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歯科医師国家試験と需給調整についての国会質疑

   平成二十年三月二十七日
   第169回国会 参議院 厚生労働委員会
   自民党 石井みどり

   下記のアドレスでビデオをご覧になれます。
   議事録は公表され次第UPしたいと思います。


   前半では主に医療を、後半では主に歯科医療について質疑が行われています。
   質疑で使用された資料は
   石井みどりの国政レポート
      http://ishii-midori.typepad.jp/report/2008/03/post-d629.html
   で入手できます。


       ↓ビデオ

    http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/library/reference.php?page=1&cd=2560&tx_mode=consider&sel_kaigi_code=0&dt_singi_date_s=2008-03-18&dt_singi_date_e=2008-03-27&tx_speaker=%C0%D0%B0%E6%A4%DF%A4%C9%A4%EA%20&sel_speaker_join=AND&tx_anken=&sel_anken_join=AND&absdate=no&sel_pageline=10&dt_calendarpoint=2008-02-27&abskaigi=no


http://ishii-midori.typepad.jp/report/2008/03/post-3b27.html

2008.03.31
厚労質疑全文(3月27日)未定稿
先日(3月27日)の厚生労働委員会での質問内容(未定稿)ができあがりました。修正の可能性がある点にご配慮いただきつつご覧いただけたらと思います。原稿が確定いたしましたらPDFでもUPします。

前半は医療について、後半は歯科医療について主に聞いています。

参議院厚生労働委員会 平成20年3月27日(木曜日)(未定稿)            午後1時1分開会

○石井みどり

 自由民主党・無所属の会の石井みどりでございます。

 今、国民の関心は、いかに安心で安全な生活が送れるかというところでございますが、厚生労働省の所管業務は大変多岐にわたって、連日舛添大臣は本当に御奮闘でございます。まずそのことに敬意を表したいと存じます。

 今お手元に資料を出させていただいておりますが、この資料の1―,如皆さん本当に合計特殊出生率が1.5を切ったときのショックとか、もう既に慣れて しまった状況でございます。私もベビーブーマーなので、もう本当にこの出生率の低下、これは大変な今後の日本社会を考える上で大きな問題だと思いますが、その一つで、今女性が安心してお産ができない、お産ができる施設が大変少なくなってきているということがございます。  午前中の渡辺委員の産科医療の確保という質疑にも重なるかと思いますが、私は実は山口県岩国市生まれなので、山口県の産科の状況もいろいろと地元から聞かせていただいております。資料1―△任示しをしておりますが、午前中やはり東北の方の渡辺委員から御指摘ございましたが、山口県でも非常に産科の医師数も減っておりますし、そして分娩取扱いの施設数も減っております。

 まさに首都圏にいたりしてまあ実家に帰ってお産がしたいと思ってもそれがままならない、夫婦二人では非常に生活も難しい、できるだけ実家に助けていただきたいと思ってもそれすら困難な状況になりつつあります。この資料では平成10年をそれぞれ100としておりますが、非常に大きく山口県の特に診療所が落ち込んでいることがうかがえるかと思います。

 先ほどの午前中の渡辺委員の御質問に対してのお答えでは、厚生労働省が25日に発表された産科医療調査機関でも全国的にも77の医療機関が分娩の取扱いを休止又は制限することになったということでございます。まあこの産科の医師が病院を退職したり、診療所の廃止ということに関しては様々な理由があろうかと思います。

 後ほど、その大きな理由の一つは福島県立大野病院事件なので、そのことはまた後ほどご質問させていただきますが、本当にこの少子高齢社会と言われて久しいわけですが、やはり日本の社会の持続的な発展ということを考えたときのこの少子化対策としてのというよりも、やっぱり本当に女の人が幾ら産みたくても産めないというこういう産科医療の確保について、厚生労働大臣、舛添大臣の御所見をお聞かせいただければと存じます。

○舛添厚生労働大臣

  今、実家に帰って赤ちゃんを産みたいというお話をなさいましたけど、1月の19日に国民対話のために飯田市に行きまして、長野県、飯田市立病院を見ました。ここは里帰り出産というのをやっていたんですね。ただ、もうお医者さんいなくなるからこの4月から無理だと、そういう話も聞きました。

 それまでもずっとこの産科医療の問題、私は取り組んでまいりましたけど、何としてもこの4月にそういう理由で分娩中止というようなことにならないようにしようということで、それで直ちに調査を命じて77と。

 ただ、77のうちの70までは地域の連帯で何とかできる、7つはこれはどうしても国の支援が必要だということで、4つまで手当てできました。あと残りの3つですけど、2つはこれ夏までにやればいいんで、これは今やります。一つは、実はできてたんですけど、ちょっとお医者さんの都合で完璧なものにならなかったということで、これは今とにかく応急手当て、もう今これ止めないと駄目だというんで緊急措置を今とった。

 ただ、私はこれで問題が解決したとは思えないんで、いろいろな様々な構造的な問題があると思いますから、この日本の医療体制全体の大改革、その中の一つとしてこれを位置付けて、今の訴訟リスクの問題があったり、勤務医の過剰な労働の問題、これは午前中にも議論をしました。そういう問題があったり、それから女性医師が増えているという問題がある。これは産科のみならず、小児科にしても外科にしても同じような問題を抱えております。そしてまた、助産師との連携をどうするか。

 まさに国民的な課題として解決したいと思っていますが、今私が全力を挙げてやったのは、とにかく4月から閉鎖するというところが一つもないように、これだけは、防衛省、つまり防衛省のお医者さんを回してもらう、それから文部科学省、例えば長野県の飯田市立病院それから伊那中央病院、これは信州大学から派遣していただく、こういう各省庁との連携もいただきながら、取りあえずの緊急措置をしたと。

