Top / 混合診療 / 混合診療は「パンドラの箱」?

保険者再編、保険者機能強化 全て計算ずくの総合戦略 !

【京都保険医新聞 第2382・3号 2003年6月16・23日5面】より引用

「費用の支給」を原則とする介護保険は医療でいう混合診療(介護)が可能だが、保険給付部分が手薄で小さ過ぎるため成功していない。また高齢者の16%の利用で 制度設計されたため、マーケットの規模も大きくはない。
この「実験結果」を踏まえ、混合診療解禁が準備されてきた。また、抵抗の強い保険者機能の強化も、混合診療解禁とのドッキングで、いわば裏ワザ的に既成事実を積み重ね、現実を変えようとしている。

現在、保険者の都道府県単位の再編統合に向け、まず国保の統合が射程に上っており保険者として公益法人の案が出されている。
昨年(2002年)9月の坂口私案では統合の際の保険者として、非営利法人の参入を認め、母体として医療保険の商品開発を手がける生保・損保を想定していると報道された。また同時期に中村審議官(現・老健局長)が都道府県単位の再編にあたり、「診療報酬単価を下げる装置を組み込まないと地域単位の医療保険にはならない」と講演で明確に述べている。つまりは、保険料の設定と診療報酬で、その地域の医療費は規定されるということである。

今、オリックス会長は総合規制改革会議の議長を務め、02年末には経済財政諮問会議で「混合診療をやらせて欲しい」と訴えている。
アメリカンファミリーの社長は経済同友会の会長として混合診療のアイディアを発表している。
健保3割時代となり、オリックス、アメリカンファミリー、セコム、アリコなど“連合軍”として新聞、雑誌でキャンペーンをはり、各社独自に人気俳優を起用したテレビコマーシャルを流している。過日、発表の3月期決算でアメリカンファミリー生命保険(アフラック)は個人保険の保有契約件数1574万件に達し日本生命保険を抜いてトップとなったが、その要因は生保商品に比べ保険料が割安なガン保険や医療保険が人気を集めたからと報道されている。

この意味で、健保2割の復元は、産業界との正面対決である。また前期高齢者3割への策動の防波堤でもある。
このように民間保険会社による医療保険の地殻変動とも言うべき状況が虎視眈々と準備され、その構図が足下に見えてきている。現局面は経済学的に言えば、価格政策の主導権を誰が握るかということになる。その意味で、中村老健局長が指摘したように「診療報酬が主戦場」である。

現在、「混合診療の解禁」問題は、保険給付の守備範囲の縮小や、差額負担などという次元を超越し、医療界の行く末を左右するどころか、日本の医療のあり方、国のあり方が問われる性質の問題となっている。いわば「パンドラの箱」」である。
今回のいいかげんな「解釈解禁」論を双葉のうちに摘み取ることが何よりも重要である。







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Last-modified: 2007-06-17 (日) 17:48:25 (3962d)