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診療報酬改定についての国会質疑


診療報酬改定および技官について議論されています。

第164回国会 行政監視委員会 第7号
平成十八年六月十二日(月曜日)
民主党・新緑風会 大塚耕平


http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/164/0016/16406120016007c.html


診療報酬改定について

第164回国会 行政監視委員会 第7号 平成十八年六月十二日(月曜日) 民主党・新緑風会 大塚耕平

○大塚耕平君 民主党・新緑風会の大塚耕平でございます。

 今日は厚生労働大臣と法務大臣においでいただきまして質疑をさせていただきます。お忙しいところ、おいでいただいたことを御礼申し上げたいと思います。とりわけ今日は大きく二つの問題を議論させていただきたいんですが、法務大臣におかれては、後半の問題でございますのでしばらくお待ちいただくことになると思いますが、恐縮でございます。

 今お手元に資料を配らせていただきますが、私はずっと財政金融委員会で所属をして質疑をさせていただいておりますが、ちょうど当選した年に診療報酬改定の初のマイナス改定ということがございまして、以来、厚生労働委員会にはなかなか出席はできないんですが、その問題に関心を持って取り組まさせていただいている次第でございます。

 そうした中で、坂口前厚生労働大臣に、やはり診療報酬改定の納得度を高めるために幾つかの改善要望をさせていただいた次第でございます。

 その改善要望と申しますのは、やはりこれは現場のお医者さんたちが、診療報酬の点数が、上がったものはいいですけれども、下がったものについていかなる基準で、そしてそれが合理的な理由で下がったのかどうかということをやはりできる限り納得していただけるような仕組みをつくってはどうかということで、まずは診療報酬改定の数値的なデータを事前にしっかりと公表すべきではないかということを御提案申し上げたわけでございます。

 今お手元にお配りさせていただいている資料でございますが、この計表の方であります。

 ちょっと計表の方を、もし委員の皆様方も御関心があればごらんいただきたいんですが、平成十四年の診療報酬改定のときに、私は当然、元々銀行という業界にいたものですから、数字とかデータはきっちり整理するというのが習性が付いておりますので、一万五千にもわたる項目の点数を変えるわけですから、例えば何%ぐらい上げたものが幾つあるかとか、あるいは下げたものが幾つあるかという、そういう一覧データは当然あるはずだというふうに思っていたわけでありますが、実は平成十四年のときにそのことを議論させていただいたら、その一覧表がなくて、お出しいただいたのがこの平成十四年のものでございます。

 上がったものはいいんですが、しかし、例えば二五%以上下がるというものの中には五〇%以上下がったものもあって、これは三月三十日まで例えば千円だったものが、四月一日からいきなり五百円になると。これは医療の現場にいらっしゃる方としては、言ってみれば売上げが半分になるわけですから大変なことだと。二年に一回見直しするならば、それほど劇的な変更はしなくてもいいんではないかという激変緩和の要望もさせていただいたわけであります。

 いずれにいたしましても、こういう分布状況を、点数を検討され、原案ができた段階で公表をして、やはり現場のお医者さんたちないしは医師会、歯科医師会の皆さんも含めてそれなりの御意見をいただいて納得性を高める必要があるという、こういう御提案をさせていただいたわけであります。

 ところが、平成十六年の改定のときも、平成十四年のこの議論のときに、分かりましたと、次回以降ちゃんとこの分布表を作りますとおっしゃりながら、私が改めてお願いをするまでこの分布表は出てこなかったと。そして今回、なかなか、今回の診療報酬改定ないしは医療制度改革の議論には私は参画はできていないんですが、当然またおやりになっているんだろうなと思いまして、二月ほど前にこの分布表を下さいとお願いをしたところ、ちょっと待ってくださいといって、この委員会に合わせてようやく先週の金曜日にこの平成十八年度の分布表をいただいたわけでございます。

 そこで、まずお伺いしたいのは、こういう点数変更の分布がどのようになっているのかということは、まあ今参議院でも厚生労働委員会で法案審議がされておりますが、その医療制度改革の内容及び四月一日から行われた診療報酬改定の案を国会や関係者にお示しになった段階で、分布については特に整理、そしてその状況について分析はしていなかったという理解でよろしいでしょうか。

