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医療費、歯科医師過剰についての国会質疑

後半部分に歯科医師過剰問題について触れています。

第164回国会 厚生労働委員会 第27号
平成十八年六月十三日(火曜日)
櫻井充

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/164/0062/16406130062027c.html


○櫻井充君

 民主党・新緑風会の櫻井でございます。

 今いろいろ議論をお伺いしておりましたが、なかなか具体的に、こうしていきたいと、こういう方向にしていくんだと、その方向性がなかなか見えてこないと、そこが一番大きな問題なのかなと思いますし、大臣、もう一つ、これ現場で何が困っているのかというと、制度がころころころころ変わることです。つまり、そういうことに対して設備投資をしました。ところが、今度は療養病床のところはまた変えなきゃいけないわけですね。こういうことをやられたら現場は何ともなりませんよ。医療費が削減されているだけの問題ではなくて、こういうことをきちんとした形でやっていただかないと、つまり将来推計そのもの自体将来どういうふうにしていくんだということがきちんと見えてこないからこういうことになっているんだろうと思いますし、もし制度を変えるとしても、前段、例えば一年とか二年とかの猶予期間を持つとか、こういう方向でやっていきたいとか、そういうことをやらないとかなり大変だと思いますね。

 前回の診療報酬体系のときも、整形外科が相当利益を出しているからなのかもしれませんが、MRIの点数が物すごく激減されるわけです。私の知り合いの方などは、MRIを導入してわずか三か月後に保険点数が変わって、もう四苦八苦しておりますね。ですから、そういうような混乱を避けるためにもう少しきちんとした制度設計をしていただければ有り難いなと、そう思います。

 その意味で、医療費のことについて相当議論はされていると思いますが、まず経済財政諮問会議の方々の答申の案として、平成三十七年度には四十二兆円でやっていけるんだと、こういうふうな提示がございました。

 時間がないので端的にお答えいただきたいと思いますが、この医療費の水準できちんとした適切な医療が提供できるとお考えなんでしょうか。

○政府参考人(松山健士君)

 先生ただいま御指摘の点でございますけれども、お断りいたしておきたいと思いますのは、御指摘の議論、経済財政諮問会議の議論は昨年夏から秋にかけまして……

○櫻井充君

 端的に答えてくださいよ。時間がないんです。

○政府参考人(松山健士君)

 はい。昨年秋にかけまして行われた議論でございます。

○櫻井充君

 ちゃんと端的に答えてくれよ。

○政府参考人(松山健士君)

 はい。その議論でございますけれども、諮問会議では、有識者議員から、今後急速な高齢化の進展に伴いまして医療費の増大が見込まれる中、国民の安心の基盤である皆保険を負担面から見て持続可能なものとするためには経済規模とその動向に留意する必要があるという認識の下、民間議員から、例えばということで、名目GDPに高齢化を加味したマクロ経済指標を用いて医療給付費の伸びを抑制するということについて提案がございました。

 しかし、その後、厚生労働大臣からもいろんなお話を伺いまして、その後の議論の中で、政府・与党協議会、先生御存じのとおりでございますけれども、最終的には政府・与党協議会で……

○櫻井充君

 結構です。そんなの聞いてませんから。いいです、もう。

○政府参考人(松山健士君)

 医療制度改革大綱が取りまとめられたと、そのように承知をいたしております。

○櫻井充君

 時間がないんだから、端的に答弁してください。ここはお願いしておきます。

 申し上げたい点がありますが、私は、この四十二兆円という数字が適切だったのかどうかということをお伺いしているんです。これで適切な医療が提供できるとお考えですか。そのことでこれは提案されたんですね。その点についてだけ私はお伺いしたいんです。これは経済の規模から推定したものであって、経済の点から考えてこの四十二兆円を出されたということなんですね、今の答弁は。つまり、医療全体としてきちんとした適切な医療が提供できるかどうかの観点ではなくて経済的な点から出してきた数字ですね。

○政府参考人(松山健士君)

 今の点でございますけれども、結論的には経済の面から出された数字であると。それは、一点だけ補足です、その医療保険制度を負担面から見て維持可能であるかどうかと、そういう観点から出されたものと、そのように承知しております。

○櫻井充君 その負担面からというのは、恐らく大きくは国の財政ということになるんだろうと思いますが、それでよろしいんでしょうか。

○政府参考人(松山健士君)

 財政のみならず保険料も含めまして国民が負担していくことが可能かと、そういう観点であろうと思います。

○櫻井充君

 財務省にお伺いしますが、今、国の負担は八兆円、税金は八兆円程度だったかと思います。道路特定財源だけで十兆円を超える財源があるわけであって、道路にこれだけのお金を使うこと、そして医療費にこれだけしか使わないということ、これが適切なんでしょうか。

○政府参考人(鈴木正規君)

 国の財政事情、委員御承知のとおり大変厳しゅうございますので、ただいまあらゆる経費につきまして節減の努力をお願いしてきているところでございまして、お話がございました道路事業につきましても、公共事業ベースでこの五年で二〇%を超える削減を努めるなど、そういう意味ではあらゆる経費について節減合理化の御努力をお願いしているということでございます。

○櫻井充君

 私がお伺いしたいのは、削減するしないのの問題ではなくて、財務省が最終的な要するに割合を決めるわけでしょう。例えば厚生労働省が、四十二兆円ではなくて、この年に例えば極論を言えば百兆円にしたいといったって、それは財務省からすれば、それはできませんという相談になるんであって、そうすると、そこの調整は全部財務省が最終的に行うはずですね。  そうすると、財務省として考えられるところは、いわゆる公共事業費とそれから社会保障、特に医療に対しての税金の投入額のバランスが今これでいいとお考えなのかどうか、私はそれをお伺いしているだけですよ。

