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2200億円伸び抑制についての国会質疑

http://ishii-midori.typepad.jp/report/2008/05/post-7e7e.html

石井みどり

決算質疑全文(4月28日)未定稿
先日4月28日の決算委員会での質疑全文

前半は主に「医療安全調査委員会」について、後半は主に「骨太の方針」の毎年2200億円伸び抑制について質問すると同時に医療現場の窮状改善を訴えました。


第169回国会 決算委員会

決算質疑全文(4月28日)未定稿

前半は主に「医療安全調査委員会」について、後半は主に「骨太の方針」の毎年2200億円伸び抑制について質問すると同時に医療現場の窮状改善を訴えました。

○石井みどり

 自由民主党・無所属の会の石井みどりでございます。

 先日、厚生労働省から、医療の安全の確保に向けた医療事故による死亡の原因究明・再発防止等の在り方に関する試案、いわゆる第三次試案が提出されております。私も、この第二次試案については厚生労働委員会で御質問をさせていただきました。しかし、まだ幾つかの疑念がございますので、御質問をしたいと存じます。

 私は、そもそもこの委員会の設置に関して、最初からボタンの掛け違えがあるんではないかというふうに思います。死亡の原因究明、再発防止システムの構築が主眼であったはずなのに、そこに処分、処罰という責任を追及する側面があることが、どうしても医療サイドから見て委員会の本質を見誤っていると思わざるを得ないわけであります。様々医療関係者からも問題が指摘されております。

 私は、この第三次試案は厚生労働省が単独で書いたのではなく、警察庁、法務省と十分に協議をした上で提出されたものだというふうに考えておりましたが、どうもその警察庁と法務省は承知していないのではないかという懸念が現在ございます。この点についてまず御確認をしたいと存じます。

 一部の報道によりますと、法務省や警察庁などから厚労省が試案の公表を了解する旨の覚書を得ているというふうな記載がございましたが、これは事実でしょうか。

○外口医政局長

 まず、第三次試案の公表に当たって、御指摘のような覚書を取り交わしたかということですけれども、そういう事実はございません。

 それで、この第三次試案につきましては、厚生労働省が作成し、警察庁、法務省との間で協議を重ねてきたものであり、その内容について両省庁の合意といいますか、了承を得て公表したものでございます。

○石井みどり

 合意をしたということでありますが、これ厚生労働省だけでなく、警察庁やあるいは法務省からもこの第三次試案の内容を十分了解をしているということをお聞かせいただきたいと思いますが。

○米田刑事局長(警察庁)

 この第三次試案の内容につきましては、警察庁も了解をしております。

○三浦官房審議官(法務省)

 厚生労働省の方で公表されましたいわゆる第三次試案の策定に当たりましては、法務省といたしましても必要な協議を受けていたところでございまして、その点について私どもとしても了解をしてきたところでございます。

○石井みどり

 医療事故の原因究明というのは医療の専門家によってなさるべきであります。もう非常に高度に専門的な判断が求められるわけでありますし、医療の不確実性、 そして複雑性を考慮すると、そこにいわゆる素人の方が入る、この第三次試案でも一般の有識者が入るという記載がなされていますけれども、私はやはり真相究明、本当の原因を究明するんであれば、なぜ医療の素人の方を入れる必要があるのか、どうしてもそこが私はやはり納得がいきません。いかがでしょうか。

○外口医政局長

  確かにこの医療事故についてはかなり専門的な判断が必要でございますので、実際専門家が中心となってやるわけでございますけれども、一方で、医療の専門家の間で常識であることについても、医療者以外には理解が困難であることも多いことであります。また、国民に分かりやすい調査報告書を作成するためにも、一般の有識者の参画が重要と考えております。

 また、この委員会が適切に機能するためには、何よりも広く国民の信頼を得るものでなければならず、委員会の中立性と公正性が大変大事だと思います。このためにも、委員会は医療者だけで構成するのではなく、法律家やそのほかの有識者を入れることが必要であると考えております。