 しかし、これは本当に大きな問題ですから、出生率のこともお触れになりましたし、そしてまた山口県の診療所、激減していますね、この数を見ますと。こういう状況を見ると、やはりもう一つは地域のネットワーク。まず自分のかかりつけ医がいる。七割ぐらいは、これはもう南野先生が御専門ですが、七割ぐらいは正常分娩だと思うんです。こういう方に助産師の方々活用していただいて、本当に難しい帝王切開であるとか、福島県の例のように前置胎盤の癒着の問題、こういうようなときにこそ本当に専門医がオペレーションをできるようにと、そういうことをしっかりと今後とも取り組んでまいりたいと思います。

○石井みどり

 ありがとうございます。

 実は山口県の産科の先生からいろいろお聞かせいただいたんですが、今地域の連携で70病院は何とか手当てができるというお話でしたが、山口県の中でもそれぞれ体力差のある医療機関があって、スタッフも確保できた、そしてベッドも少し増やしてその地域のニーズにこたえたいという、そういう産科医もいらっしゃいます。

 ただ、地域のベッド数というのは医療計画で定められておりますので、その施設基準を上回っている地域で産科のベッドを増やすということが従前は認められていなかった。こういうふうに、実は昨日、官報が出たそうでございますが、地域で更にそのニーズにこたえられる、そしてやる気もある産科の医療機関に対して柔軟な対応、体制が取れるかどうかというところの御所見をお聞かせいただければと存じます。

○外口医政局長

 地域でやる気のある産科医療機関に対してどうするかということでございますけれども、御指摘のように昨日、省令改正をいたしまして、医療計画の基準を上回っているところでもこの施策を緩和するようにいたしました。

 具体的には、現在、地域のベッド数が基準を上回っている場合、新たなベッドを設けることは原則として規制されるが、産科については、新生児集中治療室、NICU及び母体胎児集中治療室、MFICUを増やす場合に限って許可をしておりました。この特例制度の対象をこの4月1日から周産期疾患及び地域において必要とされる周産期医療へと緩和することといたしました。これによりまして産科医療機関の増床にも柔軟に対応できると考えており、今後とも産科医療の確保に努めてまいりたいと思います。

○石井みどり

 早急に御対応いただいてありがとうございます。

 先ほど申し上げた、やはり一つ、大変大きなリスクを負う産科の減少というところの原因の一つであろうと思う福島県立大野病院事件、これはもう既に何度も本委員会でも足立委員、そして西島委員、御質疑をされ、御質問をされておられます。そして、舛添大臣も本委員会だけでなく予算委員会等でもお答えになっておられますので重複する部分があろうかと思いますが、実は3月22日に論告といいますか求刑が出ました。この中身がもう本当に愕然とするというか、立場が違えばここまでとらえ方が違うのかという気がいたしました。もう本当にびっくりするのは、求刑内容は禁錮1年、罰金10万円でございますが、そのとらえ方が私どもが聞かされているというか、産科の先生方からこのケースに関して通常どう考えるかということと懸け離れた中身でございました。もう本当にびっくりいたしました。

 もうこのことは随分大臣もお答えになっていて、この事案に関しては大変お詳しいのでくどくど申し上げることはありませんが、本当に前置胎盤と聞くと、やはり皆さん、これは大変なリスクがあるというふうに普通産科医は考えると。ただ、その中で癒着胎盤があるなんていうのは、臨床経験が長い産科医でも十年に一例あるかどうかだというような極めて、0.1%程度の頻度だというふうに私はお聞きしました。本当にレアケースだというふうに聞きましたが、ただ、これは公判中のことなのでなかなかお答えにくいかと思いますが、しかも、本当にこの業務上過失致死罪が成立するところに対して確率も24%というような、そういうデータに基づいた求刑になっています。

 この公判を傍聴したわけではありませんが、大体月一ペースの割合で公判がされたと。その内容は非常に高度な学術論争であったというような、そういうことも聞き及んでおりますが、もう本当に、私たちが前置胎盤ということで一番思い浮かべるのは、こういうところに引き合いに出して失礼かも分かりませんが、秋篠宮紀子様が前置胎盤ということで、わざわざ宮内庁病院でなく愛育病院で、しかも数週間前から入院をして出産に臨まれたという、やはりこの事件の私は影響かなと、非常にそういうふうに思ったわけでありますが、判決といいますか求刑が出たわけですが、詳しくはお立場上言えないと思いますが、どういう御感想をお持ちになったのか、大臣、ちょっとお聞かせいただければと思います。

○舛添厚生労働大臣

  公判中の案件ですから厚生労働大臣としてこの件について細かくコメントができませんけれども、ただ、私自身はこの福島県立大野病院の件というのはずっと興味を持って検討を大臣になる前からやってきました。そこにおられますけれども、足立委員なんかと、足立委員はお医者さんですからいろいろ私にお医者さんの立場で教えてくださるんで、一緒に御議論をして、どういう対応がいいだろうかと。その中で、これは西島委員とも議論したことありますけれども、医師法21条、これをどういうふうに解釈すればいいんだろうかという問題も一つございます。

 それから、例えばお医者さんがオペをやる。オペやるときに、今すぐオペやらないとこれは命助からないと思った。しかし、じゃ輸血チームの体制できていたのかと、麻酔のお医者さんはどこまでいましたかと。そうすると、チーム全体、システム全体の問題であって、個々のお医者さんの問題なのかということもございます。

 そういう意味で、私は安易に刑事訴追ということがあっていいんだろうかと。その前に、やっぱり事故原因をきちんと究明するようなシステムをつくるべきであると。そして、それは医療提供側、つまりお医者さんや看護師さんから見たのみならず、患者さん、それから例えばいわゆる医療事故の被害者の家族、こういう方々から見た観点も入れて、そしてまずここできちんと原因を究明すると。