○政府参考人(鈴木正規君)

 そういう意味で、各経費についていろいろそれぞれの経費の特殊性、その性格に応じて削減の御努力をお願いしているところでございますけれども、こうした結果、医療を含めました社会保障関係費の一般歳出に占める割合は、平成十二年度三五%程度でございましたけれども、それが年々上がっておりまして、現在四四%を超えるところまで上がっておりまして、そういう意味で各経費の性格に応じてそれぞれ各年度の予算編成をさせていただいているということでございます。

○櫻井充君

 つまり現状が、これが適正だということなんですね。私はそういうふうにお伺いしているんです。

○政府参考人(鈴木正規君)

 毎年、政府部内で十分議論をいたしまして、その時点での最善の予算を提出させていただいているということでございます。

○櫻井充君

 なるほど、これがベストの選択だということだということだけはよく分かりました。

 それでは、先ほど国民負担というお話がありましたが、私は一つ提案させていただきたいことがあります。それはこの国の生命保険料がどれだけ支払われているかということです。特に第三分野の伸び率は極めて大きくて、昨年度だけで約五千億円あります。アメリカンファミリーの、これコマーシャルを見ていただければ分かりますが、アメリカンファミリーは今一番選ばれている、医療保険も今一番選ばれているのはアフラックだと、これは大きな間違いです。一番選ばれているというか、少なくとも日本で一番選ばれている、そしてきちんとされている医療保険制度は、これは国民皆保険制度であるわけです。つまり、こういう、まず国民の皆さんに誤った情報を伝えるということは、僕は大きな問題だと思っております。

 そして、もう一つ申し上げれば、例えばアメリカでステントを四本ぐらい入れると医療費は幾らぐらい掛かるかというと、九百万弱掛かります。アメリカの保険ですと保険の支払の上限が決まっていますから、例えばこの間、日本で旅行中に不幸にも心筋梗塞になられた方は四本ステントを入れて、そのときに全額で保険料は六百万しか出ませんでした。二つの保険会社に入っておられました。結局自費で幾らかというと、二百数十万支払うことになったんですが、医療費を掛け合いまして、最終的に百五十万で済んでおります。ただし、そういうことがあるので民間保険に相当な額で入らないといけないというのが、これアメリカの医療保険制度なんですね。

 ところが、じゃ日本でもし四本ステントを入れたとすると一体入院費で幾ら掛かるかというと、まあ二百五十万円ぐらいだろうと思いますが、少なくとも上限が決まっておりますから、七万何がしか若しくはその倍の負担であって、要するに十数万円のところの負担で済むんだろうと思います。そうすると、今テレビのコマーシャルでじゃんじゃん流れていますが、一日入院したら一万円出ますと、三十日入院したら三十万出ます、こんなお金必要ないんですね。

 こういったものを、本来であれば、民間の第三分野に投資させることではなくて、これを公的皆保険に回すシステムをつくっていくことの方が私は大事ではないのかな。この国の医療制度の一番すばらしいことは国民皆保険制度であって、それをまず維持するシステムをつくるべきだと、私はそう考えますが、厚生労働大臣、いかがでございましょうか。

○国務大臣(川崎二郎君)

 もちろん、国の制度として国民皆保険制度を守っていくというのが私どもの一番基本方針でございます。

 一方で、民間保険が様々な形でPRをしている。もちろん、その内容に問題があれば政府の方からも物を申し上げていかなければならないだろうと思います。しかし、現実、国民皆保険制度という制度と、多分、民間の保険の中で一番入っているのはというPRでしょうから、誤解を招くような部分があれば私どもチェックはしてみたいと、こう思います。

○櫻井充君

 私は今ずっと財政金融委員会におりますが、その第三分野のところの保険がどういう経緯で入ってきたか、大臣、御存じでしょうか。

 結局、ここの部分はアメリカの保険会社が独占的に入ってまいりました。そして、大事な点は、日本の生命保険会社はここにずっと手を出せなくて、そしてアメリカのところがほとんどのシェアを取った上でやっと日本のところの企業が参入できるようになっていっているんですよ。これが対日要望書にあるんですから。つまり、こういってアメリカの人たち、アメリカの企業の利益を出すためにこんなことをやらせる必要性、僕はないと思っているんですね。ですから、日本の国民皆保険制度が、すばらしい制度を守るためには、まずここを僕は是正していく必要性があるんだと思っているんです。

 その意味で、もう一点お伺いしますが、財務省として優遇税制を掛けられているかと思いますが、その優遇税制によって税としての、税収、本来得られるべき税収が幾ら損失されているんでしょうか。

○政府参考人

(佐々木豊成君) 御質問は生命保険料控除に係る減収額であると存じますけれども、平成十八年度減収額の見込みでおよそ二千六百億円でございます。

○櫻井充君

 つまり、国策として、ある種こういうものに加入しなさいということを言っているわけですよ。そこがまず根本的な間違いで、そしてもう一つは、なぜこの制度ができたのかというと、貯蓄を推進するからこういった形の税額控除が創設されたと私は記憶しておりますが、それでよろしいでしょうか。

○政府参考人(佐々木豊成君)