○石井みどり

 どうも、この点についてはいつも水掛け論といいますか、本当に医療が分からない方が入ってなぜそこの事実につながるのかということは、何度もこれ私伺っていてどうしても納得いかない。当然その専門家もこれは非常に客観的な立場で議論をされる、そしてそれこそ本当に高度な内容が分かる方々ですから、当事者が入るわけではないですから、公正性とか公平性ということは当然担保されるというふうに思いますが、何度伺っても厚生労働省のお答えはそうなので、これがやはり医療界がそれでもって合意をされればいいと思いますが、私の疑念も払拭しない限りなかなか医療界全体の理解を得るというのはこの第三次試案でも私は難しいのではないかという懸念を抱きます。

 こういう委員会に関して、国際的な考え方としてWHOのガイドラインがございます。まあドラフトではありますが、私も久しぶりに辞書を片手に訳して随分頭の訓練にはなりましたが、医療事故についての報告と再発防止の仕組みに関してはやはり国際的なこういうものがあるわけで、このことを担当の省庁としては御承知でございましょうか。

○外口医政局長

 御指摘のWHOのドラフトガイドラインでございますけれども、これは2005年に案として提示されたものでございまして、これはヒヤリ・ハット、ニアミス、そういったものを含む自発的な届出制度として日本の医療事故情報収集等事業もこの中で紹介されております。全体的にはかなり広い範囲の医療事故についての報告と再発防止の仕組みについて述べているものでございまして、これは今考えている第三次試案の内容よりもっと幅広い医療安全対策に資するものとして参考になるものと考えております。

○石井みどり

 国際的な考え方、国際的なスタンダードとしては、原因究明を行う調査と処分を行う仕組みというのはもう分離するというのがこれはスタンダードでありますけれども、今御答弁がありましたように、いわゆるこれに関しては、このWHOのものに関してはインシデントからアクシデントまで含んでいるという、そしてインシデントに関しては、死亡事故以外のものに関しては日本では既にこれは医療事故情報収集等事業ですか、今御答弁があったような、というふうにシステムがあるとおっしゃっておられますが、先ほど申し上げたように、この医療安全調査委員会が私は調査と処分が一緒になっている、ここにやはりどうしても混乱するというか、医療サイドからの納得が得られないという本質論がここにあるんではないかというふうに思っています。

 特に、まず捜査機関の前駆体としての役割を持たせようとしている、その必要はないんではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○外口医政局長

  御指摘のように、このWHOの提言の中でも報告制度というのが報告者を罰する権力等のどのような権威からも独立すべきであると、こういった勧告がなされております、提言でございますが、実際、第三次試案の考え方でも、この医療安全調査委員会は医療事故の調査を行うんであって、医療従事者に対する行政処分や刑事処分はこれは医療安全調査委員会が行うということは想定しておりません。その意味で、調査をする医療安全調査委員会、これは報告書を作って公表するということまででございますので、調査と処分は言わば分離というふうに考えてもいいかと思います。

 それからなお、第三次試案で示しておりますこの制度につきましては、医療関係者を中心とした委員会からの通知を踏まえて捜査機関が対応するという委員会の専門的な調査を捜査機関が尊重する仕組みを構築しようとしております。そのためには、委員会が適切に調査を行い、故意や重大な過失のある事例、その他悪質な事例に限って捜査機関に対して適時適切に通知することが必要であると考えております。また、逆にこうすることで、捜査機関においては委員会からの当該通知の有無を踏まえて対応がなされることも想定できるわけでございます。

 なお、医療死亡事故の中には、故意や重大な過失を原因とするものでありまして刑事責任を問われることがやむを得ない事例というものが、これがやはりどうしても含まれるということは否定できないと考えております。

○石井みどり

 先ほどの御答弁の中でも国際的なガイドラインというところの御説明もありましたが、やはり事故については、個人の責任追及を行うんではなくてやはりシステムの改善を行うことが重要だということはこの委員会の試案でも出ておりますが、もう現在の医療技術は非常に進歩しておりますし、工学医療事故というのは決して個人の過失だけで起きるものではないと思います。やはりシステムの改善、マネジメントをきちんとしていくということが大事だと思うんですけれども、医療事故の多くというのはやはりシステムエラーが原因でありますので、医師や歯科医師等の個人の処罰を中心とした行政処分の在り方も見直すべきではないかと思いますが、その点はいかがでしょうか。

