Top / 障害者加算ついての国会質疑

179-参-厚生労働委員会-3号 平成23年12月01日

西村まさみ氏国会質疑

歯科口腔保健推進室
診療報酬改定について
歯科訪問診療に対する要件
障害者加算ついて
児童虐待について
歯科衛生士の業務拡大
歯科技工士は国家資格
ワクチンについて
身元確認のためのいわゆる歯型記録のデータベース化
子ども・子育て新システム

などについての質疑がなされています。


○西村まさみ君

 民主党の西村まさみでございます。

 大臣が衆議院本会議から時間より早くお戻りいただきまして、大変心から感謝を申し上げたいと思います。

 まずは、本年七月、本委員会から提出されまして八月に公布、施行されました、ようやく我が国で本格的な歯科の口腔保健施策を推進していく上での基本法が成立いたしました。改めまして、この法案成立に御協力、御尽力いただきました委員長、理事始め同僚議員の皆様、そして厚生労働省の皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。

 しかしながら、この法律はあくまでも基本法であり、これからどのように肉付けをしていくかということが一番重要かと思います。

 早速ながらに、歯科口腔保健推進室を省内に設置していただきました。これから、すき間のない健診事業ですとか、お母さんのおなかの中にいるときから御高齢になられるまでの様々な事業、そして八〇二〇運動の推進とか様々ありますが、この推進室では、どのようなことをどのように具体的に、そしてどのような展望をお持ちになっているか、現在の進捗状況も含めましてお知らせいただければと思います。

○国務大臣(小宮山洋子君)

 この法律の成立に大変尽力もされました西村委員からの御質問でございますが、今年八月に歯科口腔保健の推進に関する法律が成立しましたことを踏まえまして、厚生労働省では、今御紹介のあったように、省内に歯科口腔保健推進室を設置をいたしました。この推進室は、歯科疾患の予防などによる口腔の健康の保持を推進するという観点から、関係部局が実施する保健、社会福祉、労働衛生、教育その他の関連施策の連携を図ること、それを目的としています。

 また、この法律に基づく基本的事項の策定に向けまして、厚生科学審議会の地域保健健康増進栄養部会の下に、十月、歯科口腔保健の推進のための専門委員会を設置をいたしました。来週、一回目の会合を開く予定です。

 今後、この専門委員会で策定に向けた議論を進めまして、来年の春を目途に基本的事項を取りまとめてしっかりと施策を推進していきたいというふうに思っています。

○西村まさみ君

 是非積極的にそして前向きに、できるだけ早い時期に様々なことが国民の皆様にお伝えできるようにお願いを申し上げたいと思います。

 それから、あわせまして、平成二十四年度の予算概算要求の中に歯科口腔保健の推進四・六億円というのがあります。在宅療養者の健康の保持や向上を図るためということで付けている予算だと承知しておりますが、これは日本再生重点化措置の要望にも位置付けられています。しかしながら、今現在、四十七都道府県のうち四十四の都道府県では既に口腔保健センターなるものがあります。是非とも、この四・六億円というせっかくの大きなお金、是非とも柔軟な対応で運用できるように強く要望をさせていただきたいと思います。

 それから次に、診療報酬改定について様々今皆様からもあったと思いますが、来年はまさに六年ぶりの介護と診療報酬の同時改定であります。是非ともその中でお尋ねを申し上げたいのは、民主党は、過去、診療報酬ゼロ、マイナス改定が地域医療の崩壊ですとか疲弊を招いたという認識の下、医療費の対GDP比をOECD平均まで引き上げるということを掲げて政権交代いたしました。その一方で、先日の行政刷新会議の提言型政策仕分では、診療報酬の本体の改定について、据え置くですとか抑制という意見があったことを重く受け止めて対応されたいという評価が下されました。

 大臣は当初より診療報酬改定についてはプラス改定の意向を示されておりました。是非とも、今この事業仕分の中をお聞きして、大臣の今の御見解をお尋ねしたいと思います。

○国務大臣(小宮山洋子君)

 この診療報酬改定につきましては、大臣就任以来、少しでもプラスにという形で申し上げてまいりました。ただ、今、西村委員もおっしゃいましたように、先日行われました提言型政策仕分、これは総理を筆頭に野田内閣として取り組んでいるもので、これも重く受け止めなければいけないものだと考えています。