 御指摘のとおり、生命保険料控除が昭和二十六年に創設されましたときの理由として、長期貯蓄を奨励するための誘因的な措置であるというふうに言われております。

○櫻井充君 この国は貯蓄から投資に変わっていっているはずなんですね。であったとすると、まずこういう税制そのもの自体を変えていく必要性があるんじゃないでしょうか。

 改めて、なぜこういうことを申し上げているのかというと、先ほどの経済財政諮問会議から出てきているのは、国民の皆さんの負担もなかなかでき難いからというお話でした。しかし、国民の皆さんは分からずにこういう医療保険制度には加入されているわけですよ。そしてしかも、この保険会社がどれだけの利益を上げているかということです。保険料収入が約七兆円で、そして保険の支払が四兆円弱だったかと思いますが、莫大な利益を上げてきている。

 それから、もう一点申し上げると、アメリカはほとんどが民間の保険会社になっていますが、民間の保険会社のメディカルロス、要するに、お金を集めて給付する割合は八五%以下です。ところが、公的皆保険制度のメディカルロスは九八%。つまり、どちらが効率的なのかというと、集めたお金を医療に関して給付するという観点から考えれば、公的皆保険の方が圧倒的に効率的です。つまり、民営化されればすべてが効率的だと、そういうことを小泉総理や竹中大臣はおっしゃいますが、医療の分野に関しては決してそうではありません。

 ですから、この辺のところのまず制度設計を見直していって、国民の皆さんに負担していただく、そのところを変えていかないといけないんじゃないかなと、私はそう思いますが、改めて、大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(川崎二郎君)

 今の御指摘は、民間のことを私がどうのこうの言う立場にはないと思いますけれども、私どもの皆保険制度のPRといいますか、内容の説明がまだ不行き届きだと、将来に対して医療に対する不安を与えてしまっておるという御質問の趣旨もあるだろうと思います。我々、やはりこの皆保険制度をしっかり守りながらやっていく、そしてその内容、もし入院するとしたときにどのぐらい掛かるかということもしっかり国民に周知するように努力してまいりたいと思います。

○櫻井充君

 民間のことだから口出しできないということとはそれは違うと思いますよ。つまり、国民の皆さんに対して誤った情報が提供されていて、誤ったお金の使い方をされているんだから、それを是正していってくださいと言うのは、これは当然のことなんじゃないですか。そして、何回も申し上げますが、そういうことをやることの方が国民皆保険制度を維持できることにつながっていくんじゃないだろうかと、私はそう思いますけれども、是非、大臣、そういう観点から改めて検討していただきたい。

 特に、コマーシャルなど、かなり、かなりですね、我々からしてみると誇大広告ではないのかなと。先ほど申し上げましたとおり、日本で一番売れている医療保険だと。この医療保険がないとさも安心できないような、そういうような内容になっていますが、日本の制度は決してそうではありません。そのことを改めて強調しておきたいと思います。

 それから、医師の問題についてるる質問がございましたが、改めてお伺いしたいのは、平成二十九年になると医師は過剰になると。そのときの医師数の設定の要件ですね、どういうことを、今は例えば入院ベッド十六に医者一人、それから外来四十人に医者一人という、そういう要件で医者の数を、必要数を算出しているんでしょうが、その平成二十九年のときに必要な医師数という、その算定要件を教えていただけますか。

○政府参考人(松谷有希雄君)

 平成十年に行われました医師の需給に関する検討会では、必要医師数は患者数の動向や救急やへき地医療などの特定の分野における必要数を積み上げて求めてございまして、医療のあるべき姿を基に推計された上位推計と現状での医療提供体制を基に推計された下位推計を作成しているということでございます。

○櫻井充君

 そんなの知っています。ですから、例えばどのぐらいの割合で医師が必要だということの医師定数をまず積み上げていく根拠となるところの要件を教えてくださいと申し上げているんですよ。

 これ、通告していますからね。

○政府参考人(松谷有希雄君)

 今申し上げました考え方に沿って上位推計、下位推計を作成してございますけれども……

○櫻井充君

 答弁になっていない。

○政府参考人(松谷有希雄君)

 今回の推計とは、平成十年の推計とは少し異にしてございますけれども……

○櫻井充君

 ちゃんと答弁できないなら止めてくださいよ、委員長。

○委員長(山下英利君)

 速記を止めてください。

   〔速記中止〕

○委員長(山下英利君)

 速記を起こしてください。

○政府参考人(松谷有希雄君)

 失礼をいたしました。

 外来と入院と、大きい面では分けてございまして、外来につきましては、医師一人当たりの一日患者数について、患者一人当たりの平均診療時間を現在よりも長く見て十分といたしまして、これに伴い、医師一人当たりの一日患者数を四十二人で設定をしてやってございます。

 それから、入院患者につきましては、一般病床と療養型病床群に、当時療養型病床群でございましたが、これに入院する者を区分いたしまして、これらの施設に勤務する医師数がそれぞれ医療法の標準定員を一割程度上回る数になるというふうに設定をしてございます。

 そのほかに、へき地、救急あるいは国際協力、臨床研究、その指導医、大学病院等の数をこれに上乗せをしている、そういうやり方でございます。

○櫻井充君

 前から申し上げているんですが、手術する医者の数がまず入っていないんですよ。検査する医者の数も入っていないんですよ。我々、毎日外来だけやっているわけじゃないんですね。ちゃんと検査もやっていますよ。例えば心臓のカテーテル検査をやるとすれば、最低医者は二人必要です。午後にやって三人ぐらいやれるかやれないか、そういうレベルですね。まずその人たちが算出されないでどうして医者が足りるということになるんでしょうか。