○外口医政局長

 医療事故につきましては、診療行為そのものがリスクを内在しております。また、個人の過ちのみでなくシステムエラーに起因するものが多いと認識しております。そして、その防止に当たってはシステムの改善が重要と認識しております。

 このため、今回お示しいたしました試案におきましては、委員会は医療事故におけるシステムエラーの観点からの調査を実施することとしていることから、医療事故に対する行政処分は、これは委員会が行政処分するわけではありませんけれども、委員会の調査結果を参考に、システムエラーの改善に重点を置く方向としております。

 なお、システムエラーの改善だけでは不十分と認められるときもあり得ますが、その際も、業務の停止を伴う処分よりも再教育を重視する方向で処分を実施することを考えております。

○石井みどり  医療機能評価機構が実施している先ほどもちょっと御説明あった医療事故情報収集等事業ですけれども、この事業そのものも充実させることがやはりインシデントからアクシデントまで含めて日本の医療安全向上させていくためには大変重要になるかと思いますけれども、その辺りはいかがお考えでしょうか。

○外口医政局長

  医療機能評価機構が実施しております医療事故情報収集等事業は、この制度に参加しております医療機関から報告された医療事故情報等を収集、分析し提供することによりまして、広く医療機関が医療安全対策に有用な情報を共有するとともに、国民に対して情報を提供することを通じて医療安全対策の一層の推進を図ることを目的としております。

 今後とも、医療安全の確保に向けて、この医療事故情報収集等事業も大変大事でございますので、充実していきたいと考えております。

○石井みどり

 今、お役所言葉で充実とおっしゃったんですが、この第三次試案に出てくる医療安全調査委員会は、やはりこのものがもし本当に今おっしゃるようにきちんと機能すれば、これはやはり医療受け手側からも医療に対する信頼を回復する、そういうことにもつながるかと思いますけれども、やはりこの委員会がきちんと機能するということがこれは前提であります。そのための人材の確保あるいは予算措置と、そういうことをきちんと担保されているのかどうか。

 あるいはまた、その透明性というところは、これはやはり公平公正なきちんとした調査が行われればそれが担保できるんだと思うんですけれども、今から設置しようとするこの医療安全調査委員会でございますが、これで失敗をすると本当に国民の方々からの医療への回復ということが極めて困難になるかと思いますが、取組に向けて大臣の御見解を伺いたいと存じます。

○舛添厚労相

  石井委員と今の局長とのやり取りを聞いておりまして、そもそもこういう医療の安全調査委員会をなぜつくったかというのは、この医師不足、今の医療の問題の大きな一つに訴訟リスク、これが嫌だと。特に、福島県の大野病院の例以来、産婦人科のなり手がいなくなっている。私のところ、もう各地から産婦人科のお医者さんが直接メールで来ます。もうとにかく大野病院の件、これだけでも私は嫌になったというわけです。私も、ですから、いろんなお医者さんたちの意見をしょっちゅう毎日のように聞いています。

 ただ、ただですね、片一方で患者の側の国民のお医者さんに対する不信感があることもまた事実なんです。我々が議論するときに、医療提供者として梅村委員もおられますけれども、どうしてもこの議論をするときに訴訟リスク、じゃお医者さんはどう思っているか、この議論ばっかりしている。そうすると、今度患者の代表から厳しく私が追及される。大臣は医者の味方ばっかりするんですかと、患者どうですか、それは私たちは専門家じゃありません、専門知識はありませんと。しかし、どう考えても常識的に考えて国民の目線で見りゃあの医療はひどいじゃないですかというのがあるんです。ですから、本当は医者と患者の間の相互信頼関係をどう築いていくか。そのために医療メディエーターのような制度もこれもいいだろうというふうに思っております。

 ですから、この委員会の中に、医療専門家だけでやると、それは国民の側から見たら内輪で自分たちのミスを隠すためにやっているという批判が必ず起こります。ですから、その委員会に国民の代表、法律の代表も入って広く議論をして、そこで一つの案を出す。そして、その調査と処分とはまた別で、基本的にはやっぱり大野病院の例もこれはシステムのエラーの面が大きいわけですから、私は将来的に安心できるような医療体制の再構築に向かって努力をしたいと思います。