 今御紹介あったように、この政策仕分では、診療報酬の本体部分について、六人の委員の方から据え置く、三人の委員の方から抑制という意見がございました。これは重く受け止めると、全体的に重く受け止めるということを申し上げているんですけれども、ただ、何のために診療報酬改定をするかというと、ずっと切り込まれてきた医療費の中で診療科も非常に偏在をしている、そういう中から昨年も、救急、産科、小児科、外科などその負担が多いところの医療従事者の方の負担を軽くするためにということですとか、それから地域の偏在をなくすとか、あるいは医療、介護の役割分担と連携の強化、それから在宅医療の充実、こうした必要な施策に取り組む予算はきちんと確保をしなければいけないというふうに思っております。

 政策仕分で言われた本体部分を切り込んでしまうということは、本体部分とあとは薬価の部分があるわけですので、薬価はジェネリックなどである程度下がると思われますから、それを切り込むということは今のような施策ができなくなるので、それはそういう形は取り得ないということを会見などでも申し上げています。

 ただ、政策仕分の結果を重く受け止めると言いながら、こっちは取るけどこっちは駄目というのもなかなか難しいので、プラスに、プラスに、プラスにと余り大きな声で言うことはなかなかちょっと難しくなるけれども、これは財務省との折衝の中では当然プラスを主張していき必要なものを取りたいという、そういう心だということを申し上げたんですが、ちょっと報道は余りそのように報道されていないというところもございますが、私の心としては今までと気持ちは変わっていません。ただ、交渉で実際に取り組むことと、日ごろから声を大にして言うことと、そこを少し区別をしたというだけのことでございます。

○西村まさみ君

 大臣のお心を信じてまいりたいと思いますので、是非ともよろしくお願いを申し上げたいと思います。

 次に、少し個別の問題についてお尋ねしたいと思います。

 今、要介護者の約四分の三ぐらいの方はお口の中、例えば虫歯であるとか歯周疾患であるとか、例えば入れ歯の調子が悪いとか、様々お口の中の疾患について歯科医師の診療が必要だということを訴えられています。

 しかし、残念ながら、実際に歯科医師の診療を受けたという者はその中の四分の一にしかすぎないということ、このような現実を考えたときに、私は一人の開業医として、資料にもお配りしました在宅歯科診療の写真なんですが、私たちが患者さんの下をお訪ねするときには、診療室とほぼ変わらないような診療ができるだけできるようにということで、様々な機械そしてスタッフを連れてまいります。しかしながら、一生懸命在宅歯科診療をすればするほど実は平均点数が非常に高くなってしまい、集団個別指導の対象となってしまいます。また、その診療方針を変えないで一年間過ごすと、またこの次、翌年には残念ながら個別指導の対象となってしまうという現実もあります。

 まさに、今後、在宅歯科診療を推進していく上には大変ここのところが足かせになっているし、大変おかしなことではないかということは以前にも質問をさせていただきましたが、まさに厚生労働省としてはその点のところをどのようにお考えになっていらっしゃるのか、また、地方の厚生局におかれましてはどのような指導等をされているのか、お聞かせ願いたいと思います。

○政府参考人(外口崇君)

 個別指導の対象となる保険医療機関の選定に当たりましては、公平で客観的な指標として、診療報酬明細書一件当たりの平均点数が高いことを選定理由の一つとしております。ちなみに、ほかの選定理由としては、情報提供ですとか個別指導の結果が再指導であったもの等がございます。

 急速な高齢化が進展する中で高齢者の生活を歯科医療の面から支える観点から、在宅歯科医療については診療報酬において手厚い評価を行っており、平均点数が高くなりやすい傾向にあることは承知をしております。このため、今後も在宅歯科医療を一層推進させることが重要でありますことから、この選定の在り方、その指導の在り方についても御指摘の点を踏まえて検討を行っていきたいと思います。

○西村まさみ君

 是非とも検討をお願いしたいと思います。

 これは、例えば在宅歯科診療に限ることではなくて、例えば障害児、障害者の診療を主に行っている歯科医療機関ですとか、例えば高齢になられた先生が地域で診療していく上で、なるべく近くの方が毎日のようにおいでいただいて入れ歯の調整をするとか、何か様々なことをしたときも同様のことが言えます。是非とも、今の指導の在り方ということを是非とも御検討いただくことを心からお願いを申し上げたいと思います。