 それから、当直の医者はどうなっていますか。そしてもう一つは、救急で当直をやった医者は次の日も働いていますよ、今。こういうことをやられているから、申し訳ないけれども、医療事故を起こす確率は高くなっていくわけですね。

 お伺いしたいのは、なぜ、そういう手術をやる医者やそれから検査をやる医師、それから当直医など、それが算定要件に入らないんでしょうか。

○政府参考人(松谷有希雄君)

 これは、このときの委員会の考え方に沿って行って、外来患者一人当たりの平均診療時間ということから患者数を割り出したということで、それから入院についても、先ほど申しましたように、医療法の標準定員を一割程度上回る、この中でのみ込めるという判断を当時いたしたものだというふうに考えてございます。

 なお、昨年二月より実施してございます、今行っている新たな医師の需給に関する検討会では、今御指摘の、医師の労働時間や入院期間の短縮化など新しい状況を加味した新たなモデルによる定量的な検討を行っているところでございます。

○櫻井充君

 そこの中で是非そういう数字も入れていただきたいと思います。もうこれ議論してもしようがないので。

 その上で、じゃ医者は今偏在していると、ある部分は足りているんだということでしたが、そうすると、これもちゃんと通告していますが、常勤医だけで、医者の常勤医だけでですよ、定数を満たしている病院は今何割あるんですか。

○政府参考人(松谷有希雄君)

 平成十六年度における医療法第二十五条に基づく立入調査の結果によりますると、病院八千六百六十施設のうち八三・五%の七千二百三十三施設が医師の配置標準を満たしてございます。このうち常勤の医師だけで標準を満たしている病院がどのくらいあるかについては把握しておりません。

○櫻井充君

 済みませんが、常勤で満たしてないものを満たしているとは言わないんですよ。私は現場にいたからよく分かりますけれども、しかも、これ一週間いなくても常勤に換算しているんですよ。週四日いて、一日は研修日だということにして大学で研修している医者もいますよ。それは僕は決してそれを否定するわけでも何でもありませんが、そういう人たちも全部、要するに一週間働いていることになって換算してその数字なんですね。

 いいでしょうか。常勤医じゃなければきちんとした仕事はできませんよ。つまり、残った人たちがその部分を負担させられているわけであって、常勤医である数字をまずきちんと把握することによって、医師が足りてる、足りてないという論議になるんじゃないですか。

 済みませんが、もうこれ以上議論しませんけれども、この数字を出していただきたいと思います。委員長、よろしくお願いします。

○委員長(山下英利君)

 理事会で協議します。

○櫻井充君

 まずこの数字をきちんと把握した上で、偏在しているとか偏在していないという議論をするんだろうと思います。 その上で、偏在している最たるはどこにあると厚生労働省はお考えでしょう。

○政府参考人(松谷有希雄君)

 医師の偏在は、大きく分けて地域的なもの、それから最近話題になって、課題になってございます診療科によるものとがございます。

 特に地域によるものにつきましては、これはかねてからへき地の問題というのは大きな課題となってございまして、そこは引き続き大きな課題であることは間違いないと思ってございます。

 それから、診療科につきましては、最近、小児科、産科というようなところについての偏在ということが言われております。このほかにも、外科その他についてもあるというようなことを訴えるということを耳にすることはございます。

○櫻井充君

 じゃ、もうちょっと具体的にお伺いしましょう。

 施設によって偏在もしているはずですね。どこの施設に医者が多く配置されていますか。

○政府参考人(松谷有希雄君)

 端的に申しますれば、大学病院が一番多いかと思います。そのほか、近年は研修病院がございますので、研修病院の一部には相当の志願者が集まっているというふうに伺っております。

○櫻井充君

 研修病院の志願者というのは、これは研修医ですから、あくまで勉強する人たちなので、これまで医師定数に加えてもらっちゃ、ちょっと困るんですね。それから、指導される方々は臨床を基本的にはある程度免除されないといけないので、そこも算定数から本当は外してもらわないといけないはずなんですよ。ただ、そうすると医師定数満たさなくなるので大変なことになるから、もうそれは仕方がないと思います。

 そこで、今問題になるのは、恐らく大学病院なんだろうと思います。私は五年半無給でございました。無給医局員をどうするかという議論になって、たしか大学院大学という形でもう身分の保障、身分というか、そういう身分にしてしまって、これは研究するという大義名分を付けていますが、実際のところはどういうことから起こっているのかといえば、その大学病院そのものがその人たちに対して給料を支払えないからなんじゃないのかなと、私は個人的にそう思っています。

 私は、最後、医局員で辞めたからですが、月十五万の、しかも日雇い労働者で終わりました。社会保障もあのときはあったかないか忘れましたが、そういうような身分でしか働いていないというところに問題があって、もう一つ言うと、結局は医者が一番ていのいい労働者なんですよ。医者以外でやれるようなことをさんざんやらされておりまして、つまりここの大学病院に偏在している人たちをもう少しきちんとした形で吐き出すような形のものを取らないと、これは幾ら努力されても何ともならないんだと思うんですね。

 こういう点に対して、文部科学省、いかがお考えでしょう。

○政府参考人(磯田文雄君)