 そのときに訴訟リスクへの回避というのはあくまで医者の立場からなんですよ。そうすると、訴訟してくださいと、あの医者ひどいじゃないかと、私の家族にこんなことされましたというのがあります。いつか、最近、帝京大学でしたかね、割りばしがこう入ったときに、あれだって専門家から見ての意見もありますよ。だけど、割りばし入っているのにちゃんと検査しないの悪いんじゃないかという意見もあるんです。私は判断付きません。ですから、それは委員会できちんとやって、そして、法廷の場で判事が判決を下すような形は最後の最後で、基本的にはそういうことをやらない。基本的には警察に訴えることはしない。しかし、その中できちんと議論はする。

 だから、私は、これは訴訟リスクというとお医者さんの立場もあるでしょう。しかし、別の側面も常に厚生労働大臣としては見ていかないといけないですか ら、できるだけ公平に、そしてお医者の皆さんが訴訟ということで萎縮しないでやれるように、それはWHOのガイドラインもあります。そういうことも参考にしながら、もしこの第三次試案で駄目なら、それは第四次、第五次ということもありましょうけれども、いつまでも延々と議論するわけにはいきません。ですから、是非、更に必要なら議論を深めた上で、国民の方々にも、そして医療提供者の側にも納得できるようないい委員会にしたいと思っております。

○石井みどり

 大臣、大変な御努力をいただいておりますので、是非この委員会が医療界の理解を得て、協力も得て、本当に国民のための安心、安全な医療の確保というところにきちんとつながることを私も希望をいたしております。

 それでは、昨今救急医療の崩壊というところがマスコミをにぎわしておりますが、今度はそのことに関して現在の課題と対策等を伺ってまいりたいと思います。

 これは、大変申し訳ないんですが、通告をしておりませんでしたが、大臣は現在安心と希望の医療確保ビジョンというところで随分この問題も御議論をされておられますので、大変恐縮なんですが、大臣に冒頭のところをお答えいただければと存じます。

 私、本来救急医療システムというのは地域完結が基本原則だと思いますが、完結すべき地域の二次医療圏域というのは現在全国に365か所ございます。 本来は、その二次医療圏域ごとに救急医療の専門医というのはそれぞれ15名が必要と言われている。全国で言えば、5500人の救急医療の専門医が必要と言われているにもかかわらず現在はその半分であります、2500人であります。にもかかわらず、昨今の患者さんの意識の変遷ということもあって、年間の救急の件数というのは500万件を超えている現状がございます。

 救急医療というのは本当に地域で人々が暮らす上での安心、安全の最も基本的な項目だと思いますが、なぜたらい回しのような救急医療の崩壊が起こったんでしょうか。大臣はどのように認識をされておられますでしょうか。

○舛添厚労相

 それはいろんな理由があると思います。

 基本的には、医師不足ということがあります。それから、地域のネットワークがきちんと取れていない。一次、二次、三次と上手に連携していけばいいわけですから、産婦人科だって、周産期のセンターがあって、そこにNICUから全部そろっていればそこに行けばいいんです。そのネットワークづくりも必要です。それから、もう本当に基本的にはやっぱり医師不足ということで、先ほどおっしゃったように緊急医が半分しかいない。半分しかいないなら、今の数を倍増せざるを得ませんね。それから、それはもちろん消防庁、それぞれの自治体、こういうところとも連携もしないといけません。

 やらないといけない課題は、そして理由はたくさんあると思いますけれども、もう事ここに至った段階では、私は思い切った抜本的な大改革をするべき時期に来ているというように思いますので、先ほどの医療ビジョンの研究、検討会の中で、これは専門家の方々に意見をまとめていただいていますけれども、それをベースにして、政治の言葉としてきちんとどういう方向を示すかということをやっていきたいと思います。

 それと、もう一つ大事なのは、先ほど医師が足りませんということを申し上げましたね。じゃ、増やして増え過ぎたらどうするんですかという意見もありますよ。ありますけれども、まさに、要するに週に80時間とか90時間とか働いている人がたくさんいるわけですね。これは危険ですよ、そういうお医者さんに、もうろうとしているんだから、診てもらうの。そうすると、彼らをノーマルな状況のワーキング時間というか労働時間にするならば、普通の状態の倍働いているなら、お医者さんは倍要るじゃないですか。そういうことを踏まえて、きちんとこれは新しい医療体制をつくらないといけないと思っておりますので、そういう方向で努力をしてまいります。