 そういうことがないと、大変この医学界に衝撃をもたらした、先般の論告求刑でも禁錮1年、そしてたしか罰金10万円でしたか、こういう、禁固ですからね、禁固1年という、こういう求刑がなされたということは、私は医学界が非常にショックを持って受け取られたというふうに聞いております。

 したがいまして、こういう問題を踏まえて、どうすればこの原因が究明でき、そしてまた、医療提供者側も、それを受ける患者、その家族、その側も満足できるようなことを、医師法21条の見直しを含めて検討すべき時期に来ているなというふうに思っております。

○石井みどり

 大臣の御見解がそうなので少しほっといたしましたが、ただ、本当に、詳しくはまだ取り寄せて読んでおりませんけれども、癒着のところの認識についても、私なんかは骨癒着というのが私の専門ではあるんで、これも本当に大変なんですけれども、癒着によって非常に、子宮の全摘に至ったわけですけれども、その全摘に至るというのは、本当にさっきも申し上げましたけど、もうレアケースである、そして事前の確定診断が難しいというふうに聞きました。そのために画像診断として超音波とかMRIをするけれども、それでもやはり確定診断というのは難しい、補助的にそれが使われるだけだと。

 それでも、この業務上過失致死罪が成立するに当たっての検事の言い分が実に微に入り細に入り、その医療行為そのものが非常に指弾をされるというか、もう直ちにその剥離をやめて全摘にすればよかったと。しかし、果たして、このドクターは、最善を尽くされてもこのことを予見できなかった、そして悪意を持ってやったわけでも何でもない。それでもやはり、十分に危険性を予測できたのであるから、即座に胎盤剥離を中止して子宮摘出手術を行うという注意義務を怠ったということでの業務上過失致死罪の成立ということですので、そのために今、厚生労働省の方で御検討の、この前、昨年の十月に診療行為に関連した死亡の死因究明等の在り方に関する試案の第二次試案が出ておりますが、これに関して現在の、設置されておりますけれども、検討状況をちょっとお聞かせいただければ と思います。

○舛添厚生労働大臣

  その詳細は医政局長に今説明させますけど、その前に、ちょっと一つ私言い忘れたことがございまして、根本的には、メスを持って人の体に傷つけることが合法的に認められている仕事なんですね、お医者さんというのは。そういう中に業務上過失傷害とか致死とかいう刑法体系がどうなじんでくるんだろうか、こういう法的な問題もきちんとクリアしないといけないし、そうすると例えば我々が車を運転していても事故を起こせば業務上過失傷害、過失致死ということになり得る、そういうケースとこれはお医者さんが違うんですよということをきちんと国民の前に説明することが必要だと思います。

 それから、やはり無過失補償制度、これをきちんと位置付ける、ノーフォールトということですけれども、つまり、患者さんが亡くなる、例えば妊婦の場合だとお母さんが亡くなって子供さんだけ取り残される、じゃこの子の将来をどうして見てあげるんだろうかと、こういうことについての無過失補償制度、これは第 一歩をスタートしました。これと新救命制度をどういう形で有機的に連携させるか、それはいつだったか足立委員もこの委員会で御所見をお述べになりましたけれども、そういう問題もすべて含めて今この新救命制度を議論しているというところで、詳細にわたりましてはただいま医政局長の方から説明させます。

○外口医政局長

  厚生労働省では、原因究明、再発防止を目的として、医学的な観点から医療死亡事故の調査を行う中立的な委員会を設置することを想定した試案を昨年10月に公表するなど、医療死亡事故の原因究明及び再発防止策の検討を行う国の組織の在り方についての検討を行っております。この委員会の設置につきましては、医療関係者からは賛成の御意見がある一方で、刑事手続との関係等について懸念を示す御意見がございます。一方で、患者さんや御遺族の立場の方からは早期の設置を望む声が強いなど、様々な御意見をいただいておるところでございます。

 厚生労働省としては、それらの意見に対する現時点での考え方を示すために第三次試案を早急に提示する予定で現在準備を進めているところでございます。

○石井みどり

 第三次試案はまだ出てきておりませんが、ただ、第二次試案を拝見しての御質問をさせていただきたいと思います。

 今御遺族の方から中立な立場でというような委員会の設置というような、そういう御発言だったかと思いますが、ただ、この構成を見ますと、この中に遺族代表が入る、当該事案ではないけれども遺族代表が入るという設定になっておりますが、大事なことは、やはりだれが何をしたとかじゃなくて、なぜ起こったか。

 やはり先ほど大臣のシステムエラーということが出ました。今の医療というのは非常に高度で複雑性を持っています。そして、なおかつ不確実であるということ。工学的なところも進歩していますし、そうすると単なるテクニカルエラーではないという、そういうまさにリスクマネジメントのシステムとしてとらえなきゃいけない。そのなぜ起こったかというところを原因究明を調査する委員会になぜ遺族代表が入るのか、これはどうしても私は、客観的な調査とはなり得ない、これはどうしてもおかしい、事故原因究明の調査委員会としては異常としか言いようがないという気がいたします。

 やはりほかの例えば航空機事故とかそういうような委員会に一切専門家しか入らない。まさに、今よく医学はサイエンスとかアートだという両方の面があると言われますけれども、まさに自然科学の一分野でありますから、サイエンティフィックな究明ということが、そのことがやはり遺族の感情をも和らげていく。真 相を知る、事実を知るということに対して、そこで当該事案ではなくても遺族が入るというところはどうしても私はやはり感情的なものが入らざるを得ないんではないかという気がいたしておりますが、利害関係がある遺族が委員として入るということは私には理解できませんが、その辺りはどうお考えでしょうか。

○外口医政局長

 もちろんこの委員会は専門的立場からの検討を行いますので、医療の専門家、これは病理学や法医学も含めた専門家でございますけれども、そういった方たちを中心として、もちろん法律関係者は必要でございます。

