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歯科診療技術料、技工料についての国会質疑

歯科診療技術料、技工料、厚生省の指導のあり方、むし歯予防などについての質疑がなされています。


第094回国会 予算委員会第三分科会 第2号

昭和五十六年二月二十八日(土曜日)

午前九時三十分開議

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/094/0388/09402280388002c.html


次に、薮仲義彦君。

○薮仲分科員

 最初に、これは大臣と局長に資料を渡したいのですが、よろしゅうございますか。

○上村主査

 はい。

○薮仲分科員

 私は本日、大臣が特に歯科の専門の勉強をなされたということで、非常に歯科については造詣が深いということを前提にして何点か質問をさせていただきますけれども、私は医者ではございませんので、患者の側、いわゆる診療を受ける側の立場から何点か問題を提起をして、今後のあるべき歯科診療についての大臣の見解を承りたいと思っておるわけでございます。

 私がなぜこういうことを問題提起したかといいますと、私ももともと歯のいい方じゃありませんで、歯科の先生には大変お世話になっている方ですけれども、やはり国民健康の維持、そして増進という立場から、健康な歯ということは非常に大事だと私は思うのです。われわれ治療される側から言いますと、安心して、しかも適正な歯科診療というものを受けたい、これは国民として当然な考え方だと思うのです。

 しかし、保険給付のあり方、いわゆる歯科診療のあり方というものが大きく医療行政全般をつくり、あるいはある意味では変えていくということがあろうかと思うのです。一部の不心得な先生、乱診乱療、いろいろな問題がございますけれども、私はそういう観点ではなく、まじめな先生とそして診療を受けるべき国民が適正な診療を受けたい、この歯科診療というものが今後健全な形で発展していってほしい、こういう気持ちからきょうは質問をさせていただきますので、その辺をまず御認識いただいて御答弁いただきたいと思うのでございます。

 まず、歯科と医科がおおむねどう違うか、お手元にお渡しした資料の表紙を大臣ちょっとごらんいただきたいのです。これは大臣に言うまでもなく、釈迦に説法で恐縮でございますが、これは診療行為別点数百分率でございます。一般診療の場合は投薬の部分が二八・九%、約三分の一です。右側の方の資料をごらんいただきますと歯科診療分がございますけれども、この歯科診療の大宗を占めるのは処置及び手術、それから歯冠修復及び欠損補綴、この部分が約七五%、診療内容のほとんどです。ということは、歯科診療そのものはやはりお医者さんの技術的な面が相当ウエートが大きいのじゃないか。

 そこで私は、私のところに来た手紙の一部をちょっと読みますと、「歯の重要性ということは、歯の乱暴な治療や、抜歯などからは決して理解できるものではありません。どんなに弱った歯でも、半年でも、一年でも長もちするようにと歯を丁寧に治療してあげることから」始まります、こういう意味の手紙があるわけでございます。私はやはり患者の側からいっても、歯というものは丁寧に扱っていただいて大事にしていただく。このまじめなお医者さんの気持ちはよくわかるわけです。

 ところが、現在の歯科診療は、この歯科点数表によって診療内容というものにどうしてもある程度の方向性がつけられるのはやむを得ない、これは私も理解できます。

 そこで大臣、資料の二番目を開いていただきたいのですが、「歯科診療についての一連の流れ」というのが書いてございます。これはもう大臣専門ですからよく御存じの歯髄炎、われわれが虫歯で歯が痛いというときのざっとした診療内容です。初診日から治療が完了する六日目までずっと出ております。細かいことは時間がありませんから、御専門でもありましょうから省きます。

 ここで私が問題にしたいのは何かといいますと、一日目、二日目、三日目、普通処置としていろいろ処置がございます。これはどういう処置かといいますと、いま虫歯を診療するのに、麻酔によって一日であるいはもう短期間に処置する方法と、このように麻酔を使わずに失活剤、神経を殺して抜髄してという普通の治療の方法がございます。一枚目は普通の方、二枚目は麻酔を使う方です。この中で、ちょうど四日目の右側から二番目のところを見ていただきますと、抜髄、神経を抜くところが六十点という点数が入っています。五日目には根治、根管治療三十点。六日目に根充六十点、こういう点数がございます。これは何を申し上げたいかといいますと、四日目の抜髄の前後処置、普通処置は保険では算定できません。五日目の根管治療、その前後処置はやはり保険では点数加算されません。六日目の根管充てんも、前後の根管治療も普通処置も保険では加算されないように現在なっております。