○石井みどり

 まさに医師不足、特に救急医療の専門医は本当に不足しています。理想的な体制で言えば5分の1しかない、20%しかいないという状況ですので、これは本当に今大臣が、ビジョンを出して取り組む、抜本的に取り組むというふうにおっしゃったわけですけれども、救急医療のお話をもう少しさせていただきます。

 さっき大臣がおっしゃった一次、二次、三次。この特に一次、二次で崩壊してしまった。以前であれば、自分のかかっていた小児科あるいは内科、まず自分のかかっていたお医者さんに夜間とか日曜日とか相談をしていた。それが今、そのまず初期救急、一次のところも壊れてしまった。これはもちろん、今都市型でビル開業みたいなので夜そこにドクターがいないということもありますが、また、みんなが病院へ行きたいというようなところもあると思います。

 それから、そのために結局二次救急が二次救急の役割が果たせなくなった。そのことがすべて断れない三次救急に押し寄せてしまったというところの構造的な課題があるはずで、特に三次救急というのは本当は最後のとりでだったはずなのに、そこすらもはや壊れようとしている。だから、たらい回しなんという随分、50回断られて51回目に受け入れてもらったとかいうような話が出ますが、搬送の問題というのはあくまでもアクセスの問題ですから、根本原因はやっぱり 救急体制が一次も二次も壊れてしまった。救急医がいない。

 さっき大臣が、週に何十時間もという、本当に、よく民主党の方々は労働環境の質問されますけれども、医者の労働環境こそ最悪、劣悪、何K職場だというふうに思います。平均でももう週80時間を超えているというようなそういう状況ですので、なぜこれが、抜本的改革というふうにおっしゃったんですが、私はやはり一番は、本当に働いている、もうその使命感によって辛うじて支えられているこの方々に対して、その労働に見合う適切な評価、これをまずしてあげること ではないかというふうに思いますが、大臣、いかがでしょう。

○舛添厚労相

 今年もその緊急医それから勤務医に対する診療報酬での手当てということをやりましたけど、それともう一つ、委員ちらっと今おっしゃいましたけれども、これは日本国民全体でトリアージ、これをきちんとしないといけない。本当に危ない人が行こうと思うとなぜたらい回しかと。もう、ちょっと熱が出ただけでそこに行っている子供を診ているということで、特に小児科。

 ですからね、例えば兵庫県の県立の柏原病院、これは小児科を守る会というのをお母さん方がつくられて、それで一生懸命活動なさっているんですね。それで、結局医療崩壊を食い止めた。そこで作ったパンフレット、私、そのうち行こうと思うんですけど、行けないんでパンフレットを送っていただいたら、子供の熱が何度のときこうしなさい、顔色がこのときはこうだとフローチャートで書いてある。それ見るだけで物すごいトリアージやっているんですね。それで、例え産婦人科にしても、正常分娩が7割。この7割の方は例えば助産師さんでもできるわけですよ。だから、そういうことをやって、帝王切開とか非常に難しいときに本当に高度の医療機関で使う。

 だから、コンビニ診療をやめましょうというのがその柏原病院なんかの地域の取組。これで相当良くなっています。昼間行けばいいのに、夜になって行く、こういうことをやめてくださいという。そして、本当に急患の人、緊急の人が使えるようなこと。これももう国民のニーズが非常に高まっているので難しいとは思いますけれども、トリアージと。

 これは先般、総理が御視察なさった世田谷の成育センターなんというのは、子供を連れていくと、まず看護婦さんがそこでトリアージして急患から順にやっていく。これを社会全体でやっていくというのも、実はもう一つの手だと思っております。

○石井みどり

 アメリカの「ER」というNHKの番組見れば、まず看護師が、資格を持った看護師ですけど、最初にトリアージしていますね。それで振り分けている。あれはアメリカ型のERですから日本とは少し違いますけれども、そういうことを大臣はお考えなんだと思いますが。

