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2.歯周病

歯周病について・目次


歯周病・イントロダクション !

歯周病.gif

TVや雑誌で目にすることが多くなった「歯周病」という言葉。
歯科医院で「歯周病が進んできてますよ」と説明を受けて、ドキッとした経験をお持ちの方もいらっしゃることでしょう。
口の中で起きる、歯に関わる病気ということは何となくわかりますが、どうして虫歯でもないのに歯がグラグラしてきたり、痛みや腫れがおきるのでしょうか?

  • 歯の表面や舌を含むお口の中の粘膜には、健康な状態であってもわずかな細菌が付着しています。
    しかし、人体にもともと備わっている免疫の働きによって細菌の活動は抑えられ、大きな害を及ぼすことはありません。
    ただ、細菌の活動に対する抵抗力(生体の防御力)は人によって大きな差があり、同一の人物であっても、加齢、生活環境・習慣、他の疾患の影響等によって変化することが知られています。
  • 歯と歯茎の境目に付着しているプラーク(細菌の塊)による悪影響が防御力を上回ってしまうと、徐々に歯の支えとなっている骨(歯槽骨)が溶かされてしまい、不幸にして歯を失う羽目になることもめずらしくありません。
  • 生体の防御力を低下させないために、規則正しい生活リズムやストレスの少ない生活環境作り等に留意するとともに、歯と歯茎の境目付近の比較的浅い位置に付着しているプラークを患者さん自身がブラッシング等で毎日きれいに清掃すること(パーソナル・プラーク・コントロール)と、歯茎の奥のほうに潜んでいるプラークや歯石を定期的に歯科医院で徹底的に除去すること(プロフェッショナル・プラーク・コントロール)が、歯周病にかからない、進行させないためにとても重要なのです。
(参考文献「やさしい説明、上手な治療(1)歯周病」:石井正敏著、永末書店刊)

歯周病の原因と成り立ちについて !

1. 歯周病は、歯周病原菌の塊であるプラークが歯肉溝に付着し続けることによって起こります。
歯磨きが不十分で、プラークが歯肉溝周囲に残った状態が長く続くと、プラークの深部には酸素が無い環境で活発に活動するグラム陰性菌と呼ばれる細菌群の割合が高くなってきます。
これらの菌が増えてくると、歯肉の炎症症状に加えて、歯の根の周囲に存在し歯の支えとなっている骨(歯槽骨)に菌が感染するのを防ぐために、骨を菌から遠ざけようとする すなわち菌に近い部位の骨を溶かしてしまう生体反応が起こります。

2. 歯肉炎と歯周炎の大きな違いは、この骨(歯槽骨)の吸収が起こっているか否かです。

歯周病の初期状態である歯肉炎は、プラークおよびプラークが硬くなってしまった歯石を取り除き、毎日丁寧に 正しい方法で歯磨きをすることで炎症はなくなり、以前の健康な歯肉にもどることが可能です。
これは、歯肉溝底部の位置を決定する歯槽骨がダメージを受けていないからです。

3. しかし、一たび歯周炎にまで進行すると、自分の身体(組織)を犠牲にしてまで歯周病原菌から逃げようとして、歯槽骨が溶けて歯肉溝が病的に深くなってしまうために(歯周ポケットの出現)、酸素が無い環境で活発となるグラム陰性菌がますます勢力を増し、さらに骨のダメージが重なり感染がすすんでしまうという悪循環に陥ります。

4. 手遅れになる前に歯科医院で深部に侵入した細菌を排除すれば炎症はなくなり、歯周炎の進行を食い止めることは可能ですが、一度吸収してしまった歯槽骨を以前の状態に戻すのは非常に困難なため、歯肉溝の底部は健康なときに比べて下がってしまい、いわゆる歯茎が痩せた状態となってしまいます。
歯の根が歯肉の上に露出した状態となり、すき間が空き、見た目が悪いことは勿論、知覚過敏を起こしたり、発音がままならなくなったりします。
また、歯の支えである歯槽骨が吸収され減少するために、食事の際にしっかりと噛むことが困難になることも少なくありません。

5. さらに歯周病が悪化すると以前の健康な状態を取り戻すことは難しく、最悪の場合は、歯を失うことになります。

perio2.jpg歯肉炎の状態:歯肉に限局した炎症。周りの歯槽骨に炎症や破壊は見られません。
perio4.jpg歯周炎の状態:歯周ポケットを形成し、周りの歯槽骨にも炎症が広がっています。


日ごろのブラッシングの重要性は言うまでもありませんが、少しでも異常を感じた際には、できるだけ早く歯科医院での診察を受けることが望まれます。


歯周病について !