 それから、遺族を代表するという、もちろんその当該事案の御遺族ではありませんけれども、やはり最近のこういった中立的な委員会の透明性、中立性を確保するためには、少なくとも、有識者と申しますか、医療を受ける立場を代表する方を入れておいた方が逆にその専門家の意見というものが透明性、それからほかの人たちへの納得をより求められるんではないかとか、そういった考えがありますので、そういったことで医療を受ける立場を代表する人たちにはやはりある程度入っていただいた方がいいんじゃないかというのが今の検討している内容の大勢でございます。

○石井みどり

  もちろん透明性を確保するという趣旨は理解できますけれども、しかし、原告が参加するようなものだと思います、やはり。どうしても実態としては裁判に近いものになるような気がしてならないんですね。やっぱりどうしても私は遺族感情というものが左右されるんじゃないかという気がしてならないんですね。趣旨は 分かりますけれども、もし医療のサプライサイドだけでなくてディマンドサイドもというんであれば、違う立場の方がディマンドサイドとして代表できる方が委員としてお入りになるのが妥当なんではないんでしょうか。

○外口医政局長

 具体的に、じゃ、どういった方が対象で、どういった方はこの対象からはちょっと控えていただくかということについては、これから詳細に詰めていくことになります。

○石井みどり

 これに関しては是非、今から詳細を詰められるんであれば、是非御考慮いただきたいと思います。やはり本当に真実というか、その中にまさに原告が入るようなものですから、公正な判定ができるかという疑問はどうしても残ってしまいますので、そこはお願いをしたいと思います。

 それと、やはり同じような懸念なんですが、これに関しては、先ほどやはりシステムエラーということを大臣おっしゃいましたけれども、そうであれば、ほとんどの医療事故の、ほとんどといってもいいけれども、やはりシステムエラーが原因ということが言えるかと思います。そうすると、その医療従事者の責任だけを糾弾するというか、その処罰を中心とした行政処分につながるこの委員会でありますね、ましてや行政処分だけではなく、刑事訴訟、訴追にもこれを利用するという。こういうものは個人の過失だけで起こるものではないんであれば、ここの部分に関しても私としては少し議論を深める必要があるんではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○舛添厚生労働大臣

  その前に、今の患者の代表ということなんですけれども、これは実は、この事故原因究明委員会を設置するということの前の段階として、こういうことも実は行ったのは、お医者さん、医療提供者側とも随分話をしました、特に産科医の方々。今、石井委員がおっしゃるようなことをすべておっしゃる。しかし、じゃ今度は患者の側から見たらどうかと。

 私は今、実を言うと、患者とお医者さん、この間の信頼関係をいかに再構築するかということが最大の課題だと思っています。私が今のような意見、つまりお医者さんの意見を聞いて患者側に臨むと、大臣はお医者の味方ばかりするのか、我々の立場を全く考えていないじゃないか、私はこれだけひどいことを病院にやられた、こんなひどい先生にやられた、それでうちの父親は亡くなったんだと、こういうことをおっしゃる方がおられるわけです。ですから、ああ、なるほどな、そういうふうにそこまで不信感を持っておられるのかと。例えば、全くお医者さんが説明しない。もちろん謝罪もしない、これでいいんですかと。

 そこで、その両者をつなぐものとしてメディエーター、調停者のようなものを置く制度というのを、これを私は考えたいなと思っておると、しかも、それは全く無知な人ではなくて、ある程度、例えばある病院に勤めていて、その病院のこともよく知っていて、医学の知識もあると。そうすると、結局、医者が直接患者に説明するのを逃げるためにそういうのをあなたたちは置くんですかと、こういう意見が出てくるわけです。

 ですから、私は、やっぱりそれぞれの見解を持った方々の意見を謙虚に聞いて、どちら側から見ても公平で、見えるようなものをつくらないといけない。

 そこで、例えば、ある事案の被害者をそのまま連れてくるんではなくて、今私が申し上げた医療側に対して物申したいという方々が国民の側にはおられると思うんです。そういう方にもメンバーに入っていただいて、これは詳細は今から詰めますけれども、だから、原告の立場にある人ということよりも、いわゆる、やはり医療提供者が、悪い言葉で言えばですよ、タコつぼに入っちゃって自分たちの世界で外が見えていないこともあるかもしれない。そのときに、外からの目もそこに入れておくということが必要でしょうし、今度は医学の知識のない国民から見たら、いや、例えば産科の帝王切開という分野についてはこういう医学的所見があってこういうものがあるんですよと、これをきちんと説明できる、その事案に関係ないお医者さんであるべきなんでしょうけど、そういう方もおられる、そしてまた法律の専門家もおられる、こういう方で構成をして、そして何が真実なのかという意味での究明をきちんとやりたいというふうに思っておりますので。

 石井委員の、ある意味で医療提供者側におられたわけです、だからその御意見も非常によく分かりますけど、片一方で患者側からのそういう意見も私は受けておりますので、そういう意味で、より広く、いろんな方々に参画していただいての形を取りたいなと思っています。

 それから2番目の問題ですけれども、個々のお医者さんの責任追及を例えば行政処分という形でやるのがいいのかどうなのか、やっぱりシステム全体をむしろ取り上げた方がいいだろうと私は思っていますから、直接、それは例えばですよ、そういうことはあってはならないし、ないと思いますけど、二日酔いで意識ももうろうとしているのにオペやったと、これは問題ありますよ。こういうことは処分せざるを得ない。だけど、そうじゃないときに、やっぱりシステム全体の方にこれ注目すべきであって、軽々に個人のお医者に対して処分を下すということは私は厚生労働大臣としては慎むべきであると、そういう考えでおります。