 今大臣から、私が後ほど質問しようと思った小児救急の一つ回答をおっしゃったんでなんですが、搬送の問題に関してもやはり改善が必要だと思っております。先ほど、搬送というのはあくまでも救急医療機関へのアクセスの一つのツールでありますので、その搬送を支援する体制の改善ということもやはり必要と思いますが、その一つに、救急医療情報システム、私は、広島県、これ相当初期につくったんですけれども、今全国に広がっています。

 このシステムが十分有効に活用されていないということでございますが、これに関してのどういう手だてを考えておられるのか、お答えいただければと存じます。

○外口医政局長

  御指摘のように、この搬送の問題の中で救急医療情報システムの有効な活用というのも大変重要でございます。そして、この救急医療情報システムについては、本年度、随時更新に必要なシステム改修に対する予算補助措置を講じるとともに、診療報酬改定においても医師の事務作業を補助する職員を配置した場合の評価を創設し、その業務の対象にシステムへの情報入力も該当するとしたところであります。

 こういった救急医療情報システムをより使いやすいものにしていくこと、あるいはこれと関連して、受入れ医療機関の円滑な選定を支援するコーディネーターの配置、こういったことも含めて、救急医療に対してこれからやっていくべきことはたくさんありますけれども、こういったことも重要でございますので、体制の確保に努めてまいりたいと考えております。

○石井みどり

 救急に関しては先ほど大臣が小児救急のことを少しお話しいただきましたけど、根っこは一緒でありまして、結局、非常にその評価が低いというところがあろうかと思います。非常に不採算部門であるということです。小児救急に関しても、時間外、夜間、休日ですね、これの救急医療体制、小児の救急医療体制の整備がこの報告を見ますとかなり遅れているということが言えますが、本当に今その一つの対策として非常にいい取組があるというふうに大臣はお答えいただいたんですが、この現状の認識と、そしてそのほかの対策をどのように取られるのか、お聞かせいただければと存じます。

○外口医政局長

  まず、小児救急医療体制の整備状況、現状でございますけれども、昨年末、全国実態調査を行った結果では、常勤又は当直体制により常時診療体制を確保している医療圏の割合が65%でした。さらに、専門的な処置が必要な場合等に小児科医が速やかに駆け付け対応する体制を確保しているものを加えると、その割合が89%となります。

 厚生労働省といたしましては、引き続き小児救急医療施設の整備についての予算補助等により更なる体制の拡充を図っていくほか、小児救急電話相談事業、いわゆる♯8000ですけれども、こういったことを通じた専門家による助言や情報提供により保護者等の不安を解消する方策を推進するとともに、先ほど大臣から申し上げました地域の小児救急医療を支えようとする住民や関係機関による取組事例を紹介する等、引き続き支援を積極的に行ってまいりたいと考えております。

○石井みどり

 救急に関して、結局やはり、つまるところはお金の問題だと私は思っております。その点、大臣うなずいておられるので心強いんですが、先ほど来何度も出ましたし、それからこの委員会でも、あるいは厚生労働委員会や予算委員会でも繰り返し指摘されていることですけれども、日本の医療は決して高くない、非常に諸外国と比較しても医療が効率的、効果的に提供されている。OECD加盟国中もう対GDP比でも本当に下から何番目、30か国中22番目というような、いろんなことを言われています。

 これは、公的医療保険の運営というのは非常に低コストである、そして患者さん、受療者の方々にとっては一番何よりも有り難いのはフリーアクセスであるということ、そして医師の裁量によって必要な医療が提供をされている、そしてこれだけ忙しいドクターでもおおむねクオリティーが担保されているというWHOからもお褒めをいただくような非常にいい医療が国民皆保険制度の下に運営されているわけですけれども、先ほど来出ていますように、大臣もおっしゃる医師不足、こういうことがやはりもう今や日本の医療が本当に危機に瀕している。このことを、私はやはり、つまるところお金の問題だと思っています。

 財務省も今日お見えになっていますが、社会保障の歳出改革、削減によって財政収支を図ろうといういわゆる骨太の方針でありますが、毎年2200億ずつという、あとまだ2年ございますので、これがやはり私はどうしてもネック、これがやっぱり原因だというふうに思わざるを得ないんですが、大臣はこのことに関して今後どのように対応していかれるのか、お聞かせいただければと思います。