 それから、歯科訪問診療に対する要件についてお尋ねを申し上げたいと思います。

 歯科訪問診療料は、いわゆる診療報酬点数表によると、在宅等において療養を行っている患者であって通院が困難なものということになっています。同様に、医科でも在宅患者訪問診療料があり、全く同じ要件であります。しかしながら、歯科の訪問診療料には、それにプラスして、通知で、常時寝たきり等の状態と、常時寝たきりという言葉が付いておりまして、医科の在宅患者訪問診療料と比べまして大変に要件が厳しくなっていると思います。

 実は、これは今回の東日本大震災の中で、第一次補正予算の中、巡回の歯科の診療車の予算を付けていただきまして、各県、被災県二台ずつ車が移動して診療するということをしています。しかしながら、被災された皆様のところへお邪魔して患者さんの診療を行うのにも、常時寝たきり等の状態でないとなかなか保険診療がうまくいかないということ、そんなお声も聞いています。

 おうちにいる方、施設にいる方、若しくは病院にいる方、そのときそのとき、その日その日によって様々状態が違う。例えば、元気なときは少し起き上がられたり少し家の中を散歩する、しかしながら外にまで通院することが困難という者もいるはずだと思います。

 是非とも、この辺についての、常時寝たきりという言葉の文言、そしてこの要件緩和についてどうお考えか、お聞かせいただきたいのですが。

○政府参考人(外口崇君)

 現行の歯科診療報酬では、歯科訪問診療料の対象者については、例示として常時寝たきりの状態等としてお示しをしております。

 ただいま御指摘ありましたように、現場の御意見としては、この歯科訪問診療料の対象者の要件として例示されている常時寝たきり等という要件が不明瞭である、あるいは必要以上に厳格に適用されているのではないか、こういう御意見もいただいております。このため、去る十一月十一日に開催された中医協においてもこの在宅歯科医療を論点の一つとして取り上げまして、対象者の要件についての議論を行っているところであります。

 歯科訪問診療料の対象者の要件を含めた在宅歯科医療の在り方については、中医協における議論を踏まえながら検討していきたいと考えております。

○西村まさみ君

 是非とも、この点も先ほどと同じように、在宅歯科診療、在宅医療の推進ということをおっしゃっている厚生労働省であるならば、前向きな検討を是非ともお願いを申し上げたいと思います。

 そして、もう一つ、在宅歯科診療と並んで今後充実が必要とされているのは、障害者歯科診療というものもあるかと思います。

 平成二十二年度の歯科診療報酬改定においても、障害者の歯科診療について評価の充実が図られました。そのことについては大変心から感謝を申し上げますが、障害者歯科診療の評価に関しては、著しく歯科診療が困難な障害者に歯科診療を行った場合に、基本診療料、いわゆる初診ですとか再診に加えて、障害者加算百七十五点という算定ができることとなっています。

 しかし、この対象者の要件というものも大変曖昧でありまして、例えば、三つの状態を例示しているんですが、脳性麻痺等で身体の不随意運動や緊張が強く体幹の安定が得られない状態、知的発達障害により開口保持ができない状態や治療の目的が理解できずに治療に協力が得られない状態、そして重症のぜんそく患者で頻繁に治療の中断が必要な状態というふうになっています。若しくはこれに準ずる状態にある者になっているんですが、なかなか、この三つの例示にとどまっているために、いわゆる診断の裁量権は歯科医師にありますが、自分たちがそう思って診療をしたとしても、今度は支払基金ですとか国保連合会の審査の段階、保険者の審査の段階に至ると非常にそこのところは統一化されていません。

 何としても、やはり障害者というものに対する物の見方というのもあるでしょうけれども、少しその辺のところをお考えいただくことをお願いすると同時に、もう一点、明細書の発行が実は事実上義務付けられた中で、患者さんにとりまして、障害者加算百七十五というのが出てきたときに、なぜ障害があると加算、いわゆる払う金額が高くなるのだろうかとか、先ほど言いましたぜんそくの患者さん、ぜんそくの患者さんは自分は障害者なんでしょうかとか、様々な質問をいただくこともございます。