○石井みどり

 今、大臣から患者さんの立場、ディマンドサイドの気持ちというのを、それは、私たちでも医療を受ける側になるわけですからそれは分かるんですが、ただ、今の患者さんが、随分患者さんの意識が変わってきているというところもあると思うんですね。  それと、最近気になるのは、余りテレビを見ないんですけど、新聞のテレビ欄を見ると、神の手とかなんとかって、本当に日本に一人か二人、その分野で、そういう方々のもう本当に特殊と言ってもいいほどの高度専門なそういう医療で、あたかも100%救えるかのごとくの番組がある。

 しかし、決して普通の医療はそうでない。そして、医療というのはやはり非常にリスクがある。それから、100%というのはまさに神の領域だと思うんですね。だから、そのことを通常でもやはりきちんと説明をして、こういうリスクがありますよと、ただし、この手術をする場合、これをしなければどういうことが起こるというようなことをちゃんと説明をして、そして同意をして、納得をしていただいて入るわけですよね。  だけど、それでも、以前であれば、本当に誠意を尽くして、一生懸命やって助けていただいたと感謝をされていたようなケースが、最近は医者がミスったんじゃないかとか、何とかがあったんじゃないかと言って、頭を下げるどころか食って掛かるとか、そういう非常に不幸なことだと思うんですね。さっき大臣おっしゃった、確かに医療側の説明不足ということも、これは診療報酬にも問題があると思いますが、非常に今忙しくて疲弊していて説明する余裕も時間もないということもある。そして、相互にお互いが不信を持ってしまうという、そういう不幸な結果につながるという事例たくさんあるだろうと思うんですけれども。

 それでもやはり、私はやはり患者さんが変わってきてしまった。そのことが、本当に今までこれを天命だと思って、天職だと思ってもう本当に献身的に働いてきた医師が、やっぱりこれはもうこれ以上こんなことではやっていられないというようなそういう状況もあるのは事実であります。

 だから、どこまでそこを本当に、患者さんのもちろん気持ちも分かりますけれども、事この原因究明であるわけですから、一番大事なのはやはり、客観性とか公平性とかそういうところを担保するわけですから、そのところを十分お考えいただきたいと思います。  それから、医療メディエーターというのは、これはやはり、不幸にして家族を亡くしたそういう遺族であっても、その死が再発防止につながったりあるいは医学の発展につながるのであればやはりそこは救われるわけですから、そういう存在は医療者にも、患者さん、遺族側にも必要なことだと思います。その辺りを是非御検討いただきたいと思います。

 それと、医療事故の場合、過失が競合していることが多いと思うんですけれども、医師が必要以上に罰せられているという実態があるのではないかと私は思っております。先ほどの、大臣は刑事訴追の話を少しおっしゃられたんですけれども、そこがこの医療事故再発防止のことと被害者救済だけじゃなくて、犯罪捜査の正に捜査機関の前駆隊としての役割を負うのではないか、犯罪捜査の端緒となるのではないかという気がしてなりません。  それともう一つ、非常にマスコミの問題もあろうかと思います。委員会の判断がまさにもう結果のごとく、まさに裁判の判決のごとくに報道してしまって、そしてテレビ、新聞等へリークしてしまうというような、そういう私は懸念も持っています。マスコミに関しては大臣非常にお詳しいので、私はそういう懸念も持たざるを得ないと思うんですが、いかがでございましょうか。

○舛添厚生労働大臣

 これは報道の在り方にもかかわってくるし、いろんな意味でセンセーショナリズムとかポピュリズムということは、専門的な委員会の検討課題としてはそういうものがない方が冷静にできるというふうに思います。

 捜査機関に対しての通知というのは、私は極めて例外中の例外でなければいけないというふうに思っております。そして、今のところ重大な過失や故意というようなことをその例外に当たるという形で恐らく第三次試案では示すということになると思いますけれども、じゃ何が重大な過失なんですかという今度定義の問題になります。重大な過失というのは、結果として死亡した、亡くなったから重大ということではなくて、通常の医療行為から著しく逸脱した行為を行ったということが重大な過失というふうに当面はこの定義をあえてすればするということですけれども、やはり先ほど来、これはもう本質的な、お医者さんという職業が単純にほかの職業と同じように業務上過失致死傷のようなことに適用できるかどうか、これは刑法体系の問題でもあります。

 ですから、私は、死因究明の委員会がもう安易に捜査機関に通知するということではなくて、それは例外中の例外でなければいけないというふうに基本的には認識を持っていますけれども、これはもう少し議論を詰めないといけない。

 それで、まさにそういう話をすると、今度、患者サイドからは、本当は信頼関係がきちんとお医者さんの間にあればいいんですけれども、不信感に固まっている人は、逆にもっと強い最後の担保というか、なければ、ああ、自分たちは何やっても訴追されないんだな、もう何やっても行政処分も受けないんだなと。ますますお医者さんは何するか分かんないと。だから、最後はきっちりと担保してくれるものが、つまり国家権力であっても警察であっても厚生労働省であってもいいから、きちんとそういうものが後ろにいてくれないと困るという意見もまたあるんですね。

 ですから、そういうことを少し議論を深めて、一番いい形に持っていければと思っております。

○石井みどり

 法体系に関しては、やはり諸外国の実情とか、それからやはり医療現場の声を十分お聞き及びいただきたいと思います。もう本当に、まさに自分の生活も犠牲にし、そして本当にこれが天職だと思ってやってきた方々が本当に逃げ出していっています。そのことが一番不幸です。

 そして、早急に第三次試案が出るということですけれども、この二次試案の刑事手続のところを見ますと、「事例によっては、」とありますけれども、「委員会の調査報告書は、刑事手続で使用されることもあり得る。」と書いてありますが、私にはこれはどうしても、あり得るのではなくて、これは刑事訴訟に使うとしか読めないんですね。だから、さっき大臣お答えいただいたような、そういうところをよくよく更に議論を深めていただいてこれはお取り組みいただきたいというふうに思っております。