○舛添厚労相

  最終的な負担は国民が負わないといけない、それが消費税の形であれ何であれですね。そうすると、やっぱり国民の納得のいけるような必要な改革はきちんと行っていく。その上で、やはり高福祉高負担、低福祉低負担、給付と負担のバランスというのはそんなミラクルがあるわけではありません。そういうことをきちんと国民に御納得いただくためにも、今非常に不安ですね、医療そのものに対して。その不安を取り除くためには、かくかくしかじかの、例えば医師の数を増やし、コメディカル、医師以外の医療関係者の数を増やし、質を上げ、そしてこれだけの施策をやりますよというメニューを提示したいと思います。そのメニューに基づいて金額を計算すれば、それを国民がそういう施策をやれと、それについてきちんと自分たちも負担はするということをおっしゃっていただければ、それは施策として実ると思っております。

○石井みどり

 様々な先ほどから大臣からのお答えがございますが、やはり特に医師不足対策は、これはやっぱり速効性という、本当に、ウルトラCはないわけですけれども、 やはり、今大臣おっしゃるように、これからどう日本の医療があるべきか、どう負担をして何を受け取っていくかというところを、きちんと、やはりもう一度、国民の方々の合意というところも、コンセンサスというところも含めてもう一度国民の方々にきちんと説明をして、そしてお考えいただいて、どういう医療をこれから選んでいきたいのかということだろうと思います。そうでないと国民の不安は解消されないと思います。

 私はやはり、経済財政諮問会議において出てきている議論でありますが、大臣随分、混合診療の解禁ということで、民間議員から、あるいはほかの議員からも責められて、必死で原則自由化というところを守って踏ん張っておられるんですけれども、やはり公的医療費を抑制して、そして膨らむところの医療費に対して民間保険で対応するというこの考え方、私たちはやはりどうしてもこれは納得できません。やはり、日本というのは本当に珍しい国で、社会保障に関しては社会主義的な手法がずっと昭和36年以来続いてきた。これがやはり安心して国民の方々が働いて国をつくってきた、その大きな要因だと思っておりますが、混合診療の原則自由化、解禁ということを随分この経済財政諮問会議で言われていますが、これに関して大臣はどうお考えでしょうか。

○舛添厚労相

  必要かつ適切な医療というのは、基本的に国民皆保険という、これできちんと保険診療によって確保するということが大原則だと思います。命に値段を付けてはいけないと、貧しかったら病院にかかれない、金持ちならば命が助かる、こういう国であってはならないと、これが私の哲学であります。

 したがって、そういう観点から見たときに、それはもう先端医療で、特にがんなんかの、この薬使いたいんだと、この医療機器を使いたいんだと、それは今、じゃ評価しましょうと、早くそれを認めましょうと、その評価という形で使えるような形は残してあります。それから、全く大金持ちが道楽でこの医療を使いたい、それは御自由にどうぞと、しかしやっぱり基本的なところは、みんなこれは保険で診れないと国民皆保険が駄目になりますよと、こういう観点からきちんと議論をしていきたいと思っております。

○石井みどり

 混合診療に関してのドラッグラグとかデバイスラグに関しては、これは審査を早くすればいいことであって、このことが混合診療の解禁と私は本質は違うと思っているんですが、随分経済財政諮問会議で必ずそれが出ますので、大臣の御奮闘を期待をしたいと思います。

 私は、先ほども中村委員から出てちょっとびっくりをいたしました。私は超党派でつくっております禁煙推進議連の事務局長をしておりますので、非常に財源として、この2200億のシーリング枠を外すんならどこに財源があるか。この前初めて財政金融委員会で、民主党の方の法案で、随分永田町に埋蔵金があるなんというすばらしいお話があったんですが、私は、どうしても財源がないとこのシーリング枠は外せない。そのために、目的税ではないけれども、たばこ課税、これが有効。一番歳入改革として、まず消費税とかなんとかの前にたばこ税の課税。例えば1000円なんかになったりしたらこれからスモーカーの方は尊敬されるんじゃないかというふうに思うぐらい、このたばこ税の増税を私は是非希望しておりますが、大臣としてのお考えはいかがでしょうか。