 大学院生の大学病院における診療への従事につきましては、自身の研究や診療技術の向上等を目的として診療に従事していると認識しておりますけれども、診療の実態が本来の目的と懸け離れているような場合には本来の目的に沿うように改めるほか、実態によっては雇用契約を締結し、雇用実態に見合った報酬を支払うなどの対応も検討するなど適切な対応を各大学に促しているところでございます。

 また、大学院生の研究の状況や意向、大学病院の体制、地域の実情等に応じて大学院生が大学病院以外で診療に従事することも考えられると思います。今後とも、大学院や大学病院がその機能を十分発揮できるように努めるとともに、厚生労働省、総務省とも連携し、地域における医師の確保に取り組んでいるところでございます。

○櫻井充君

 川崎大臣、もう医師免許を持ったら管轄は文部科学省から厚生労働省に移した方が私はいいと思いますけど、いかがですか。

○国務大臣(川崎二郎君)

 一方で、大学病院で働くということになれば、これは当然大学病院の権限の中にありますから、文部省の管轄下に入っていくということについては、これは否定できないだろうと思います。

○櫻井充君

 大学病院そのものが文部科学省にあることに関しては、じゃ大臣はいかがお考えですか。

○国務大臣(川崎二郎君)

 これを切り離すことができるかということですね、文科省、病院だけを。多分、大学病院の実態からいくと難しいんだろうと思います。

○櫻井充君

 大学病院の実態から難しいことはよく分かっておりますが、しかしそのために様々な弊害があることも事実ではないでしょうか。

 例えば、あそこは、特定機能病院に関していうと大学病院も指定から外れたはずですが、たしか研修指定病院のところは大学病院又は厚生労働大臣が指定した病院ということになって、どんなに大学病院が不適切なことをやっていたとしても、これは研修指定病院から外れないんですね。まず、こういうところから改めていく必要性があると僕は思っているんですよ。つまり、文科省そのものだけにそこを任せることではなくて、もうこれは金融の業界なんかも全部そうなっていますけれども、言わばきちんとした形で共管するという、そのまず一歩としてそういう考え方に立つべきではないのかなと、そう思いますけれども、いかがですか。

○国務大臣(川崎二郎君)

 御指摘いただいた件について、文科省と私どもの連携をしっかりしていかなきゃならないという形で私は受け止めさせていただいております。

 先ほどの大学の定員問題、地域枠問題とか、文科大臣が言われましたのは自治医科大のようにその地域に十年やってもらうようなことができないだろうかとか、いろんな御提案を小坂さんからももらっている。私の方も申し上げている。一方で、担当者レベルでもう少しやり合わなきゃならぬ。

 そういう意味では、人事交流も含めて、この部門をしっかりやっていかなきゃならぬと。言われるように、両省がしっかり目を光らせてやっていく部門というように考えております。

○櫻井充君

 こういうことはいつから取組されたんですか。

 私、この間、財政金融委員会で、証券取引法等の一部を改正する法律で物すごく苦労したのは商品先物の扱いについてだったんですよ。これ、農水、経産でして、金融庁は全然手出せなかったんですよ。ですから、そのために不招請勧誘が残念ながらまた原則盛り込まれて、これ消費者の方々は物すごく苦労されているんですね。縦割り行政のもう、何というか、弊害というのはもう様々見られるわけですよ。

 文部科学省に、僕ら、おかしいと思っているのは、私たち、免許を厚生労働大臣からいただいているんですよ。厚生労働大臣からいただいたって、働く先は今度は文部科学省にごちゃごちゃごちゃごちゃ言われるというのは、これおかしな話ですよ、ここのところは。

 そして、今回の独立行政法人になって研究者の方々、相当苦労されています。ああいうシステムを文科省に任せていることそのものが僕は問題だと思っているんですね。やはり、医療の研究そのもの自体は、それは今度は教育の分野だけではなくて、医療という今度はそこの提供体制のところに全部関係してくることになるわけだから、ここのところはそんな交流へったくれの問題じゃなくて、共管にするかしないかは、これは大臣の当事者で話をするべきことであって、それは大臣がこれは政治家として決断されることですよ。大臣としてどうお考えですか。

○国務大臣(川崎二郎君)

 この議論、昨日かおとといの答弁で少し申し上げたように、医官というものは多くが厚生労働省の中にあります。約二百三十名ですか。そういう意味では、その中の百十名が例えば総務省、例えば文科省、例えば防衛庁ということに出向しているのが実態でございます。そういった意味では、医療の専門家が文科省という分野にも入りながら、お互いの調整をしながらやっていると。これはかなり前からやらせていただいている。

 ただ、私ども、小坂さんとお話し申し上げているのは、もう少しいろんな問題で前向きに進めなきゃならないという認識の下で話合いをさせていただいているところでございます。

○櫻井充君

 こういうところをちゃんとやっていくのがこれは政治家の役割だと思っていますので、是非頑張っていただきたいと思います。

 医師の需給問題は、平成二十九年には過剰になるんだそうです、これは推計で。つまり、医師を増やす、定員を増やすとか増やさないと先ほど大臣がおっしゃったのは、これ、今から増やしても六年後ですからねって。ですから、このままいくと、あと十年間は国民の皆さん、医師が足りないけど我慢してくださいと言われているようなものなのかなと、私は先ほどの答弁、そう感じました。

 一方で、歯医者はどうなっているかというと、もう完全な供給過剰ですよね。

もう都市部は相当廃業されている方が出てきていると。そうすると、歯科の方に関しての需給問題一切手を付けてないというのは、これ一体どういうことなんでしょうか。

○国務大臣(川崎二郎君)