 では、時間もあれなので、次に行かせていただきます。

 資料の2を出させていただいておりますが、続いてレセプトオンライン請求義務化について御質問をしたいと思いますが、これは既に小池委員の方も御質問をされておられると思いますが、私は少し切り口を変えて御質問をしようと思っております。

 資料2を出させていただいているんですが、ちょっとこれ本当に申し訳ないのが、ちょっとデータが古そうに見えるんですけれども、ただ、最近の実情もほとんど傾向として変わらないということでこれを出させていただいております。山口県生まれ広島育ちなので、広島県のものなんですが、なぜこれなのかといいますと、実はこの時点では86市町村ありましたが、広島県は平成の大合併で非常にドラスチックに23市町になったというところなので、過疎地域が見えてこなくなった、過疎地域の医師不足、そして医師の実態が見えてこなくなったということがあるので、傾向が同じなので御覧いただければと思いますが、実は中山間以外あるいは中山間地域あるいは過疎公示の市町は、本当に高齢の医師によって辛うじて成り立っているところが多いんですね。これでも出ていますけれども、70代、80代でも現役で本当にその地域の医療をもう踏ん張って踏ん張って守っておられる高齢の医師が多い。患者さんも高齢だけれども、提供、サプライサイドの医師も高齢だという実態を私は昨年日本全国を回ったときに本当に間近に見ました。

 びっくりするのが、この辺にどこどこの医院があるはずだ、どこどこ歯科医院があるはずだと思っても、そういう地域ですから看板もないんですね。で、何度も何度もぐるぐる回って、やっと何々医院駐車場というのがあって初めて分かって、そしてお邪魔をすると、ほとんど設備投資をもうされないんであろうと思うんですけれども、かなり昔の、私が生まれ育った病院のような木造の、本当に古い、行ってみますと、待合室に畳が置いてあったりこたつがあったり、かなり、それでもお年寄りが皆さんいらっしゃるんですね。歯科医院でもそうでしたけれども、本当に同じような状況で、そして先生がのんびり一日何人かの患者さんを診ているという状況です。ああ、このお年寄りの先生が医院を閉めたらこの人たちはどうするんだろうとそのお邪魔したときにつくづく思いました。

 そのときにやはり思ったのが、既にレセプトオンライン請求義務化という、もう2023年から一律になっていくということでございますが、こういうお年寄りの先生方は多分レセプトの枚数も少ない。電子化することによって、オンライン化することによってメリットがあるだろうというようなことをよくおっしゃるんですが、決してメリットないんですね、手書きで十分なんですね。でも、こういう先生方は、特に歯科の先生方は、もうとてもそういう設備投資するだけの財力もない、それであればもう辞めるというようなそういう方が本当に多いんですね。

 これは、やっぱりまさにこのシステム、できるところはどんどんされたらいいんですね、システム導入できて、それによって経営が合理化できたり、メリットがあるところはされればいいんですけれども、診療を継続できなくなる医療機関は、まさに医療機関を切り捨てるだけでなく、その地域の医療も、歯科医療も切り捨てるんだということを十分御理解いただきたいと思うんですね。

 私はやはりできるところがすればいい、まさに手を挙げていただければいいのではないかと思っておりますけれども、この中山間地域、過疎地域の医療を担っている高齢の医師、歯科医師を切り捨てることによって地域の医療、歯科医療を切り捨てるということをどうお考えか、お聞かせいただきたいと思います。

○岩本委員長

 どなたですか。どなたがよろしいんですか。

○石井みどり

 できましたら大臣に。

○舛添厚生労働大臣

 一般的に、レセプトのオンライン化という、私は、これは日本としては少しでも医療体制を整備するためにやるべきであるというふうに、一般的にですよ、考えております。

 というのは、肝炎の訴訟の問題をやったときに、カルテがない。それで皆さんの御協力賜ってああいう形で和解が成立した。だけれども、それはカルテやその他の記録が残っている方は証明できますけれども、残っていない方もたくさんおられる。これで今、総合的な肝炎対策でそれへ対応していますけれども、そのときに、もしこういうレセプトというのをオンライン化して、それは量だって電子データですから倉庫が要るような量になりませんから、びしっと何年も取っておくということになれば、かなり今のような問題にも対応できる。

 韓国がたしかオンライン化進めるのが早くて、カルテがないからこの方がC型肝炎であるというようなことが証明できないということが極めて少ないということなので、私はもうそういうこともありますから、オンライン化をすることによっていろんなメリットがある。それは、今のは非常に過疎地のお話をなさっていますけれども、それは1日に100人も来るようなところだと、それはもうあれですね、いろんな意味で効率良くなるし、お医者さんが本来の仕事にかかわることができるようになります。

 ですから、例えばその過疎地の場合だと、これは例えば費用はだれが出すんだという話になりますけれども、御本人がやらなくても事務の代行ができるというようなこともありますから。私は何とか、その過渡的な措置について言うと、それは今もおっしゃったように、もうオンライン化するなら私は辞めてしまうよという方がおられれば、それは何とかしないといけないですけれども、全体的な流れとしては間違っていないんじゃないかなと。ただ、きめの細かい対応が必要だと思いますから、そこはいろいろ検討はしたいと思います。

○石井みどり

 その医療機関がなくなったら、本当に、家族がいればいいですが、家族の車に乗せてもらってどこか町の医療機関に行かなきゃいけない、こういう方々を、まさに医療の限界集落であるわけですから、本当に切り捨てないよう、過疎地に行っても人は生きているんです、人は住んでいるんです。そのことを、そして人が生きている限り医療が必要であり、歯科医療も必要なわけですから、そこを踏まえて是非このレセプトオンライン化にもお取り組みいただきたいと思います。