 これはこれなりに日歯の先生方と厚生省と話し合った結果がこうなっておると思いますが、しかし現在の歯科の先生がこういうことに対して問題意識を持ってないか。非常に問題にしています。虫歯の治療というのは大宗を占めるわけです。この点数をトータルしますと百九十八点。一点十円ですから千九百八十円。虫歯の治療が六日間かかって千九百八十円が高いか安いか、いろいろな考え方はあろうかと思いますけれども、これは一つ大きな問題点である。これを適正な評価をしてほしい。私は幾らだということは申し上げる立場にありませんから申し上げませんけれども、非常に大きな問題点になります。

 それから、もう一枚開いてください。これは大臣も御承知の注射抜髄即日根充、単根管の歯を麻酔で一日で根充する。この場合の診療報酬の例が出ております。これはもうめんどくさいから、資料を見ていただけばわかります。これをトータルすると幾らになるか。ここに出ていますように四千六百七円という材料費がかかっているわけです。

 大臣、もう一枚開いてください。ここを開きますと、上から一、二と書いてあります二の中間ごろに、別紙のごとく保険点数は、材料、薬剤料、技術料込みで次のとおり請求できますということで、いわゆる即日根充処置二百五十点、二千五百円、根管形成料五十点、五百円、加圧根充料八十点、八百円、合計三千八百円請求できますと。ところがこの前の表で私がお示ししたのは何かといいますと、材料費が四千六百七円かかりますということが出ているわけです。ただ、ここで私が厚生省の方にこのことを言いますと、そんなことないですよと。

 大臣、恐縮ですが、もう一枚前に戻ってください。即日根充のところの表を見てください。それにジッペラー社クレンザーあるいはファイルということが出てくるわけです。これは大臣が習ったころとちょっと違っていまして、いまは歯科診療がちょっと違っているので、きょうはわざわざ歯医者さんから借りてきました。これがいわゆるファイルというものです。これでつくつくつくと根管を拡大していくわけです。十一種類、ナンバー四十までで根管を広げていくわけです。これを厚生省は、一回で捨てませんよ、三回ぐらい使えます、ナンバー四十くらいになれば三回以上使えますよとかいろいろ意見があるわけです。これを一回ということで計算していますから、私の言う四千六百幾らという材料費はもっと下がりますという厚生省の見解もこれあることはわかります。

 ところが私がなぜ言うかというと、これでももう四千六百七円で、保険の点数の三千八百円でいきますとプラスマイナス赤字ということがあるわけでございます。これはいろいろ考え方、計算の方式はあるかもしれませんけれども、何が言いたいか。このように歯科診療内容の中の材料費の占める割合というのは非常に大きいわけです。しかも歯科材料はあるときには値上がりし、あるときには値下がりするという非常に値段の変動の激しいものです。こういうことで、歯科診療というものがどうしてもある意味では政治的な加算といいますか疑義解釈という形で処置されてきたことはわかりますし、歯科診療の内容も材料費も何回か変えていらっしゃったかもしれない。しかし現実きょう現在の診療内容の材料費でいきますと、このように材料費の占める割合が高くて、いわゆるお医者さんの技術料というものが非常に低く見積もられる部分がございます。材料費だけで出したのですが、こういう意味で、今後の歯科診療の問題点の一つとして、虫歯の治療でも、長い間かかってやる処置も、即日にやる処置についても、お医者さんとしては心を痛めている部分があるということを今後点数を改正する際に大臣の心にとどめておきたいということで、第一点問題提起をさせていただいたのです。

 これはちょっと専門にかかわりますので、私のこの問題点をやはり厚生省として検討すべき事柄であろうかと思うのですが、いかがでございましょう。

○大和田政府委員

 お答えいたします。

 ただいま先生が幾つかおっしゃいましたが、一つは中間材料の問題をおっしゃったと思います。ファイルの問題でございます。これにつきましては、歯科におきましては技術料の中に含む取り扱いになっておるわけであります。これにつきましては御承知のように前回の昭和五十二年の二月、中医協で御審議いただきまして約六〇%を引き上げた。それから一般の歯科材料につきましては毎年一回実勢価格の調査をやっておるわけでありますが、この全面改正は薬価基準の全面改定あるいは診療報酬の改正にあわせまして実施しているところでございます。ただ貴金属につきましては、御承知のように最近において改定をしておるというようなことでございます。

 そういったようなことで、私どもといたしましては極力技術料の評価あるいは材料費の適正価格ということにつきまして努力をしているところでございますが、ただいま先生おっしゃいましたようなことにつきましてなお関係方面から十分意見を聞きまして、その取り扱いにおきましては、中医協で御審議いただきまして、ひとつ努力をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