 そもそも、この障害者というのは、元々障害をお持ちの方という意味ではなくて、歯科診療を行うのに当たって障害がある者という定義だというふうに思っていますが、この辺のところ、障害者加算という言葉、名称というものがどこかおかしいのではないかなと、私も患者さんに説明する一人の人間として、歯科医師として常に思っていました。

 特に最近では、実際にそういう状態にある患者さんでも、加算をすることで、明細書に障害者加算というのがあることを非常に気になりまして、算定要件を満たしていても算定していないという事実もあります。

 この辺について、この障害者加算という名称について厚生労働省はいかにお考えになられているか、是非ともお聞かせ願いたいと思います。

○政府参考人(外口崇君)

 最初に障害者加算のこの要件についてですけれども、加算を算定することができる場合は著しく歯科診療が困難という状態でありまして、御指摘のあったように通知において列記をしております。

 この加算の対象者のこれらに準ずる状態については、歯科医師の先生方が個々の症例に応じて患者の状態や著しく歯科診療が困難であるか否か等を総合的に勘案し判断されるものと考えております。

 ただ、これについては関係学会等からもいろいろ御指摘をいただいているところでありまして、十一月三十日の中医協の歯科診療報酬の議題の中でも御議論をいただいております。そして、これらに準ずる状態で判断されているその状態の明示等についての指摘を受けております。こういった要件についても、中医協における議論を踏まえながら検討していきたいと思います。

 また、名称についてでございます。この加算の対象者と名称についても、これも十一月三十日の中医協の議題の中でも御議論いただいておりまして、著しく歯科診療が困難な状態に着目した場合、加算の名称と対象者の要件が必ずしも一致していないのではないか、あるいはただいまの御指摘のような明細書発行の場合に配慮が必要ではないかと、こういった論点がございます。したがいまして、この障害者加算の名称の取扱いも含めまして中医協でよく議論していただいて対応を検討したいと思います。

○西村まさみ君

 ありがとうございます。

 実は、十一月に行われました日本障害者歯科学会の医療保険委員会の中でも、私は呼ばれて意見の交換をしてまいりましたが、障害者加算を考える

ということで本当に多くの開業医が集まりまして議論をさせていただきました。是非ともこれにつきましても名称等につきましての御検討をお願いをしたいと思います。

 それでは小宮山大臣に、私は常日ごろから委員会の質問に立つたびにお願い、そしてお尋ねをしてまいりましたが、児童虐待についてお尋ねを申し上げたいと思います。

 何度も申します。私も一人の子を持つ母親として、何としてもこの児童虐待というものを根絶ということを目指して頑張ってまいりたいと思う一人でありますが、何度も言いますが、歯科医師は早期発見に非常に役に立っていると自分は思っています。今日、資料にもお示ししましたように、学校歯科健診の中で私も学校歯科医として数例、数名の子供たちのお口の中を見て、これは普通の子供たちとは違うということ、見付けたことがあります

。前にもお話ししたかもしれませんが、小学校一年生になった四月のまず春の健診のときに、まあ一回目ですからこういう状態なんだろうと思いました。しかし、夏休みを経て九月の秋の歯科健診のときに全く治療した形跡がなかったり更に悪化をしているとき、これはもしかしておうちの中で育児放棄、ネグレクトというものがあるのではないかという指摘をさせていただきまして、四月の春の健診でもしました。でも、そのときは学校側は何も行動しませんでした。しかし、秋のときは、実は夏の学童クラブの水遊びのときに脱いでみたら背中に殴られた跡ではなくて引っかかれた昔の傷跡があったと。そういったこと、両方向から来たから初めて学校側が少し対処をしたということがあります。

 しかし、大変残念な江戸川区の事例とか見て、歯科医師が発見できる側にいることは間違いがありませんので、是非とも、改めてお尋ねしますが、歯科医師がこの児童虐待について早期に発見するものということについての本当に重要性をお感じになられているか、またどのようにしていったらいいかという御見解がありましたら大臣からお聞かせ願いたいと思います。

○国務大臣(小宮山洋子君)

 いつも児童虐待防止の観点から歯科医師としての御経験もいつも伺っているところですが、本当にやはり歯科医師の皆さんも児童虐待を発見しやすい立場にある、そういう方だと私も認識をしています。