 それでは時間も限られてきましたので、少し切り口を変えて、もうあと十分で実は本日、歯科医師国家試験が発表されると思います。

 今、お手元に資料番号3でお示しをしておりますが、医師不足の一方で歯科医師に関しては需給のバランスが過剰ということで崩れています。これに対して、ここで是非、歯科から医科への御提案ということでございますが、医学部と歯学部がある大学、これを3の,任示しをしております。医師の養成というのは、 非常にその設備も人材もコストも時間も掛かるという大変なことでございますので、簡単にはいかない。しかし、今これほど医療の確保、産科だけでなく様々叫ばれているときに、喫緊の課題でございますので、どうやったら一番現実的に早急に確保できるかというカンフル剤的に、私はやはり、医学部の方へ歯学部の定 員を差し上げる、あるいは歯学部から編転入ができる、そういうことができれば少しはカンフル剤として、大学の定員そのものは変わらないわけです。今非常に定員、学生の入学金、授業料によって経営が成り立っているわけですから、総枠を減らせという、定員を減らせというのではない、付け替えをしたらどうだろうかということを御提案したいんですけれども、これに関してどのように文部科学省はお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。

○土屋文部科学審議官

 御説明申し上げます。

 医学部と歯学部の定員の取扱いでございますが、基本的には医師と歯科医師のそれぞれの職域あるいはその養成体制又は需給見通しなどを踏まえて対応すべきものと私ども考えてございます。これまで医学部と歯学部の定員につきましては、閣議決定でございますとかあるいは需給見通しを踏まえてその削減であるとかあるいは抑制に努めてきたところでございますが、医師につきましては、地域や特定の診療科における偏在の状況の中で関係省庁が連携して医師確保対策の検討 を行い、地域等に必要な医師を確保するための医学部の定員増に取り組んでいるところでございます。

 他方で、歯学部につきましては、現状、更なる定員削減が求められておるというところでございまして、先生御指摘の歯学部の定員を医学部定員に振り替えることにつきましては、これについては分野間の共通性に課題があるというふうにも聞いており、医師不足と歯科医師過剰への対応につきましては、それぞれの職域あるいは養成体制、カリキュラムなどの違いを踏まえながら、関係省庁と連携しまして、それぞれ検討を進めていくことが必要であるというふうに考えてございます。

○石井みどり

  今の教育は知りませんが、私たちの時代はいわゆる教養と呼ばれたところから、学部に上がったらそれぞれが専門教育になっていくわけですから、少し今おっしゃったようなことが当たるかも分かりませんが、それこそ今、ただし専門教育をかなり下に下ろしているというか、教養に下ろしているということがあるかも分かりませんが、やはりほかの学部とかほかの学士の方よりも非常に共通して学ぶ科目も多いわけですから、私は一番現実性があるんではないかと思っていますので、できるだけ柔軟な対応をしていただければというふうに思いますので、是非御検討ください。そのことが新聞の投書なんかにも出ておりました。医師の方からの投書が出ていたりしたんですね。それぐらい今勤務医の数が少なくなっていて、本当に疲弊していますので、医師の方からそういう声も出ておりましたので、是非そういう教育のところを、養成のところをお考えいただきたいと思います。

 続いて、やはり需給に関してなんですが、3の△硲海劉でお示しをしております。これで、このあともう5分で発表になりますけれども、歯科医師国家試験の合格者数の推移を見ますと、非常にここ10年で合格者数自体を絞り込んでいっている。多分、ここにおられる医師の方々が国家試験を受けられているときは、国家試験に落ちたら博物館行きだというような時代だったと思うんですね。私もそうでした。本当に、ほとんど100%ぐらいがライセンスを取れるという時代でしたので、時代が変わったと言われればそれまでなんですけれども。

 私はやはり、資格試験ですので、合格率を絞ることによって数を、この出口ですね、いわゆる、国家試験で出口で絞るというのはまさに残酷な話だと思うんですね。国試浪人をつくるだけですね。そうすると、予備校みたいなところがもうかるんじゃないんですか。泣くのは親と本人ですね。

 随分歯学部の学生の方にもお会いしました。非常に国家試験に対して、私たちあんなに学生のときからおびえていなかったなというぐらい、地雷があるんですよねとか、本当に心配をしています。あくまでも資格試験なので、私は合格者で絞るのは問題で、むしろ、3ののところで入学の定員のところが出ていますが、これに関しては、この10年間で4%しか減っていないんですね。2718人が2597人になったという、むしろここを絞ることの方が私は妥当なのではないかと思うんですけれども。

 以前、小坂大臣が文部科学大臣、そして川崎衆議院議員が厚生労働大臣のときに、両方が協力をして歯科医師の養成数についての削減に取り組むというような確認があったかと思いますが、この辺りを、出口で絞るのではなく、入口、入学の定員で私は絞っていくべきです。もちろん、途中で適性試験とか、向いていない方は途中でどんどんほかの道へ行かれることを勧めるべきだと思うんですけれども、最後の最後になって、六年間きちんと学んで、さあここの数のコントロールのために合格率を左右するというのは、私は考え方としてはおかしいのではないかと思いますけれども、これは厚生労働省あるいは文部科学省はどのようにお考えでしょうか。

○外口医政局長

  歯科医師の新規参入につきましては、これは御案内のように、昭和61年の将来の歯科医師需給に関する検討委員会の意見を受けまして、平成6年までに歯学部入学定員のおおむね20%削減が達成されたところでございますが、平成十年度に、同様の検討会において更に10%程度の新規参入歯科医師数の削減が提言されたところでございます。

 その後も歯科医師過剰との意見が強くありましたので、平成18年8月に、文部科学大臣と厚生労働大臣の間で、歯学部入学定員削減と歯科医師国家試験の合格基準の引上げにより歯科医師の養成数を削減する旨の確認書が取り交わされたところであります。