○薮仲分科員

 では大臣、もう少し、具体的な問題で恐縮なのですが、それからもう一枚、ちょっと下の方になりますけれども、局長、ちょっと教えてあげてください。鋳造冠の原価計算が下の方に載っておりますから。鋳造冠の原価計算、ありますね。それをちょっと大臣に教えてあげてください。

 これは大臣がよく昔勉強なさったいわゆるかぶせるというものですね、鋳造冠の大臼歯の原価計算。これも細かいのはここに出ております。これは医家の、専門の先生が計算なさったことですから、いろいろ見方があるかもしれませんけれども、標準的なことで出ております。この大臼歯に冠をかぶせるときに、いま基本的な保険点数は、技術料二百六十点、装着料十八点、合計二百七十八点、二千七百八十円。それから材料料として四百二十五点、合計七百三点、七千三十円がこの鋳造冠の経費に認められている保険料です。ところが、実際いま歯科の先生が鋳造冠をつくるのにどれだけ技工所に払ったりするかと言いますと、材料代、パラジウム合金で三千円から四千円、これは値段の差はいろいろあります。大体現在はこの程度です。技工代が三千円、築造代が千円、計七千五百円。これは明らかに合わないのです。そうすると、これは歯科の雑誌にも出てまいりますけれども、いわゆる金パラジウムが製造料の何倍か請求されますよという言葉も出てまいりますけれども、きょう私はその問題は取り上げません。

 こういう実態からして、いわゆる安い材料を使っても高いので請求している現実があるよということが歯科の木にも出てまいりますけれども、これはやむを得ないと思うのです。このように材料費が値上がりして、技術料が非常に安い。ですからどうしてもこの鋳造冠をやるのにお医者さんはいま非常に苦慮しております。

 もう一つは総入れ歯ですね。これが、大臣、御理解いただきたいのですが、いま歯科の先生のところへ行って、歯科の先生が一番いやがるのは総入れ歯です。私のところは総入れ歯がうまいですよという評判だけは立てたくないと言うのです。総入れ歯だけはやめさせてくれ。この資料も、大臣に渡したこの表の中に粗っぽく出してありますけれども、ちょっと前に戻っていただきますと、総入れ歯の原価計算が載っておると思います。時間の関係できょうは細かいことを抜きますけれども、いま問題は、総入れ歯をやりますと、これはそこに出ておりますようにいわゆる技工料、材料費でほとんど保険科ととんとんです。その下に歯科の先生あるいは助手の方の、技術的にこれだけの時間がかかりますということが載っております。この資料をごらんいただきますと、なるほど非常に大変だなというのがおわかりいただけると思うのでございますが、やはりこうやって歯冠修復あるいは義歯については、いま歯科の先生はなるべく避けて通りたいという気持ちを持っていらっしゃるわけです。

 やはりこの問題は大臣に御理解いただくとともに、歯冠修復と義歯についての実態をお調べいただいて、このように、総入れ歯はやりたくないという歯科医師の方の、保険ではやりたくない、自由診療ならばやりましょう、保険では入れ歯は非常に赤字になる要因ですからやりたくない、あるいは歯冠修復も保険では非常に困難ですというこの問題は、非常に大事な問題ですので、どうしてもこの二つは今度点数改正の中で真剣に検討をいただきたいと思うのです。この点いかがでしょう。

○園田国務大臣

 私は専門ではございませずに、学業、行動ともにおさまらず、中途で追い出された方でありますから、なかなか詳しいことはわかりませんが、しかし先生のおっしゃる点は十分理解できます。歯科の関係の方々からも承っておるところでありますし、かつまた中医協で御審議も願っておるところでありますから、次の改正の場合には、本日承ったことをよく記憶して、その上で歯科制係の方の御意見も聞いて善処したいと思います。

○薮仲分科員

 私は、この診療行政というものが、まじめなお医者さんのため、そしてまた本当に困っている国民のために役に立ってほしいという観点から申し上げる質問でございますので、どうかその点、いま大臣の御決意を伺って私も意を強うしておりますので、まじめな先生が喜べるような、そして患者も喜べるような診療行政を確立していただきたい。重ねてお願いをする次第でございます。

 これは一つ、その中での要望なんでございますが、一つ検討していただきたいというのは、この歯科診療というのはどうしても材料費が大宗を占めます。そして技工料というものもございます。ここでなぜ問題かと言いますと、お医者さんの歯科診療は保険です。技工の方は自由経済社会でございますから、これは歯科診療と技工所とのいわゆる取り決め等によって技工料等が決まってくるわけでございますけれども、やはりこの現在の状態では、私、必ずしもこれが好ましい診療のあり方ではないと思います。