 これは大臣じゃなくて結構ですので、参考人の方、どなたかお答えください。

○委員長(荒木清寛君) どなたですか。

○国務大臣(川崎二郎君) 参考人呼ばれていないようですので、担当の部局につきましては。

 私も細かい話を聞かされているわけではありませんけれども、この分布表、私が事前に見たということはございません。

○大塚耕平君 参考人がお一人もいらっしゃっていないということであれば、是非今日は大臣と建設的な議論をさせていただければ有り難いと思うんですが。

 しからば、私はなぜこの平成十四年のときにこういう数字について関心を持ったかといいますと、あのときは、ほうっておけば二十九兆八千億になる医療費がこの改定をやると二十九兆一千億になると、七千億の財政負担削減になるからこの改定をやるんだという、こういうお話だったわけでありますが、今回はたしかマイナス三・一六%ぐらいの改定幅だと思いますが、このマイナス三・一六の改定をやると一体どのぐらいの財源の削減になるんでしょうか。

○国務大臣(川崎二郎君) 予算ベースで一%、七百五十億と記憶しておりますので、二千三百億くらいになりますでしょうか。

○大塚耕平君 細かい数字がお手元にもしないとすれば誠に恐縮なんですが、今日はこういう議論をさせていただくつもりでしたので、当然バックベンチの方がお手元にあるというつもりでちょっと質問をさせていただいておりますが、たしか私の記憶では、今回、衆議院でも参議院でも厚生労働委員会で、このマイナス三・一六の改定をやるとどのぐらいの財源節減になるかということは数字は今まで出てきていなかったような気がするんですが、そんなことはないですか、大臣。

○国務大臣(川崎二郎君) 基本的に昨年の予算折衝の前折衝で議論して一つの結論を出したものでございますので、逆に言えば予算への影響度というものも一番大きな課題として議論されてでき上がったことは事実でございますので、数字は広く出ておると思います。

○大塚耕平君 そうであれば後で役所の方に御指示をいただきたいんですが、今大臣がおっしゃったように、マイナス三・一六%が医療費ベースで二千三百億ということであれば、そこから逆算……

○国務大臣(川崎二郎君) 予算ベースです。

○大塚耕平君 予算ベース、失礼しました、二千三百億であれば、逆算していくと、予算に掛かってくる医療コスト全体の割合も分かっているわけですので、当然、医療費がこのままほうっておくと幾らになって、それを幾らにするための今回の改定であるかというマクロの数字もあってしかるべきであると。これは、平成十四年のときの二十九兆八千億と二十九兆一千億のこの数字に見合う数字ですね。この数字が、しかし私が新聞やニュース、テレビのニュースで見ている限りでは、今まで余り明示的に示されたことがないというふうに理解しておりますので、今大臣が予算ベースでの数字は言ってくださいましたので、ということは、マクロベースの医療費がほうっておくと幾らになるから、今回はそれをマイナス三・一六で幾らにするんだというその数字を後ほど公開していただけるという理解でよろしいでしょうか。

○国務大臣(川崎二郎君) 一番基礎的な数字でございますので、この委員会終わりましたらお届けさせていただきます。

○大塚耕平君 いや、ところが、もう一枚、二年前にこの医療関係の雑誌に書かせていただいた記事でございますが、後で詳細もしお読みいただければ幸いでありますが、この中に書いておりますことは、結局平成十四年のときも七千億という数字を削減するという、数字が現に出てきているわけですから、ということは、その一万五千に及ぶ項目に新しい点数と、それからどのぐらいのそれが物量が出るかという、ボリュームですね。それから古い点数とボリューム、これを掛け合わせて積み上げ計算して差し引きしたものが結果として七千億という、そういうものがなければできないはずであるということで随分やり取りをさせていただいたんですが、それは数か月たってから段ボール箱を何箱か見せていただいたんですが、さすがに全部見るわけにもいかなかったんですが、今の大臣の御答弁ですと、当然今回もそういうきちっとした計算をしておられるというように拝聴いたしましたので、やはり積み上げ計算の結果というのを今回開示をしていただけるということでよろしいでしょうか。

○国務大臣(川崎二郎君) 基本的には三・一六%、すなわち薬価で一・八、診療報酬で一・三六でしょうか、それが決まりました後、中医協の中で、その枠組みの中で議論していただいて個々の点数を決めていただいたと、こういう体制でございますので、先ほどから議論させていただいていますとおり全体的な数字というものがあって、それは、まず診療報酬に直接考えるというより国民医療費として幾ら掛かるか、その中で保険が負担すべきところが幾らあるかと。多分三十一兆と二十八兆ぐらいの数字をまずベースに出して、その中でこういう形で診療報酬改定をするとこういう数字になるというものを出してから、先に数字があってからいろんな肉付けをしてきたと、こういう経過であります。

