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歯科大学の在り方についての国会質疑

第175回国会 予算委員会 第1号
平成二十二年八月四日(水曜日)

桜井充



○櫻井充君

 ありがとうございます。

 そこで、まず国立大学についてなんですが、本来、運営交付金を減らさないという約束だったんではないんでしょうか。今運営交付金がどんどんどんどん減らされてきている現状をどうお考えでしょう。

○国務大臣(川端達夫君)

 国立大学法人に関する運営交付金の制度は、平成十六年から法人化されました。この法人化に至るときに、例えばこの参議院の附帯決議においても、国立大学法人法制定の際の参議院附帯決議で、法人化前の公費投入額を踏まえ、所要額を確保するように努めることという附帯決議が付きました。したがいまして、法人化直後の平成十六年度は法人化前と同じ水準の運営費交付金が確保されました。

 しかし、その後、今日の予算委員会でもしばしば話題になりました骨太方針二〇〇六の方針で毎年度減少ということで、結果的に平成十六年度は、スタートのときは前年並みが確保されたんですが、それ以降、平成二十一年度と比較しますと約七百二十億円の減額ということになりました。どんどん減ってきたということであります。

 そういう中で、それぞれの大学においては、人件費等の経費節減、外部資金の獲得などに必死に努力をしていただいておりますが、ここまで減ってくるということで、各大学が着実に教育研究を実施し得る必要額の確保が極めて厳しくなっているというのが現場から寄せられている声でございます。

 そういう中で、今年度の予算編成がございます。平成二十二年度までは、それまでは従来いわゆる骨太方針に基づいて一%削減方針ということで毎年一%ずつ切っていくということが、骨太方針が年度的に終わりましたので何とか一%という減額目標はクリアするという意味で、ぎりぎり、〇・九減ということに加えて補正で医療機器のプラスをするということで、ほぼ二十一年度並みを、減額じゃなくて並みを維持できたというのがぎりぎりのところでございました。

 そういう中で、今回の概算要求基準を含めて非常に厳しい編成方針の中でありますけれども、いろんな知恵を使う中で、大学の努力や無駄をなくすのは当然でありますけれども、大学の運営費交付金が適切に維持できるように最大限努力してまいりたいと思っております。

○櫻井充君

 ありがとうございます。

 大臣、今のままの大学の在り方で予算だけを維持することがいいかどうかという、もうそろそろ総括をするべきだと思っているんですね。

 例えば山形大学の医学部というのは、本来は地域の医師不足対策としてつくられた学部です。しかし、関東からみんな来て関東に帰っていくから、いつまでたったって地域の医師不足は解消しないんですよ。そうすると、何を申し上げたいのかというと、大学ごとにもうそろそろ、ここは例えば地域のための大学にしましょうと、皆さん、なかなか低所得で苦しんでいる方々もこうやって国立に入って、そしてまた地域で貢献できますよというような人材育成の在り方を考えていかなきゃいけないんじゃないか。すべてがミニ東大を目指すようなことは非常におかしくて、五年ぐらい掛けて、例えばもう今、国の予算を減らすのをやめて、運営交付金を維持して、その代わりこの五年間でどういうふうに再建していくのかと、そういうことをもうちょっと明確なビジョンを打ち出していく必要性があるんじゃないのかなと、そう思いますが、いかがでしょう。

○国務大臣(川端達夫君)

 基本的には私も同じ認識を持っております。

 大学の運営費交付金が骨太方針では非常に削られてきたという中でも、やはり大変厳しいという状況に置かれて初めてといいますか、何とか生き残るにはどうしたらいいんだろうということの危惧が出てきて努力されていることも事実だというふうに思います。