○舛添厚労相

 これはまず党の税調でしっかりもんでもらって、その結果をいただいた上で対応したいと思っております。

○石井みどり

 それでは最後の質問になりますが、私は政治家にとって言葉は命、まさに言霊であるというふうに思っておりました。政治家になってまだ8か月でありますが、大変反省をしていることがございます。

 医療や介護の世界では、前期高齢者あるいは後期高齢者、ヤング・オールドあるいはオールド・オールドという表現をごく当たり前に使います。私も普通に当たり前に使ってまいりました。そのことに対して大変反省をいたしました。

 これは、つい先日の「朝日歌壇」というところに投稿された歌を見ますと、本当に医療者というのは患者さんの心に添って、寄り添って医療を提供しなければいけない、そのことがまさに医療のアートの部分であったはずなのに、私の感度も鈍っていたんだなという思いがいたしました。

 というのも、ここで投稿された歌を見ますと、「懸命に生きたる罪か人間の枠外されし後期高齢者」というのがございました。この方は初投稿で入選をされ た。こういうふうに思われたんですね。また、手話通訳の方でありますが、「『後期』高齢者手話表現に迷いつつおわりは近いと手を動かしぬ」、後期高齢者の表現するのに、後期高齢者というのはどういう存在かというのを表現するためには人生の終わりが近い人たちのことというふうに表現するしかなかったというふうにおっしゃっています。また、これは伊那谷、伊那市にお住まいの方ですが、「『後期高齢者』言わしておけば言うものぞ奮然として春の雪掻く」というものがございました。

 これ、選者のお一人で馬場あき子さんという有名な歌人ですが、この方が、政治は非情と分かってはいても、被保険者証が届いたとき、あなたは後期高齢者の資格を得ましたという文面にかっとした、侮蔑の言葉だとあります。この入選作の背後には、何十倍もの同様の歌、戦中戦後を必死で生きて、今、後期高齢者と 呼ばれる人の傷心がある、想像力というものを官僚に求めたいというふうにありました。

 本当に、私どもが思い至らなかったまさに反省すべきところだというふうに思っておりますが、こういう歌を聞かれて、大臣、いかが感じられますでしょうか。大臣のお答えをいただいて終わりたいと思います。

○舛添厚労相

 いろんな御批判は厳粛に受け止めないといけないと思います。

 それから、ここにも医療提供者の方がおられます。我々が普通に話している例えば医学の用語でも、受け取る人によっては感じが違ってくる。私は、終末期の医療、ターミナルケアというのをずっとやってきましたので、何とか、例えば、これも横文字で恐縮なんですけれども、リビングウイルというのを法制化したいなと思ってずっとやってきておりました、大臣になる前に。

 そういう観点から、終末期と言われても別に何ともないし、人間みんな死ぬものですから。そのときいかに尊厳を保ちながら人生を全うするかと、これが大事だという前向きに言っているつもりでも、終末という言葉でそういう感を抱かれるなら、私はやはり、こういう議論というのは、日ごろから国民的に広がりのある議論をしていけば、みんなが終末期とかリビングウイルというのを当たり前のように議論するようになっていればそういう違った感じ方もないと思いますので、そういうことも含めて、これからそういう言葉の使い方もこれはきちんとやっていかないといけない、そういうふうに思います。

 ただ、もう一つ、75歳以上になって高齢になっていく、そうすると、例えば私はまだ若いと思っていても、いろんなやっぱり、人にもよりけりですけれども、それは60のときよりも75のときの方が体力も落ちています、一般的に。

 そういうことも厳然たる事実なので、事実は事実としてきちんと伝えるということもまた一方で必要かと思いますけれども、こういうことについては、やはりそれはメディアの取扱い方というのもひとつ大きな感じがあると思いますから、大きなポイントになると思いますので、やはりこれは、私たち政治家のみならず、役人にしてもそれからメディアの方々にしても、国民的な課題として新しい政策を打ち立てるときにはどうすべきか。じゃ、例えば後期高齢者、長寿という名前に変えたけれども、じゃ、変えればいいのかということにもなります。

 ですから、そういうことを含めて、いただいた批判に対しては厳粛に受け止めて対応したいと思っております。

○石井みどり

 ありがとうございました。


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Last-modified: 2008-05-02 (金) 07:45:19 (3249d)