 虐待が疑われる子供を発見した場合には児童相談所に相談をしていただくとか、西村委員の場合は学校の中でということですけれども、それから、医療機関から保健機関、そして児童相談所、市町村の児童家庭相談担当部署、ここに適切に情報提供が行われ、それを基にして支援をしていくということができるというふうに考えています。

 児童虐待に関係する府省庁や関係団体から構成されます国レベルの児童虐待防止対策協議会や、市町村が設置をする、関係医療機関が連携して虐待家庭などに対する支援を行うための子どもを守る地域ネットワーク、要保護児童対策地域協議会に、ここにも歯科医師会や歯科医師の皆さんの参画や御協力を求めているところです。

 厚生労働省としましては、今後とも、歯科医師の方々にも児童虐待について御理解をいただき、協力をいただきながら、児童虐待防止対策を推進していきたいと思っています。

 それと、今日はお尋ねにありませんでしたが、児童虐待防止法の中に歯科医師ということが入っていないということもいつも御指摘をいただいていますが、これは議員立法で作り、改正をしてきたので、これは議員の皆様の中で加えられるように御検討いただければいいかと思っています。

○西村まさみ君

 そのようにしたいと思います。ありがとうございます。

 それでは、もう一点と思いましたが、時間が短い中でできるだけ多くのことをお尋ねしたいと思いますので、子ども・子育て新システムについては最後にお聞かせ願いたいと思いまして、次に移りたいと思います。

 私たちのチーム、仲間には歯科衛生士という存在があります。歯科衛生士は、歯科診療のアシスタントや例えば補助をするだけではなく、今、学校の年数も三年となりまして、様々な業務の拡大、またニーズの多様性ということにもおこたえできているかと思います。口腔ケアの充実、特に専門的な口腔ケアを担っているのは歯科衛生士という仕事だと私は思っておりますし、歯科衛生士の業務拡大のためには様々なことをこれからしていかなければならない、そんなふうにも認識しています。

 歯科衛生士は、例えば、今までは歯科診療所若しくは歯科病院若しくは保健所等で、歯科の口腔保健指導ですとか、いわゆるそういったことをやってきましたが、これからは、病院や施設に行って患者さんに直接口腔ケアをするとか、例えば介護をしている皆さんにブラッシング指導をさせていただくとか、様々な仕事の内容がある中で、今、昨今言われているのは、例えばがんの患者さん、白血病の患者さんが化学療法、放射線療法をする前に口腔ケアをきちっと専門的にすることによって、いわゆる在院日数の短縮ですとか、例えば痛みの長く掛かる口内炎の非常に痛い時期を少し短くしてさしあげられるとか、患者さんの負担を軽減するだけではなく、例えば御家族ですとか、若しくは待っていらっしゃる患者さんもまた次の病院に入れる機会が早くなるとか、様々なことがあるかと思います。

 歯科衛生士につきまして厚生労働省はどのようなお考えを持っているか、是非ともお聞かせ願いたいと思います。

○政府参考人(大谷泰夫君) お答え申し上げます。

 質の高い医療を実現するために、多種多様な医療スタッフがそれぞれの高い専門性を活用して互いに連携、補完しながら患者の状況に的確に対応した医療を提供する、チーム医療ということはそういうことで今推進しているわけであります。

 このため、厚生労働省でチーム医療推進会議というものを設置いたしまして、ここで歯科衛生士の方々を含めて医療関係職種の協働、連携の在り方について検討してまいりました。この会議で、今年六月に、実は先進的な取組の事例集というものをまとめたわけでありますが、その中で、医科と歯科が連携して口腔ケアを提供していく、その中で歯科衛生士さんも含めた幾つかの事例というものを紹介しておりまして、義歯の調整や口腔ケアにとどまらない、栄養サポートチームへの参画とか摂食・嚥下障害への対応等々、これはさっきおっしゃった、院内、院外を問わず、在宅を含めていろんな事例が紹介されたところであります。

 こういったものを踏まえて、チーム医療の中でますます活躍いただくということが大事だというふうに考えておりますので、今後、こういった取組を通じて、そのサービスの安全性、効果性を実証して、またその活躍に入っていただきたいというふうに考えております。

