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金パラ逆ザヤ問題についての国会質疑

第151回国会 厚生労働委員会 第3号

平成十三年三月二十二日(木曜日)

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/151/0062/15103220062003c.html


○小池晃君

 日本共産党の小池晃です。

 歯科の問題をお伺いしたいと思います。

 今、日本の歯科医の中では保険材料の金銀パラジウム合金の高騰が大問題になっています。厚労省としては逆ざやが昨年のいつごろから始まったと認識されていますか。

○政府参考人(大塚義治君)

 いわゆる実際の取引価格を調査しておりますのは少し前でございますので正確にはわからないのでございますけれども、金銀パラジウム合金の市場価格の急激な上昇が始まりました平成十二年、昨年の二月あたりからかなというふうに認識をいたしております。

○小池晃君

 二月以降というのは、素材価格と公定価格の逆転だと。だから、実際の購入価格でいえばもっと以前から逆ざやが起こっていた可能性が高いわけであります。

 奈良県保険医協会の試算では、昨年六月からの八カ月間で、この金パラによる逆ざやが一歯科医院当たり二十八万七千七百円に上るという計算もあります。かなりの負担なわけでありますけれども、厚労省としては金パラの逆ざやで歯科医院が相当の損失をこうむっているんだという認識をお持ちですか。

○政府参考人(大塚義治君)

 金銀パラジウムの価格変動が激しいわけでございまして、それなりの制度的な手当ても講じられておるわけでございますけれども、実際の購入価格と保険償還価格との間に差ができる、こういう時期が生じるということは現にあるわけでございますし、それが一時期、歯科医療機関の負担になる、時期的な問題はございますけれども、そういう認識はございます。

○小池晃君

 そういう一般的な言いわけをされると大変困るわけでありますけれども、要するに昨年二月からずっと素材価格と逆転しているわけで、一年以上続いているわけですよ。これはやはり大変な損失になっていることは間違いないと思うんです。

 これは、現在の価格決定ルールでこういう損失が出ているということであれば見直すことは当然だと思うんですが、今回のように五〇%も上がっているという異常高騰時の緊急対応ルール、これは至急中医協に諮問すべきじゃないかと思うんですが、いかがですか。

○政府参考人(大塚義治君)

 かねて金銀パラジウム合金を初めとした歯科用貴金属の短期的な国際価格変動がございます。

 こうしたことにかんがみまして、先ほど触れました制度的な対応と申しますのは、平成十二年四月から新たな価格設定方式を導入したわけでございます。御案内のことだろうと思いますけれども、変動幅が一定幅を超えた場合には保険償還価格の見直しをするわけでございますが、六カ月ごとに行うわけでございます。上昇期には先ほどお話のございました逆ざやが生じますけれども、これは時期をずらしましていわば償還価格を補てんするような仕組みでもございますので、昨年十月に新しい仕組みに基づく改定を行いましたし、本年四月からも再度の価格改定を行うことといたしているところでございます。

○小池晃君

 本年四月からも七百八十六円ということで、まだ逆ざやが続くわけですね。

 大臣は予算委員会で、どのように変化したかをわきまえて公正な値段になるようにと御答弁されています。私は、こういう異常事態に対してはそれなりのルールというのがあってしかるべきじゃないか、いつでもそれに対応をするというのはなかなか難しいとしても、こういう異常高騰時には一定のルールというのをやはりつくるべきではないかというふうに考えるんですが、いかがでしょうか。

○国務大臣(坂口力君)

 前回もあるいはお答えをしたかもしれませんが、今まで二年ごとということでありましたのが半年で見直しをするということになったわけでありますし、その半年ごとの見直しの中で過去の状況を踏まえて見直しがされるわけでありますから、それは一つのルールだというふうに私は思います。

 これは上がったり下がったりするわけでありますから、上昇のときにそれを見ればそれでもまだ足りないんじゃないかということになる可能性もありますが、今度は下がってきますときには下がっても六カ月はそれで行くわけでありますから、平均をいたしましたら大体そのぐらいなところで皆さん方に御理解をいただける案ではないかというふうに思います。

○小池晃君

 とはいっても、ずっと実際には一年間以上はもう明らかに上がっているし、それ以前からも上がっていた可能性は高いわけですね。そういうときに、やはり緊急に高騰した場合には緊急対応ルールは私はあってしかるべきだというふうに思いますので、これはぜひ御検討していただきたい。

 それからさらに、歯科のかかりつけ歯科医初診料の問題ですけれども、これについてお聞きしたいんですが、これは実際どの程度算定されているというふうに認識されていますか。

○政府参考人(大塚義治君)

 これも実際に算定している数字というのはつかみ切れないわけでございますけれども、昨年七月一日の時点でございますが、歯科医療機関総数六万五千余の中で、このかかりつけ歯科医初診料を受けるための届け出がございます、この届け出が四万三千五百三、ちょうど三分の二程度。その後の状況は現時点では承知をいたしておりません。

