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市場原理が医療を亡ぼす―アメリカの失敗 李 啓充 (著)によると

混合診療解禁」の後には、民間医療保険会社がそこを狙って、攻勢を仕掛けてくるのは明らかである。
さらに、保険診療の範囲が狭められるとなると、いよいよ医療は市場原理にさらされてしまう。

市場原理のもとで医療が運営されると、「負担の逆進性」という問題が生じてくる。
日本の場合、医療保険料は収入の多い人ほど多く支払うというのが当然のこととなっている。しかし、民間保険の導入が進んでいるアメリカでは、企業がそれぞれ契約した民間保険会社と契約を結び医療保険を提供しており、その契約内容が優秀な人材を確保するための一つの方策として利用されているのである。
すなわち、収入が上がるほど保険料が安くなるという日本とは逆のことが当然なこととなってきているのである。大企業の重役クラスになると、保険料の負担がまったく無しで、最高レベルの医療を受けることが出来るのである。
これが「保険料負担の逆進性」である。

この「保険料負担の逆進性」とは別に「医療費負担の逆進性」も大きな問題となる。 財力のない人ほど、極端には無保険の人ほど、(アメリカでは7人に1人が無保険者である。)ひとたび、病気にかかると高い医療を請求されるのである。
というのも、保険料はあくまでも民間の医療機関と民間の保険会社との契約で決まるため、結果的に力の強い保険会社が医慮機関に値下げを要求するのである。もちろん医療機関はその要求を呑んでしまう。
これに対して無保険者は、力関係上、医療機関とは価格交渉は出来ないので、「定価」で医療費を請求、さらには法外な価格で請求されるということがアメリカでは実際に起こっているのである。これが「医療費負担の逆進性」である。


市場原理と医療 米国の失敗から学ぶ(李 啓充)……日医ニュース




医学書院の週刊医学界新聞のバックナンバーから、李 啓充連載が読めます。








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Last-modified: 2007-06-17 (日) 17:49:08 (4047d)