○西村まさみ君

 ありがとうございました。

 また、歯科医師にとりましてはもう一つチームの仲間であります歯科技工士に関しては、お願いを申し上げたいと思います。

 歯科技工士免許というものは、昭和五十六年に知事免許から大臣免許に移行いたしまして、歯科技工士は国家資格となっています。しかしながら、その後三十年が経過した今日もなお、いまだ実は全国統一、同一判定基準による国家試験ではありません。是非とも、質の高い歯科技工士の養成確保のためにも、全国統一の試験の実施についてお願いを申し上げたいと思います。これは要望でございます。

 それから、私は今、先ほど来、午前中からもありました予防接種について、ワクチンについてお尋ねを申し上げたいと思うんですが、平成二十二年度の補正予算において、子宮頸がんの予防ワクチン、Hibワクチン、それから小児用の肺炎球菌のワクチンの接種機会というものを幅広く提供するために促進事業が展開されているわけですが、残念ながら、この三つのワクチンについての補正予算事業というものは本年度末までとなっています。来年度以降、この事業をどうするのか、また予算についてはどのようにお考えになっていらっしゃるのか、厚生労働省のお考えを聞かせていただきたいと思います。

   〔委員長退席、理事梅村聡君着席〕

○副大臣(辻泰弘君)

 御指摘をいただきました子宮頸がん予防ワクチン、Hibワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンの予防接種法上の位置付けを含めまして、予防接種制度の見直しについては昨年から厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会で議論を進めているところでございまして、こうした議論を踏まえまして、平成二十四年度以降の子宮頸がん予防ワクチン等につきましては、予防接種法に位置付けるか、あるいは現在のワクチン接種緊急促進事業を延長するかして、引き続きこうした予防接種が自治体で実施できるよう関係省庁とも調整をして進めてまいりたいと考えております。

○西村まさみ君

 やはり国民の健康を守るために、防げるものは是非ともしっかりと防ぐような手だてをすることも国の大きな役目だと思っています。特に、早期に三つのワクチンに関しましては定期接種にしていかなければならない法改正も必要かと思いますが、その辺についてはいかがお考えか、再度見解をお聞かせ願いたいと思います。

○副大臣(辻泰弘君)

 先ほども申し上げましたけれども、予防接種制度の見直しにつきましては昨年から厚生科学審議会予防接種部会で議論を進めておりまして、九月二十九日の予防接種部会におきましては、厚生労働省から子宮頸がん等ワクチンについて、平成二十四年度以降も円滑な接種が行えるよう、今後の定期接種への移行を視野に入れながら検討をするとした具体的な検討案をお示しをしたところでございます。

 引き続き、予防接種部会の検討状況も踏まえまして議論を進めていきたいと考えております。

○西村まさみ君

 是非ともよろしくお願いをしたいと思いますと同時に、先進諸国とのいわゆるワクチンギャップの問題など指摘されていますが、一層やはり予防接種政策の充実をしていくためには、アメリカにありますACIPなど、予防接種に関する評価、検討をする組織の必要性というものもあろうかと思います。

 それにつきましては、日本の予防接種行政の全般について専門組織の設置ということについては厚生労働省はいかがお考えでしょうか。

○副大臣(辻泰弘君)

 御指摘いただきましたように、アメリカにおきましては、予防接種の実施に関する諮問委員会、ACIPにおきまして、新たなワクチンの導入など、予防接種政策について中長期的な観点に基づいた検討が行われ予防接種が実施されているところでございます。

 厚生労働省といたしましても、予防接種行政全般について総合的、恒常的に評価、検討を行うための専門的な組織の設置は必要であると考えているところでございます。その在り方につきましては、厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会におきまして、組織の位置付け、委員の構成、開催頻度、事務局体制の在り方などにつきまして活発な御議論をいただいているところでございます。

 これらの議論を踏まえ、また委員からの御指摘も踏まえつつ、専門的な組織の在り方について検討していきたいと、このように考えているところでございます。

○西村まさみ君

 是非ともよろしくお願いを申し上げたいと思います。

 それでは、震災時、災害時における身元確認のためのいわゆる歯型記録のデータベース化についてお尋ねを申し上げたいと思います。

 大規模災害時による歯の照合というもの、それによる身元確認ですとか個人識別というものは、DNAや指紋による確認と比べて半分の時間で行うことができ、時間との闘いとなる身元確認作業の中では非常に有効ではないかと、そう思っています。我が国において歯科の受診率が大変高いということから、歯による身元確認、個人識別が我が国では特に有効であり、その活用について実は本年三月十日の予算委員会において私がお尋ねをしたところであります。