 厚生労働省としては、国民により安全で安心な歯科医療を提供できるよう、引き続き歯科医師の資質向上の観点から国家試験を実施してまいりたいと考えております。

○石井みどり

 100%近く合格していたときも、そんなに資質が低下していたとは思えないんですが、今のおっしゃりようですと、資質を向上させるために合格率を絞るというような、そういうおっしゃりようは少し違うのではないかという気がいたします。

 これは、確認書が出ておりますので少し見直していただきたいというふうに思っておりますが、もう時間も限られてきましたので、続いて、少しその需給のところを、また視点を少し変えまして、つい先日、これは25日ですね、3月25日に、自民党のところにも随分旗が立っていたので、ああ、お見えになっているんだなと思いましたけれども、ベトナムからグエン・ティエン・ニャン、バイスプレジデントというか副首相兼教育訓練大臣がお見えになったみたいですが、これは今後、日本政府との間で博士養成計画というのが進められるというふうに聞いておりますが、2020年まで2万人の修士以上のドクターを養成するということで、そのうち約1000人が日本で受け入れて学生の方を育成するというふうに聞いております。

 これは、当然外務省と文部科学省とが連携をして進められるわけですが、実はこれに着目をしましたのは、広島県にJAVDOといって、私たちジャブドと言っているんですけれども、広島大学の歯学部の出身の方を中心にしていろんな大学が、多国籍軍といいますか、いろんな大学の歯科医師が入って、そして歯科衛生士も入れて、そしてマスコミの方も、もうここ10年毎年ベトナムへ医療支援に行っています。ストリートチルドレンだったりスラムの子であったり、そして随分いろんな市民の方からも不要なもの、いろんなものを提供していただいて、持っていくお金の方が掛かるという状況なんですが、そういう子供たちとかあるいは中学生、高校生なんかの治療をしたりしています。非常にベトナムの歯科保健医療事情というのはまだまだ遅れているところがあります。

 やはり私たちができること、アジアの国に対してできること、日本が培ってきた経験、そして成功体験、そういうようなものをやはり伝えられるんじゃないか。そういう意味で、特に大学院ということですので、博士以上ということですので、その国の指導的な歯科保健医療の立場になられる方であろうというふうに予測できるわけですね。

 だから、そういうところで、是非この博士育成計画の中に歯科保健医療の専門家の育成をお願いをしたいと思うんですけれども、どのようにお考えでしょうか。

○伊原外務参事官

  今、ベトナムには大学それから短大の講師というのが48000人いらっしゃるそうですけれども、その中で博士号の取得者は12%の6000人にすぎないと。そういうことですので、今委員のお話にございましたベトナムの博士育成計画というのは、ベトナムの高等教育の発展のためには大変有意義な計画であるというふうに私どもも評価しております。それで、この計画を通じて今ベトナム政府は日本への留学生を増加させたいということですので、私どもとしてもこれを積極的に支援していきたいというふうに考えております。

 このベトナムの博士育成計画で今後どういった分野の学生を日本に派遣していくか、これはベトナムとこれから相談して決まっていくということであろうと思いますけれども、今の委員の御指摘も踏まえまして、歯科も含む医療分野の重要性についてベトナム側にも十分指摘していきたいというふうに思っております。

○石井みどり

 もうあと限られましたので、最後の質問をさせていただきます。

 来月、TICAD犬開催されるというふうに聞いておりますけれども、対アフリカの支援に関して、特にサブサハラ・アフリカを中心にして、私の関心はやはり保健医療にあるわけですが、これこそ日本が世界に誇る、本当にあの戦後の焦土の中からこれほどの国家建設ができた、再建ができたというのは、非常に保健医療政策が私は成功であったというふうに言っていいと思うんですね。つい先般もWHOからも高い評価を受けたと思うんです。低コストで質の高い保健医療が提供できているという。そうであれば、このアフリカ支援に関して、保健医療分野の特に人材育成の支援に関してですね、口腔保健を含む保健医療従事者というのを是非我が国に受け入れて、そして研修を終えて帰っていただく。ウミガメ作戦ですね。

 今アフリカですか、旧宗主国というのはヨーロッパとかが多いわけですけれども、そういうところに留学させるというのを非常に嫌うんですね、アフリカ諸国は。結局、医療人材を取られるということで非常に嫌っています。日本の場合は、国家試験、資格の問題がありますので、その部分は安心してお帰しする。まさに今中国で進んでいるウミガメ作戦だと思うんですけれども、そういうことで、このアフリカの各国の保健医療、公衆衛生の特に政策を担うような、そういう人材育成の仕組みが私は大事であると思っていますので、そのことを御検討いただければと思うんですけれども、いかがでしょうか。

○谷理事

 小田審議官、時間が来ておりますから、簡潔に御答弁ください。

○小田外務審議官

 アフリカにおきます保健医療分野における人材育成は、国際社会が一致団結して取り組むべき重要な課題だと考えております。

 我が国におきまして開発途上国の人材育成を担っておりますのはJICAでございます。こちらの研修員の受入れ制度におきましては、単に研修員個人の能力向上のみを目的としておるわけではございませんで、帰国後、それぞれの出身国において、先生御指摘の保健医療、公衆衛生行政やその分野の政策の改善にも結び付けるということを目的としております。ですから、例えば看護教育の分野であれば、病院の看護部長といった保健分野の中核人材を私どもの方で受け入れて研修員として研修をし、戻っていただくということをしております。

 これまでもアフリカからは、例えば今先生御指摘の歯学分野でも例年二、三人の方を受け入れております。こうした……

○谷理事

 簡潔にお願いいたします。

○小田外務審議官

 はい。こうした研修制度を利用してアフリカにおける保健医療分野の人材育成に引き続き取り組んでいきたいと考えております。

○石井みどり

 ありがとうございました。


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Last-modified: 2008-03-31 (月) 23:46:45 (3547d)