歯周病の進行の様子



perio1.jpg正常な状態です。歯を支持する組織を歯周組織といい、歯肉、歯槽骨、セメント質、歯根膜からなっています。正常な歯肉は淡いピンク色で引き締まっています。歯は上下でしっかりとかみ合い、歯と歯の間や歯と歯茎の間には、隙間はほとんど見られません。 健康.jpg
perio0.jpg歯肉溝とは歯と歯肉の間の狭い溝のことを言います。健康な人でも通常1〜2mmの深さがあります。ここにプラークが付着して放置されると歯周病になってしまいます。歯肉溝.jpg
perio2.jpg歯肉炎の状態です。歯肉が炎症を起こして、腫脹し出血しやすい状態です。歯を支える骨(歯槽骨)には影響は出ていません。このような早い段階で適切な治療を受ければ、多くの場合、以前の健康な歯肉に回復が可能です。歯肉炎.jpg
perio3.jpg軽度歯周炎です。歯周病にかかると歯肉や、歯を支える骨など(つまりは歯周組織)が破壊されていきます。この結果、歯周ポケットと呼ばれる、深い溝が形成されます。歯周病は、軽度・中等度の段階では痛みや他の症状をあまり自覚できないことが特徴です。歯周ポケット.jpg
perio4.jpg中等度歯周炎です。歯肉に炎症が起きると、歯と歯茎の間の溝が深くなります。これを歯周ポケットといい、この深さが、歯周病の悪化の程度を調べる際の一つの指標になります。歯周組織の破壊が進み、歯が少しぐらついてきます。歯周病.jpg
perio5.jpg重度歯周炎です。さらに歯周組織の破壊が進み、この段階になって初めて症状に気づくことも多いようです。急いで歯周病の処置を受けないと、歯を失うことになってしまいます。右の図は、重度に歯周病が進行した方のレントゲン写真です。歯周病パントモ2.jpg
perio6.jpg歯を支える骨(歯槽骨)がほとんどなくなってしまいました。ここまで来てしまってはもう処置は不可能です。歯を抜くしかありません。右の写真は歯周病で抜かざるを得なかった歯です。根の先まで歯石がついて汚れてしまっています。抜去歯牙.jpg


キュレット.gif歯周病の治療は汚れた歯の根をきれいにすることが基本になります。局所麻酔下で、根の表面に付着した歯石やプラークを器具を使って完全に取り除き、さらに根の表面を滑らかにして炎症を引き起こす細菌を徹底的に除去します。


術前perio前.jpg術後perio後.jpg歯肉の炎症が無くなり、きれいになりました。



「歯周病」のお役立ちリンク



  • 実際の治療内容に関しては、「供Щの治療について」の8.歯周治療を参照下さい。







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添付ファイル: file抜去歯牙.jpg 1214件 [詳細] file歯肉溝.jpg 1199件 [詳細] file歯肉炎.jpg 1223件 [詳細] file歯周病パントモ2.jpg 1227件 [詳細] file歯周病パントモ1.jpg 699件 [詳細] file歯周病.jpg 1303件 [詳細] file歯周病.gif 1209件 [詳細] file歯周ポケット.jpg 1209件 [詳細] file健康.jpg 2205件 [詳細] fileキュレット.gif 1261件 [詳細] fileperio前.jpg 1126件 [詳細] fileperio後.jpg 1187件 [詳細] fileperio6.jpg 1219件 [詳細] fileperio5.jpg 1211件 [詳細] fileperio4.jpg 1206件 [詳細] fileperio3.jpg 1196件 [詳細] fileperio2.jpg 1268件 [詳細] fileperio1.jpg 1232件 [詳細] fileperio0.jpg 1183件 [詳細] fileperio.jpg 668件 [詳細]

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Last-modified: 2009-01-20 (火) 21:58:07 (3080d)