jpg

【参考資料】

【誤嚥性肺炎を防ぐための5カ条】

,いなり食べず、食べる前にウォーミングアップ(嚥下体操など)を!
 一口目がいちばん誤嚥しやすいといわれています。
⊃事時の「姿勢」に注意しましょう。
 ・むせないからといって誤嚥していないとは限らない。
  咳反射やせき込む力が低下している場合があります
 ・むせるからといって口からの摂取が無理とは必ずしもいえない。
  食塊を作りやすいよう、とろみをつけるなど調理に工夫を!
  食後すぐ横にならないようにしましょう(逆流の防止)。
B領呂鬚弔韻泙靴腓Α
 「低栄養」や「水分不足」は禁物です。
じ呼吸に注意しましょう。
 乾燥により口腔内細菌が繁殖しやすく誤嚥の危険性も増すので口腔内の保湿を積極的に行っていく必要があります。
ァ峺腔ケア」でお口の中をきれいにしましょう。
 義歯を含めたお口の中の汚れや細菌を減らし、誤嚥によるダメージを最小限に抑えるようにしておきます。




患者さんのための歯科治療・用語解説
   ↑目次のページへ



NPO-rogo.gif

                                   ↑みんなの歯科ネットWIKIトップページへ。


添付ファイル: fileカンファレンス.pdf 1435件 [詳細] filefood1.jpg 772件 [詳細] fileMVC-013Fb.jpg 740件 [詳細] file食道期1.jpg 770件 [詳細] fileMVC-001Fb.jpg 710件 [詳細] file準備期2-1.jpg 798件 [詳細] file準備期1-1.jpg 855件 [詳細] filemind.jpg 750件 [詳細] file咽頭期1.jpg 961件 [詳細] file口腔期1.jpg 824件 [詳細] file呼吸と嚥下1.jpg 848件 [詳細]

リロード   新規 編集 凍結解除 差分 添付 複製 名前変更   トップ 一覧 単語検索 最終更新 BACKUP リンク元   ヘルプ  
Last-modified: 2009-08-04 (火) 21:06:26 (2789d)