 歯科医師数が供給過剰になっているという認識は私、強く持っておりまして、かなりこれも文科省と話しています、もう少し踏み込んでくれないかと。まだいい返事はもらっていません。

 しかし、全体の数を見たときに何らかの対策を打たなきゃならぬ状況にはあると、こういう認識でございます。

○櫻井充君

 文科省、なぜいい返事ができないんですか。

○政府参考人(磯田文雄君)

 文部科学省におきましては、平成十年に厚生省で需給に関する検討が行われた、新規参入医師数を更に一〇%程度抑制すると、この方針の下に……

○櫻井充君 医師じゃない、歯医者だよ。

○政府参考人(磯田文雄君)

 失礼しました。歯科医師でございました。失礼しました。

 新規参入歯科医師を更に一〇%程度抑制するということで、各国公私立大学に対しまして入学定員の削減を各種会議等の機会をとらえて要請を行ってきているところでございます。

 平成十一年度以降平成十七年度までに、歯学部では国立大学四十五人、私立大学二名の削減というところでございます。今後とも、各大学等に働き掛けてまいりたいということで考えております。

○櫻井充君

 大臣、医師が増えた際に、医師を養成するときに相当なお金が掛かって、だから供給過剰になったら問題だって書いてありますよ。これは歯医者も同じですよ。一人育てるのに三千万から四千万ぐらい掛かりますよね。そこのお金が完全に無駄になっているじゃないですか。そして、ましてや私立に入られる方々、親がそれは相当な負担をされて、歯医者になれなかったらどうなるんですか。

 そして、もう一つ言えば、そういう供給過剰の状態にあるから、大変申し訳ないけど、過剰診療していかないと食べていけない人たちが山のようにいるという、これ、実態をどう解決していくのかということ、これ大変な問題ですよ。これこそ早期に是正していただかなきゃいけないと思いますけれども、大臣の決意をお述べいただけますか。

○国務大臣(川崎二郎君)

 実は、この問題点、歯科医師会の皆さん方、新しい体制になってごあいさつに来られましたので、私の方から実は切り出しをしてあるんです。どういうふうに、先ほどの議論のように当然業界の意見もしっかり聞けと、こういうお話がございますので、実はこういう問題についてどう考えるか、一方で文科省どう考えるかということで、正に調整をしなきゃならぬ課題であると思っております。

○櫻井充君

 不思議なのは、医師が足りない業界からの話はちゃんと聞いているんですか、じゃ。地方自治体の話はちゃんと聞いているんですか。そういうのは聞いているのかどうか分かりませんが、そちらにも対策を取らない。そして、こちら側は多いのに、じゃ、これから聞きましょう、そしてそれから対策を取りましょうと。要するに何もしていないということじゃないですか、これじゃ。こんなことやっていたら国民の皆さんにとって大変なことになりますよ。それこそ福島の県立大野病院のところは、これは産婦人科が閉鎖になりましたからね。そうすると、どこで産むことになるんでしょうか。

 つまり、リスクを持っている、先ほどの話になりますが、要するに医療ミスと医療事故のところのまず区分けをしていただかなきゃいけない。リスクのある患者さんに対してリスクを持って治療するということは、事故とミスとをまずきちんとしていただかなきゃいけないし、時間がないので、私は、そういう点でいうと、無過失補償のような制度を設けてやらないといけないんじゃないか。このことによって、医療従事者は医療従事者である程度リスクがあっても安心して医療に携わることができるし、患者さんは患者さんにとってみたって今は訴訟をして勝たないと補償が得られない。そうでない重症な人たちもかなりいらっしゃって、そういう人たちに対しての補償制度を充実させることの方が大事で、むしろ民間の保険会社にやってもらうんだったらこういう分野のところの保険を担ってもらった方が私はいいんじゃないのかなと、そう思いますけど、大臣、いかがでしょう。 ○国務大臣(川崎二郎君) 一つは、正にその補償の問題にどう国が関与するか、また財源的にどうするかと、こういう問題が一つあるだろうと。もう一つは、医療事故と決定されるのかどうか、そういうものが起きたときに、第三者の機関に届けて、それでしっかり解明をしてもらう、この二つの制度をしっかりつくってほしいと。これは、話を聞いているのかというお話がございましたから、この間もいろんな皆さん方、産科の皆さん方来ていただいて、学会また医師会、また診療に当たられておる女医さんの話も聞かせていただいて、方向性としてはその二つの方向性があるなというように私も理解いたしております。

○櫻井充君 よろしくお願いします。

 これは、今、産婦人科や医療関係者からということになっていますが、むしろこれ患者さんにとってもすごくいい制度なんですよね。ですから、患者団体の方々で御苦労されている方がいらっしゃいますから、まずそこのところをきちんと聞いていただければ有り難いなと、そう思います。

 もう一点、この間、歯科のことについて質問させていただきました文書の件でございますが、あれだけのあのアンケートの数をお示ししまして、それで関係者に読んでほしいというお願いをいたしました。その結果、厚生労働省として今どう考えていらっしゃるのか、御答弁いただけますでしょうか。

○政府参考人(水田邦雄君)

 委員が申されたのは、今回の診療報酬改定で患者への情報提供を推進する、そのときに文書により患者に情報提供することを指導管理料の算定要件にしたということに関するものだと思います。

