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市場化の中の「医療政策」
国民皆保険制の行方

新日本出版社

日野秀逸  編著 国民医療研究所 監修

2005年9月30日

第三章 診療報酬と日本医療の動向 より

寺尾 正之

全国保険医団体連合会事務局次長


国民の立場に立った診療報酬政策を

以上のような問題点を解決するために、国民の立場に立った診療報酬政策が求められている。

(一)診療報酬体系見直しの目的・目標

診療報酬体系見直しの目的、目標としては、

社会保障の一環としての公的医療保険制度のさらなる充実、

∈播医療の提供に向けた診療報酬体系の構築、

0緡貼昌者の質向上および医療資源の安定的確保、

ぐ緡貼昌者の生活の安定、合理的(近代的)医業経営に資する報酬体系の確立、

ゴ擬.国民と医療機関・医療従事者間の信頼関係構築と、誰でもが納得できる費用体系の確立、

などがあげられる。

 また、保険医療によって国民に保障する医療内容については、

a丁寧で行き届いた医療、

b安全な医療、

c予防から治療・リハビリまで一貫した医療、

d高度先進医療、

e患者との医療情報の共有、

f患者一部負担の軽減、特定療養費制度や保険外負担の解消、

g連携の保障とその基盤整備、セカンドオピニオンの保障、

h患者のフリーアクセスの保障などを明確にする必要がある。

(二)診療報酬体系のあり方における三つの原則

 さらに、診療報酬体系のあり方においては、

国民に必要かつ安全な医療は、原則すべて医療保険・診療報酬で保障されるようになっていること

技術、運営・管理コスト、材料・薬剤をそれぞれ別々の部門に分離し、評価すること、

技術評価、運営・管理コスト、材料・薬剤費の三つの部門の、二つ以上の部門にまたがった包括・定額点数や、月をまたいでの包括・定額点数を設けないこと、

の三つを原則とすべきである。

(三)報酬点数表を設計するにあたっての九つのルール

報酬点数表を設計するにあたっては、以下の九項目をルールとする必要がある。

個別評価点数方式を原則的評価方式とする(すべての医療行為や管理業務、薬剤・材料などの医療用物資について個別に点数を設定して、各部門に配置する)。

その点数によって評価されているものの中身が、医療従事者や患者・国民の立場から見て説明のつかないような包括・定額点数は設けない。

点数は、原価積み上げにより設定することを原則とし、技術点数についても各専門職種の人件費に見合うように、技術評価と労働時間の積み上げにより評価する。

点数は医療上の必要性に応じて実施したつど算定するものとして設定し、医学的に説明のつかない「月何回まで算定」などの算定制限は設けない。

同一医療行為に対する診療所、病院間の点数格差や、病床規模などによる格差は設けない。

複数医療機関受診患者や他施設入所中患者に対する算定制限や、入院患者の他科受診に対する減額措置などは撤廃し、受診医療機関において実施した医療行為については、当該医療機関においてすべて算定できるようにする。

地域差評価は、税制上の措置などで補完し、診療報酬では行わない。

「技術部門」点数の設定に際して、医学的評価に無関係な政策誘導を持ち込まない。

医学的に有効、有用な医療技術、医薬品、材料については迅速に保険適用することを原則とする。現行の特定療養費制度は廃止し、高度先進医療などについては、保険適用を前提として保険給付と公費負担の併用をすすめる。







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Last-modified: 2007-06-06 (水) 08:07:42 (3616d)