 そこで、今後材料費であるとかそれから歯科の先生の技術をどう評価なさるか、それから歯の診療でも、直視できる、目で見て治療できるところと、ミラーでなければ絶対できないむずかしい治療がございます、難易度等があるわけでございますが、こういう問題を十分納得できるような形での評価、さらには技工料と歯科の先生とのあり方を分離したらどうか、こういう点も私の個人的な考えとして、歯科の先生にお会いして感ずるわけでございますが、この辺はいかがでございましょう。

○大和田政府委員

 技術料の問題、それから歯科材料の問題、先生先ほどの御質問は、この点の適正評価ということでございます。これにつきましては、先ほど申しましたように、関係方面の御意見を聴取しながら中医協で御審議いただきたい。技工料の問題でございますけれども、技工料のあり方、これは先生がおっしゃいましたように保険ではなく契約でございます。その契約の中身がどうか、こういうようなことでございますので、この辺は私どもといたしまして、技工料をどうせい、こうせいと言うのはなかなかむずかしい、こういうようなことでございます。

 したがいまして、問題は、技工料を払う、そこでベイできるようなそういう診療報酬といったようなことが先生の御主張の主眼ではないかという気がいたしますが、その問題につきましては、やはり先ほど申しましたように、技術料あるいは歯科材料、これの適正な評価というものを今後とも努力していきたい、こういうようなことで、中医協の御審議をお願いしてまいりたいというふうに考えるわけでございます。

○薮仲分科員

 私は、これは一つのあれでございますが、技工のあり方もいわゆる保険の中での制約を受けるというか、保険の給付の対象ということになりますと、一つの方向かなという感じもございます。これはいろいろお考えもあろうかと思いますから、検討いただきたいと思います。

 次の問題ですが、さっき中間材料の話をいろいろなさいました。大臣、これが歯科の点数表でございますが、ここの二百四十一ページに歯科材料、いわゆる保険で請求できる歯科の材料がこれだけ載っているわけです。いま局長がおっしゃった中間材料、資料がついていますから、ちょっと大臣に局長教えてあげてください。表の六と書いてあるのがそれです。ちょっと大臣に見せてあげてください。

 大臣、いまお手元にある表、三枚にわたっていますけれども、これがいわゆる中間材料と言われて、保険の点数に入ってない、しかし現場の診療の内容では使います。これはいわゆる保険の点数では技術料の中に入っておりますという言い方をなされて処理されておるわけでございます。この三枚にわたるほど、これだけ多いわけです。全部言うと大変ですから、大臣、一つだけにしておきます。

 この表の一番最初に、歯肉療法のところにダイヤモンドバー一本五百六十円と出ていると思います。それと、大臣、これをちょっと見ていただきますと非常によくわかるのですが、これが歯科診療のレセプトです。これの一番上の「処置及び手術」のところに「除去」というのがある。除去の点数が入っておりますね。除去は十五点、百五十円です。なぜ私がそれを挙げたかといいますと、大臣は金冠をかぶせていますけれども、それがまた虫歯になったらはめた金冠を外さなければならない、あるいは鋳造冠を外さなければならない。そのときにダイヤモンドバーで外すわけです。このダイヤモンドバーの単価が五百六十円なんです。保険の点数が百五十円です。一つだけ例を挙げたのは何か。この五百円は中間材料で、保険の点数に入ってないのです。除去では十五点。お医者さんは私に言いました。こんなことを思ってはいけないのだけれども、この冠を取るのに、五百円のダイヤモンドバーは一回でだめになる、もらえるお金は百五十円、この中間材料を適正に評価していただきたい、これは現場の声でございますから、御専門の立場でここに挙がっている材料を検討いただいて保険給付の対象とすることが、われわれ受ける側にとってもよりよい診療のあり方であろうと思うのでございます。

 時間がなくなりましたので指摘だけしておきますから、中間材料を入れてほしいというのは、そういう意味で、お医者さんに制限診療をさせないように、大臣、十分な医療給付を与えていただきたい、こう思っております。

 それから次の問題、もう時間がありませんのでまとめて二つお伺いします。

 その中の資料で、一件当たりの金額の推移でございます。五十二年から出ておりますけれども、本当は、私の手元に資料は四十三年から、ずっと過去十年間持っております。ここで何を申し上げたいかというと、私は静岡出身なんです。静岡のところに線を引っ張ってあります。歯科診療一件当たりの金額でいきますと、静岡は五千五百七円です。これは別にひがんでいるわけじゃありませんからさらっと聞いてください。福岡は一万二千三百二円、北海道が一万一千四百十九円。こう見ますと、静岡は全国最下位を過去十年間低迷しておるのです。四十六位、四十七位というのは一件当たりの金額が全国で一番低いのです。