 委員が独自に行われたアンケート調査、私ども拝見させていただきましたけれども、一日当たりの文書提供患者数は約十八人、それから文書提供に費やす一日当たりの時間が約九十四分ということであったと承知をしてございますけれども、まず時間に関して申し上げますと、今回の改定に当たりまして私どもが参照いたしました日本歯科医学会のタイムスタディー調査の結果、すなわち文書提供を伴う情報提供に要する時間が平均で四分から十分程度ということでございましたので、大体これは同じような結果であったんじゃないかと、このように考えてございます。つまり、事実関係としては私どもも共通の認識でございます。

 それからもう一つ、委員が独自に行われたアンケート調査の中で、歯科医師の方から文書作成のために治療時間を削らざるを得ない、こういう意見でありますとか、歯科医師の目から見た患者の意見ということでございますけれども、患者から説明文書は不要ではないかといった意見が出されたものと承知をしてございます。

 事務負担の点につきましては、私ども、必要、適切な範囲で文書提供をお願いしたということでございますが、さらに実施に当たりましては、カルテでありますとかレセプトの記載につきまして、運用面での簡素化を行うなど、事務負担の軽減にも配慮したところでございます。

 それから、ただこの文書提供を受けた患者の意識につきましては、実は私ども今回の改定前、平成十七年二月でございますが、日本歯科医学会が行った調査によりますと、説明用紙を受領している方が受領していない場合よりも非常に分かりやすかったとする回答が多かったと把握してございます。その意味ではちょっとニュアンスが違うのかなと思っております。

 いずれにしましても、今回の診療報酬改定の結果につきましては、中医協の下の診療報酬改定結果検証部会におきまして検証作業を行っていくこととしてございまして、御指摘のその歯科診療におきます情報提供の推進につきましては、これは平成十八年度改定全体のスケジュールの中で、文書提供による患者の満足度、それから文書作成に係る事務負担等の観点から調査設計を行い次第、今年の秋にも調査を始める方向で検討してございます。

○櫻井充君

 済みません、秋ですか。私はもうこの間終わりましたよ、まあ二千件弱ですけどね。厚生省、どのぐらいやられるのか分かりませんが、これ現場の歯医者さんだけじゃなくて患者さんからも本当に待ち時間が長くなって診療時間短くなって困るって言われていることをなぜそんな秋からやるんですか。

 それからもう一つ、これ日本歯科医学会の私は報告書をいただいて見ましたが、これは非常に分かりやすかったという点でいうと確かに四四・五対二六・四ですよ。ですがね、普通はこういう取り方しないじゃないですか。非常に分かりやすかったと分かりやすかったとを合わせた数字出してくるじゃないですか。しかも、今回の全体の初診時の説明用紙なしの中で無回答というのが一七・三%もあって、こちら側の説明ありのところはほとんどないんですよ。つまりは、厚生労働省からしてみれば、この無回答はよく分からなかったのところに入れてこれはカウントしていることと一緒ですよ。こんな恣意的なやり方をしてみたら、それは、そこのところの有意差を取ってみて有意差がありましたと言ったらこれおかしな話ですよ。この無回答がなくなって、分かりやすかった、非常に分かりやすかったを足すと九五%ぐらいと八八%ぐらいで、ほとんど有意差ないですよ、これは。ほとんどじゃありません、有意差出ませんよ、統計学的に言ったら。そして、この総括の中でも、今までも説明は十分受けていると。ただ、分かりにくいと書いてあるのは、恐らくはその診療内容について分かりにくいということだと思います。

 それから、歯科医学会の名誉のために言っておきますが、歯科医学会は今回のこういうことのためにやっているのではなくて、あくまでかかりつけ初診のことについてのみやったのであって、毎回毎回出さなきゃいけないのかという意識調査とは違いますからね、これは、言っておきますが。

 つまり、元々違っている形でやっている調査をねじ曲げて、都合のいい形でデータとして出してくること自体はアンフェアじゃないですか。この間そういう答弁をされたからちゃんと全部調べましたよ。学会の関係者にお伺いしました。しかし、やっていることは違いますからね。このデータを使える、今の数字の、おかしいと、私はおかしいと思いますが、大臣、私のこの考えを聞いてどうお考えになるでしょうか。

○国務大臣(川崎二郎君)

 実は櫻井委員からそういう御質問を過日いただきましたので、歯科医師会の幹部の皆さんが来たときも直接お話をさしていただきました。先ほど申し上げたように、いろいろな作成方法の簡略化、資料が重複しないようにやるというようなことで通達を四月末と五月ですか、出さしていただいた、それによってある程度改善をされてきているというお話は聞かしていただいたところでございます。一方で、我々はやはりしっかり検証もしなきゃならぬという中で、検証をしていこうということでやらしていただきたいと思います。

○櫻井充君

 調査されるんなら調査されるで結構ですが、秋などと言わずに今すぐ始めてもらいたい。そうじゃないと本当に現場の歯医者さんとそれから患者さんが苦労されている。

 それからもう一つは、大変申し訳ないけど、現場で本当に最前線でやっている方々とその会の運営のために診療時間をそこに割いている方々と意識は全く違いますからね。特に、若手の開業医の方々は歯科の供給過剰によって相当苦労されていて、そこの中でまた時間を削減しなきゃいけない。いい医療を提供したいと思ってもできない。ここの声をきちんと聞いていただけたら有り難いなと思います。

 最後に、今回の後期高齢者医療制度保険料について質問させていただきますが、この後期の医療制度の保険料で、基礎年金の受給者、基礎年金七十九万円の方、この方は応益負担で九百円だと。ところが、子供と同居すると応益負担が三千百円になると。なぜ子供と同居すると保険料が上がるんですか。