○小池晃君 私、昨年五月にこの問題を取り上げました。そのとき、当時の近藤保険局長は、ほとんどの歯科医がこれに該当するというふうにお答えされている。しかし、進んでいないのが実態だと思うんですね。

 今のは届け出ですけれども、実際の算定ということでいうと、日本歯科医師会の昨年九月のアンケートでもこの初診料算定をしている医療機関は二七・三%しかない。なぜこのように算定率が低いとお考えでしょうか。

○政府参考人(大塚義治君)

 かかりつけ歯科医初診料というのが十二年四月から算定されることになったわけでございますけれども、いわば新しい仕組みでございますので、従来の初診料とはその扱いも異なります。したがいまして、治療現場までにその趣旨が浸透するには一定の時間が要るだろうというのが一つでございます。

 また一方で、日本歯科医師会におきましては治療計画の説明書というものをつくることになっておりますので、その簡素なモデル記載様式を作成するといったような御努力もされておりまして、こうしたことと相まちまして今後算定がふえていく、またその後ふえているだろうというのが私どもの認識でもございますし、また期待でもございます。 ○小池晃君 このアンケートは簡略化した後の結果ですから、簡略化したとしても実際にはふえていないというのが実態だと思うんです。

 昨年、近藤保険局長は医科と歯科の初再診格差というのはなるべく近づけた方がいいというふうにおっしゃいました。だとすれば、それはそれとして、やはり初再診料は同点数化して、そして医科のようにインフォームド・コンセントのための費用というのはまた別個点数化する、例えば治療計画書の作成であるとかあるいは診療情報の提供であるとかは別個やはり点数化していくというのが私は筋ではないかと思うんですが、いかがですか。

○政府参考人(大塚義治君)

 このかかりつけ歯科医初診料の導入の際には、もう御案内と存じますけれども、中医協でいろいろ御議論がございました。その上で、患者に対する継続的な歯科医学的管理を評価するという観点から、従来の初診料とは別個に新設されたわけでございます。

 医科・歯科格差の問題につきましても、これは初再診料だけの問題というわけにはまいりませんで、歯科固有の技術評価なども含めました歯科診療報酬全体のあり方に関連する問題でございます。具体的な御議論は、今後、中央社会保険医療協議会中医協で御議論がありますれば、その御議論を踏まえまして検討すべきものと、こんなふうに考えているところでございます。

○小池晃君

 大臣、今の局長のはほとんど答えてないに等しいんです。

 私が言っているのは、初再診料は初再診料として、やはり医科と歯科と格差があるのはやっぱりおかしいだろう、これは近づけるべきだと。医科のようにインフォームド・コンセントのための点数というのはそれはそれとして、また別個にやはり医科と同じようにしていくべきじゃないか、歯科だけこういうやり方をするのはちょっと筋が通らないんではないかと。実態として、中医協でいろんな意見があってなかなかできないということは実態論ではありますけれども、筋としてはそうあるべきでないかというふうに思うんですけれども、これはいかがですか。大臣ですよ。

○政府参考人(大塚義治君)

 同じ趣旨のことを申し上げるわけでございますけれども、いわば診療報酬体系、それぞれの診療機能に応じて異なるわけでございますし、一つ一つの問題でアンバランスがあるというのはある程度やむを得ないことでございまして、私がただいま申し上げましたのは、そうした診療機能に応じてそれぞれの診療報酬全体の問題として議論すべきである、またそういう御議論が中医協で行われるだろうということを申し上げたわけでございまして、一つ一つの項目につきましては、さまざまな違いも生じてくるのはある程度やむを得ないことだということを申し上げたわけでございます。

○小池晃君 大臣。

○国務大臣(坂口力君)

 私、このことは余り詳しく実は知りませんで、今初めてお聞きするわけでございます。  かかりつけ歯科医の初診料の算定という問題だろうというふうに思いますが、これは歯科は歯科としての一つの診療体系をつくっておみえになるわけで、医療の方は医療としての一つの体系をつくっておみえになるわけですから、歯科と医療とを横並びにしてすべていくというわけにはなかなかいかない面もある。

 よく歯科の先生方から、この何年かの診療報酬の値上げについて、医療全体の値上がりに比べると歯科の方の値上がりが少ないではないかという御指摘はございます。私もそれはよく聞いております。ただ、その中の具体的な問題として、診療報酬のあり方というのはそれぞれ、やはり歯科は歯科としての診療報酬のつけ方というのがあって、それを横並びに全部するということはなかなか難しい面があるんではないかというふうに思います。

○小池晃君

 すべて横並びにしろというふうには申し上げてないですよ。こういう考え方、体系の格差というのは筋が通らないではないかということを御検討いただきたいと思います。





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Last-modified: 2008-02-29 (金) 18:46:44 (3458d)