 しかし、不幸にして翌十一日に東日本大震災が起きまして、多くの尊い命が失われました。被災直後から多くの歯科医師が、日本全国の歯科医師が被災地に赴き、本当に様々な状況の中、大変な中、一人でも多くの皆様を早く御家族の元にお返ししたいという願いと思いから、様々な識別ですとか身元判明のお手伝いをさせていただいていましたが、今も、実は現在も宮城県警の方には歯科医師は行きまして協力をさせていただいています。

 そんな中で、いつも今まで、阪神・淡路大震災、中越沖地震というのは、地震によって建物が倒壊するとか、そのいるところというものが大体限定されていたり、歯科診療所自体もカルテというものをその瓦れきをどかしたところによって見付かるということがありました。しかし、今回は、御承知のように津波によって流されるということで、御遺体も御家族の元に返すのには本当に遠くまで流されていた場合もありますし、また歯科診療所自体も津波の被害でカルテそのものがなくなってしまっている。

 そんな中で、これから、患者さん、御家族、そして何よりも、せっかく得た歯科の情報、口腔内の所見というものをしっかりとしていくためにはデータベース化というものが必要ではないかと私は思っていますが、今現在、こういったデータベース化のことについては、迅速に行う必要はあるものの、しかしながら個人情報ですとか収集方法ですとか全国統一ですとか様々な問題があるにせよ、データベース化についていかにお考えかどうかをお聞かせ願いたいと思うのですが。

○政府参考人(舟本馨君)

 警察におけます御遺体の身元確認につきましては、身体特徴、所持品、指紋、DNA型鑑定はもとよりのこと、歯科所見の観点も踏まえて実施しているところでございます。

 今般の東日本大震災におきましても、委員お話しのとおり、多くの歯科医師の御協力を得まして、御遺体の歯科記録を作成をし、既存の治療データと照合するなどいたしまして身元の確認を行いまして、十一月十一日現在で歯科所見によりまして千七十六体の御遺体の身元が判明したところでございます。このように、歯科所見データは身元確認のために極めて有用であると考えております。

 現在、日本歯科医師会におきまして身元確認に資する歯科所見のデータベース化につきましての具体的方策が検討されておりまして、警察庁も、このデータベースを利用させていただくという立場から、この検討会に参加しているところでございます。今後とも、データベース化の実現に向け、日本歯科医師会に協力をしてまいる所存でございます。

○西村まさみ君

 ありがとうございます。

 しかしながら、本当にあのときは大変な状況と聞いております。もちろん私たち歯科医師だけではなく、現場にいらっしゃる例えば自衛隊の方、また消防団の方と言われていますが、警察官の皆様にも大変なお世話になったと聞いています。当初は大きな市場にどんどんどんどん、多いときでは一

日に二千体もの御遺体が入ってきて、その御遺体の個人識別、身元確認、また口腔内の調査をするんですが、そういった大変過酷な環境の中、警察官の方は大変重いライトが私たち歯科医師が個人識別する口の中の奥の方まで照らせるようにしてくださった御努力に関しましては本当に心から感謝を申し上げますし、是非とも、この警察官というものの在り方というものを是非とも認識をもう一度新たにしていかなければならないということを私はこの震災を通じて感じさせていただきました。

   〔理事梅村聡君退席、委員長着席〕

 これからこのデータベース化をしっかり構築させることによって、決してこの東日本大震災というものが悲しい出来事だけではなく、次へ向かう一歩となるように、また、できるだけこのデータベースは使わなくていいことがいいにこしたことはありませんが、でも、やはり万が一というための備えとしてしっかりと構築をしていくように前向きな検討を国でもしっかりとしていかなければならないと思いますし、私も所属している日本歯科医師会もそのように感じていると思いますので、是非ともよろしくお願いを申し上げたいと思います。