○政府参考人(水田邦雄君)

 後期高齢者医療制度の保険料についてのお尋ねでございますけれども、まずこの保険料につきましては、公的年金制度の充実化、成熟化ということで、高齢者の経済的、社会的自立を踏まえて、被保険者である高齢者お一人お一人に対して保険料を賦課することを基本にしているわけでございます。

 その際、この後期高齢者の方々が約八割が現行の国民健康保険に加入しておられて、その大半が住民税を課税されていないという事情がございます。したがいまして、所得把握が難しいという事情がございます。もう一方で、社会実態といたしまして世帯単位で生計が維持されているということを考慮いたしますと、保険料を軽減する際の基準につきましては、現行の国保と同様、世帯としての負担能力に着目して決定するということが適当であると考えてございます。

 したがいまして、保険料を決定する際に世帯としての負担能力に着目するので、同居する場合には高くなるということがございますし、お一人で、完全にお一人の世帯ということになりますと、基礎年金だけでありますと御指摘のように月額九百円程度になると、このような結果になるわけであります。

○櫻井充君

 それは、制度の説明はそれで分かっております。なぜそういうことがまかり通るんでしょうか。

 つまり、例えば、今私はおふくろと別れて生活していますが、体も動かなくなったんで、じゃ我が家に引き取りましょうといったらこれ保険料上がるんですよ。まだ私に余裕があったらそれは払えるかもしれないけれど、そうでなくてかつかつでやっている方にしてみれば、なぜ月々二千二百円の差が出てくるんですか。家族と同居すると保険料が上がるなんという制度があったら、これは家族と同居するなと言っているようなもんじゃないですか。違いますか、大臣。大臣。

○国務大臣(川崎二郎君)

 今御答弁させていただいたように、世帯の負担能力という形で算定をさせていただいているというように考えております。

○櫻井充君

 それは分かっております。世帯でそうやって負担しろということは、親と同居すると負担が増えるということになりますね。そういう認識ですよ、これは。そのことが国民の皆さんに受け入れられるとお思いですか。

○国務大臣(川崎二郎君)

 確かに、できるだけ同居を進めていきたいということは一つの大きな方針でございます。しかし、一方で、どういう御負担をお互いが公平の中でやっていくかという中で、負担能力がある人たちには、大変厳しい負担になるかもしれませんけれども、お願いをしていきたいと、このように思っております。

○櫻井充君 お願いするのは自由ですが、公平にお願いしていただきたい。

 つまり、例えば介護保険なら介護保険で、まあ介護保険じゃなくてもいいです、御家族がやはり子供さんと、自宅で亡くなりたいといっても、一人でそこで生活することは無理な話ですから、最後は家族と同居することになるんですよ。その家族と同居をすると保険料が上がりますという制度はあるんでしょうか。ましてや、例えば家族と同居して少しでも介護保険を、そういう負担を掛けないように努力しようと思って家族が介護するような形になったとしても、この人たちは医療保険だって何だって全部負担させられるということになったら、これは家族をばらばらにするような制度じゃないですか。私はおかしいと思いますけど、大臣、違いますかね。大臣。

○政府参考人(水田邦雄君)

 まず、親子の同居、別居ということが必ずしも別の要素で、この保険料だけで決まってくるものではないと思いますし、むしろ居住でありますとか生計維持関係の上に立って、それに保険料を適用していくと、保険関係を適用していくと、こういうことでございます。

 したがいまして、社会実態として世帯が分離していれば分離する扱いになるし、一緒であれば同様に扱うということでございます。

○櫻井充君

 大臣、今の国の制度を見てると、いいかどうかは別としてですよ、ゼロ歳児保育を推進したら、これは子供と、赤ん坊と別れて生活しなさいということですね。介護の施設介護をどんどん充実しなさいと言ってったら、これは最後は別れて生活しなさいということですね。そうでなくて、じゃ今度は在宅介護だと、在宅医療だと。じゃ、今度は女性は、働く女性は、女性のためにと言って政策を取られてますね、でも女性は、じゃどうするんですか。そこの家で例えば女性が出ていって、女性が面倒見ることが全部がおかしいと言われて、じゃ男性がそこのところに入っていくんでしょうか。つまり、今の制度設計を見てくると、すべての方向性がばらばらでしかないんじゃないのかなと、そう思います。もう一度申し上げると、今の制度設計そのもの自体で全部絵をかいて見てください、厚生労働省がおっしゃっているようなこと。これで本当に成り立っていくんでしょうか

 それから、何度も申し上げますが、こういう形で家族が家族を面倒見ようと、そういう家族が少なくなってきている中で、この家族が家族を面倒見ようといったときには家族の負担として保険料が引き上がるなんという、こういうばかな制度をつくられたら同居しなくなりますよ。いいですか。今まで別々に暮らしていたら九百円だったのに、引き取ったら三千百円になるんですからね。そういうような、同居すると不利になるような制度設計にすること自体、私は問題だと思ってますし、むしろ高齢者の方々と一緒に暮らしたら、高齢者扶養控除とかそういうような制度を創設して、家族一緒に暮らしましょうよという、そういう国をつくっていくべきではないのかなと、私はそう思っておりまして、そのことを指摘して、質問を終わらせていただきます。

 どうもありがとうございました。


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Last-modified: 2008-03-07 (金) 08:32:49 (3308d)