 ということは、患者の側から言うと、保険ではある意味では十分な診療を制限されていたという実態なんです。そんなことありませんとおっしゃりたいかもしれませんけれども、これにはいろいろ経過がございますからきょうはやめておきます。これは全国のものがその後ろの方に一覧表になっておりますけれども、全国でこういう差が出てくる。これは政管健保と国保だけ例に挙げておりますけれども、歯科診療で、お医者さんが適正な診療をなさるならば、診療報酬も、こんなほとんど倍近く違うというのはおかしいじゃないか、やはりここに問題があろう。

 これはもちろん歯科の医院の先生の理解の仕方も当然あるかもしれません。ただし、ここで問題になりますのは、厚生省の指導のあり方も、これはやはり大事な点ではなかろうか、あるいは点数解釈の中にいろいろな自由裁量の部分があり過ぎるのじゃないかという意味で、全国平準化した歯科の公正な診療が受けられるように、これを基準にしてやはりおくれているところには適正な保険診療を厚生省にやっていただきたいと思うことが一つ。きょうは時間がないので、これはこれだけにとどめます。

 もう一点は、これは予防の方でございます。これに資料はついておりませんが、これは大臣御存じだと思います。虫歯が物すごくふえております。子供さん、高校生まで有病率は年々砂糖の消費量と同時で上がっております。この虫歯の予防ということが非常にこれから大事じゃないか。特に厚生省あるいは文部省の資料によりましても、いわゆる処置、未処置を有する方が九〇%近いですね。永久歯などは、これでいきますと八五%、これは厚生省の資料ですから御存じだと思います。文部省の資料によっても同じく八〇%台の高率で虫歯の方がふえているわけです。

 やはり私は国民的な課題として虫歯予防ということを、六月四日が虫歯予防デーということだけではなく、特に歯科の先生に言わせますと、乳幼児から歯の生えかわる大事なときに適切なブラッシングやなんかを指導すればいい。そうなりますと、一つは保健所等に歯科衛生士等を配置する、あるいは新潟県などは弗素によって虫歯が二分の一に減った、こういう例もございます。きょうは具体的なことはやめておきますが、この虫歯予防ということについて大臣の御見解、そしていま私が最後に指摘した診療内容で保険給付が余りにも低過ぎる県についてこれを適正な形で指導していただきたいと思いますが、この二点伺って終わりたいと思います。

○大和田政府委員

 前段につきましてお答えいたします。

 各県によりまして医療費の多寡がある、これは特に医術には西高東低といったようなことが言われたりいたしまして、この事実は確かにあるわけでございます。これにつきまして私どもやはり原因を究明いたしまして、そういったことのないようにできるだけ努力していかなければならぬということは当然のことでございます。これについて、先ほど先生おっしゃいましたもしこれが裁量であるとか行政指導いかんによってということであれば、これは大変なことでございますし、私どもはそういうことをしておるつもりはないわけでございますが、そういうようなことがありましたらいけません。これはもうそういうことのないように強く指導をしてまいりたい、このように考えております。

○大谷政府委員

 虫歯予防につきましては、先生御指摘のように大変重要な問題でございます。したがいまして、昭和五十四年五月に保健所法施行令の一部を改正いたしまして、保健所に置くべき職員として歯科医師及び歯科衛生士を追加いたしました。ペースは遅うございますけれども、確実に増加いたしております。今後とも努力いたしたいと思います。

○田中(明)政府委員

 虫歯の有病率が高いことは先生御指摘のとおりでございまして、このため厚生省といたしましては従来から虫歯の予防対策を重点的に取り上げております。すなわち、乳幼児に対する歯科健康診査、先ほどお挙げになりました弗化物塗布等による予防処置等を実施しておりますほか、国民の歯科衛生思想の普及に努めておるところでございます。今後とも虫歯の予防対策の充実を図って、国民の歯の健康増進について努力をしてまいりたいと思います。

○薮仲分科員

 大臣から一言御決意を。

○園田国務大臣

 いま事務当局から答えましたが、虫歯がふえるということは大変なことでありまして、これは単に歯だけではなくて胃腸障害その他の障害を来し、子供の健康に、全身に影響を及ぼしますから、十分御発言の点を体得して努力をいたします。

○薮仲分科員

 終わります。

○上村主査

 これにて薮仲義彦君の質疑は終了いたしました。


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Last-modified: 2008-09-01 (月) 08:00:12 (3219d)