○大塚耕平君 私は、もちろん医療の専門家ではありませんので、その個々の点数がそれでいいとか悪いとかということは判断する能力はないんですが、平成十四年のとき以来ずっと不思議なのは、今の大臣の御説明なら私は理解できるんですが、本当は一個一個の点数を積み上げていった結果がマイナス三・一六になるという、当初はそんなような説明を受けていたんですが、今の御説明であれば、最初に予算ベースで医療費に掛けられる総枠が決まりますので、それを計算するとマイナス三・一六になると。そのマイナス三・一六というゴールが決まったので、それに合うように個々の点数を決めていくと。アプローチとしては逆の御説明ですので、そのアプローチ自体は理解はできます。

 しかし、そうすると今度は、じゃマイナス三・一六にゴールを設定して、例えば、お手元に配らせていただいたこの数字でも据置きは五千五百三十五項目ですけれども、それ以外に一万項目ぐらいは点数を実際に変えているわけでありますので、ということは、変えた点数を今度積み上げていくと逆にマイナス三・一六になるという、やはり整合性が付いていないといけないわけでありますが、その整合性を付けた資料というのは御提示いただけるということでよろしいでしょうか。

○国務大臣(川崎二郎君) 誤解があるといけませんので、最初のスタンスを申し上げますと、私どもは、まず物価の伸び、人件費の伸び、逆に言えば下がってきているわけですね、この二年間の中で。そういうものを計算した上で今回の診療報酬改定はこのぐらいの数値になりますと、こういう、三%になるとか、もっと言うと、薬価の方は、これは効率性の問題ですから、薬価は薬価ではじき出します。

 一方で、この一・三六の方については、物件費とか人件費の伸びというものを見ながら、私どもとしてはこういう主張をすると。一方で財政当局は、今委員が言われたように予算ベースの話で、このぐらいはという話で議論して一・三六というのは決まったと、こういうふうにまず御理解ください。

 私どもが始めから財政ベースの話をしたわけではない。我々は、基本的には人件費、物件費の、それから財政当局の話、これがすり合わせになって最終的には一・三六、薬価と合わせて三・一六ですねというまず構図が決まります。それで、その中で今度中医協に下ろして、中医協の中で議論をして一つ一つのものを決める。決める中で、当然最終的には、薬価を除いて一・三六ですから、一・三六のものと診療報酬というものが整合性合うように合わせていく。

 そこの積み上げの数字があるかという御質問ですね。どのぐらい出せるか今すぐ答えられませんけれども、ある程度のものは当然そういう計算式成り立った上でやらないとおかしくなりますから、出せるものは出させていただきます。

○大塚耕平君 大臣がそのように御答弁いただけるのは大変前向きな御答弁で有り難いと思うんですが、多分今中継見ていらっしゃる現場の方は、これはえらいことだなというふうに思っていらっしゃると思いますね。

 そのマイナス三・一六まではいいんですけれども、例えば処置がマイナス一・三六、薬価がマイナス一・六、材料がマイナス〇・二というこの寄与度までもちゃんと出ているんですけれども、それぞれも本当に積み上げ計算をしているかというと、これは多分それぞれの分野における総予算枠みたいなもので、それを今回の改定をしなければどのぐらいのボリュームになるかというものと比較したトータルの数字が出ているだけで、つまりマクロのゴールの数字と全体のゴールの数字と個々の点数との整合性は付いていない可能性が高い。少なくとも私がこの五年間、三回の改定を拝見している限りでは、どうも付いていないんだろうなという実感でありますが、それが付いているということを大臣は今回御就任されてから、今日の医療制度改革法案の審議、あるいは四月一日の改定を前に事務方から御説明を受けられたことはございますか。

○国務大臣(川崎二郎君) 一・三六下げるという方針が官房長官と財務大臣と私の下で決まりました後、一方で、産科、小児科、また急性期の医療等は何%ぐらいは増やしてほしいと、逆に上げる部分も私どもの方から指示した上で計算を、積み上げをいたしたはずでございますので、ある程度のものは出ていると思います。