 最後に、済みません、戻ります、子ども・子育て新システムについて大臣にお尋ねを申し上げたいと思います。

 同じく私は何度も副大臣時代から申し上げてまいりましたが、子供の育ちを支援するという観点から、この子ども・子育て新システムというものは大変重要なシステムだと思っています。ともすれば、これは幼保の一体化といったこととか学童保育の充実といったことだけに特化されていますが、実は大変大きな枠組みで、これからの子供たち、これからの日本の将来を担う子供たちのシステムとしては大変これから充実を図っていかなければならない。

 今回この法案提出についての是非とも大臣の具体的な目的をお尋ねし、併せてその財源確保についての御決意をお願い申し上げたいと思います。

○国務大臣(小宮山洋子君)

 事務方もおりますが、私、御指名でございますので、お答えさせていただきたいと思います。

 やはり、とにかく子供たちを、そして子育てを総合的に応援していきたいというふうにずっと考えてまいりまして、それで経済的な負担の子ども手当と、それからあと子供の居場所をつくるための今回の新システムで取り組んでいるようなこと、また働き方など、総合的に取り組む必要があると思っていますが、御指摘の子ども・子育て新システムは、待機児さんの問題とか、あるいは就学前の全ての子供に親の働き方にかかわらず質の良い学校教育、保育をするというようなことで、幼保一体化を中心とした取組、それからもう一つは、やはり三歳未満の方は御自宅で見ていらっしゃる方が圧倒的に多いので、そうした様々な地域の子育て支援拠点ですとかいろんな広場の事業とか、そういうところも今回はこども園給付という給付の形でいろいろ支援をしていくという形を取っていますけれども、一定の基準を満たしたところはそういう市町村やそれぞれのNPOが取り組んでいるところも支援の対象にするようなことで、それぞれ市町村が主体になって地域での子育て支援の多様な取組もしっかりと応援をしていきたいというふうに考えているところです。

 ですから、子ども・子育て新システムをつくることによって、子供たちが個性を生かして生き生きと育つことができ、今まだまだ子育てしにくい保護者の方たちが子育てを本当に安心して楽しくできるような、そんな環境整備ができればという思いで今つくっているところでございます。今、地方団体とか、あるいはそれぞれの幼稚園、保育所を含め、事業者の方だとか、いろいろなところで最後の詰めの作業をしているところで、通常国会に法案を提出をさせていただきたいと思っています。

 財源につきましては、これはやはり、先ほど社会保障全体の中で、今までの、とかく高齢者三経費、年金、医療、介護が社会保障と言われていたものを、やはり子育て支援というもう一つの柱をつくったというのが今回の大きな特徴だと思っていまして、そういう意味で、やはりこれからの超少子高齢社会の安心できる社会保障をこうつくりますということを御納得いただいた上で、社会保障目的税としての消費税をこの二〇一〇年代半ばに御負担いただくことを前提に、その財源で〇・七兆、ですから七千億、今までの予算などを加えまして一兆円を超える予算ということを盛り込んでございますので、そういう意味では、インセンティブを働かせて幼稚園と保育所の機能を持った総合施設に手を挙げていただく方が増えるようにとか、今申し上げた地域の様々な拠点事業を応援できるだけの財源がそれだけあれば確保できると、そういうふうに考えているところです。

○西村まさみ君

 ありがとうございました。

 私も、生後二か月から地域の保育園に入れて、三歳になったときから幼稚園と保育園と両方に、幼稚園に朝送っていって、途中で迎えに行って保育園へ行かせて、夜八時にまた迎えに行くという生活をしました。そして、小学校一年生になる三月三十一日までは保育園、四月一日からは学童クラブと、本当に苦労をしながらも何とかできたのは、やはり周りの環境ですとか社会全体が助けてくれたということが本当にあると思います。

 これから女性がもっともっと働く機会を持つと思います。その働く女性の働き方ですとか、親のあるなしとか、例えば経済的な問題とか関係なく、日本を助けてくれる、これからを担う子供たちがこの日本に生まれてよかったと思っていただけるようなシステムの構築を是非ともお願いを申し上げまして、私の質問とさせていただきます。

 ありがとうございました。


リロード   新規 編集 凍結解除 差分 添付 複製 名前変更   トップ 一覧 単語検索 最終更新 BACKUP リンク元   ヘルプ  
Last-modified: 2012-01-23 (月) 17:39:33 (2034d)