 そういう中で、それぞれの大学には、非常に高度な最先端の研究をやっていくと、世界レベルで頑張るという機能を非常に強く持つ大学も当然必要でありますけれども、先生言われるように、地域に根差した、地域に非常に役に立つというか、今病院の話しされましたけど、人材を教育するということに力点を置いた大学、あるいはある部分に非常に特色を持った専門的な大学、それぞれ特色のある大学を目指していかないと結局学生の質も確保できなくなるという事態があるというふうに思っております。そういう部分で、自分たちの大学がどこに比重を置いてしっかり生きるのかと、そして、それを目指していくことには、我々もお手伝いとしてのいろんな政策それから財源の応援をするというふうな仕組みも是非とも考えたい。

 同時に、民間企業ですといわゆる格付という評価ありますね、スリーAであるとかAABであるとか。そういう部分が大学の評価機構というのはあるんですが、今までの大学としての運営をしてきた人が中心となってやっているだけではなくて、大学がそれぞれの特徴を生かして、こういうことで頑張ると、ここはここに非常に特色を発揮しているということが一定何らかの評価されるようなことも考えていきたいと今思っております。

 そういう意味で、大学教育改革に関する意味では、いわゆる複数大学の連携、あるいは機能分化、それから検証、そのことを総合的に考えて今支援体制を検討しているところでございます。

○櫻井充君

 ありがとうございました。

 もう一つ、その学部のところで申し上げれば、例えば歯学部などはもう国立のある部分、いや、全部なくせとは申し上げません。もちろん必要なんですが、もう過剰になっている歯医者さんのことを考えてくると、大変申し訳ないんですが、廃止した方がいいんではないだろうかと思うところもあるわけです。多額の税金が使われているわけですね。ですから、その人材育成として、この国のこれからの、産業だけではなくて社会全体としてどういう人たちを育成していかなきゃいけないのかということ全体を考えた上で教育政策を僕は行っていかなければいけないと思っているんです。

 そういう意味で、総理に御決意も含めて御答弁いただきたいんですが、先ほど、元気な日本を復活させるとおっしゃいました。しかし、そのことを実現していくためには、やはり何といっても人材を育成していくということが極めて大切なことだと思っているんです。そういう点から、総理がお考えになっている教育の在り方などについて御答弁いただければと思います。

○内閣総理大臣(菅直人君)

 今の御質問にストレートに答えることになるかは分かりませんが、一つは、賃金カーブというものと子供の教育費という問題、私、幾つかの場面で考えさせられました。かつては年功序列、終身雇用で、最初のうちは給料がそう高くないけれども年齢に沿ってだんだん上がっていくと。そうすると、自分の子供が中学から高校、場合によっては大学に行って、そのカーブに沿って何とか教育費を払うことができると。しかし、最近はどちらかといえば、能力主義といえばある意味ではいいことでありますが、高い能力の人は例えば初めから八百万円もらえるけれども、しかし、低い能力の人は例えば四百万円であれば年功が上がっても給料が変わらない。そうなると、つまりは結婚して子供がだんだん大きくなったときの教育費が払えない家庭がどんどん出てくる。

 こういうことを考えますと、まず基本的には、今回、高校の無償化まで我が党のマニフェストで進んだわけでありますが、やはり特に大学教育というか高等教育を含めて、社会的にそういう存在に力を入れなければならないということを考えますと、ある意味では教育予算という概念を超えて、その部分を個人が負担するというのから社会そのものが負担する、そういう社会に変えていくということが一つは大変に必要だろうと、こう思っております。

 それから、その上で、高等教育の在り方というのは大変いろいろ議論が多いところでありますけれども、先日、都道府県の議長さんが官邸に来られたときに、逆に獣医さんが非常に自治体は足らないという話がありました。そういう意味では、今、歯学は少し多い状況だということがありましたが、まさに社会のニーズに合わせてそういった在り方も対応していく必要があるのではないかと思っております。

 その上で、やはりまさに日本がここまである意味では経済的にも国としても大きな存在に世界の中でなり得たのは、まさに勤勉な国民とそしてその中で頑張る人たちがいた、その科学技術を含めた力によるわけですから、この分野については長期的な展望の中でしっかりした人材教育をやっていかなければならない、このように思っております。





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Last-modified: 2010-08-09 (月) 12:27:56 (2629d)