 しかし、私が、委員がお尋ねのように、すべての整合性を持った式を見たわけではございません。

○大塚耕平君 私、この中でも自分で書いていますので、もし本当にお暇があったらお読みいただきたいんですが、私は逆に、そんな積み上げ計算をきちっとできるはずもないし、それはやっているとおっしゃればかなり非現実的な話になるなということを、私自身もそう思ってここに書いているんですよ。

 いわんや、そのボリュームのところは、点数は新点数と旧点数が出てきますけれども、一体どのぐらいのボリュームが出るかというボリュームのところは、たしか六月か七月の定点観測の数字だけ使っているわけですから、じゃ現実の医療費が最終的にそうなるかどうかというのは、これはもう全く分からない中で計算をしているわけなんですね。

 だから、一体何と何を比較をされて、まあマイナス三・一六まではいいです、これは予算ベースの話ですからね。しかし、例えば中身の一・三六と一・六と〇・二は、これ何と何を比較をされてマイナス一・三六という数字を出したのか、一・六という数字を出したのか、〇・二という数字を出したのかということをこれは正直に国会で報告をしていただかないと、何かいかにも緻密な計算をして積み上げた結果出てきているように聞こえてしまうんですが、そこのところについて大臣は、実際に今陣頭指揮を取っておられる中で、率直な印象として私の言っていることについてどのようにお感じになられますでしょうか。

○国務大臣(川崎二郎君) 診療報酬ですから、ある一定の医療行為が例えば何万人、何十万人対象に行われるか。それが〇・何%、何ポイント下がったか。片っ方で何十万のやつが例えば〇・二下がったと。片っ方で一万のやつが例えば二〇%上がっても、これは両方相殺されることになりますよね。基本的には、そういうある程度の計算をした上で私は積み上げているものと理解をいたしております。

○大塚耕平君 いや、恐らくある程度の計算しかできないですから、そのある程度の計算というのを一々根拠を示してくださいということをお願いしたのが平成十四年のときで、私は保険局まで何度も足を運ばしていただいて、実際に当時の医療課長とも話をさしていただいたり保険局長ともお話をさしていただいて、基本的に分かりましたと、じゃそういうデータをきっちり公開をして、例えば点数についても、厚生労働省がお作りになった原案、中医協で認められたという表現が適切かどうか分かりませんが、中医協で大体こういう線だろうといって決まった原案を、点数をまずお医者さんたちに公開をして、それについて、やはり先ほど冒頭申し上げましたように、物すごい変動を生じた点数などについては、本当にそれでいいのかということについてその個々の点数のありようについてパブリックコメントに付すなり、何か一定の意見を聴取する期間を設けてはどうかと、こういうお願いをし、そういう方向で考えてみますというやり取りになったと私自身は記憶をしておるんですが、これ実際、今回などはどのように行われたんでしょうか。

○国務大臣(川崎二郎君) この間そういう角度からの質問が出まして、要は十二月に私ども大臣が決める、その後中医協の議論に入る。個々の点数の問題ですから、もちろん中立側、支払側、診療側、それぞれの意見が交わされていく中で物事が決定されていく。そのものが、例えば二月の末、三月の初めに一つの原案ができ上がる。しかし、四月一日から実施をしないと、先ほど言いました予算との関連が出てきてしまいますので、ずれます。したがって、パブリックコメントまでかけてすべてのことについてチェックをして、そして四月一日から実施ですよというのがどこまでできるかということになると、この制度上なかなかの議論になるんだろうと。じゃ、前年の九月ごろに大臣と私で議論して一つの、決めて、十月ごろからそれを議論していくということになると、かなり現実味を帯びた御提案になろうと思うんですけれども、日程的に、パブリックコメントをかけていろいろ意見をいただいて修正をしてという形は、なかなか私の感じとして申し上げたら難しいんだろうと思います。

○大塚耕平君 今の事務の流れからしたら、まさしく難しいと思います。だから、そこを改善するべきではないかということを当時の、今防衛庁に行っておられると思いますが、西山課長などにも御提案をして随分議論をさしていただいた覚えがあるんですが、なぜならば、例えば、お手元にお配りした表は概括の表でありますが、金曜日に役所の方からいただいた資料によりますと、例えば二五%以上大きく引き下げられた分野というのは特定保険医療材料、歯科を含む分野なんかに集中しているとか、こういう実態がようやく見えてくるんですけれども。

 例えば、歯科の分野の皆さん、今日、先ほど中原先生も御質問になっておられましたけれども、限られた期間しか折衝、調整する期間がない中で、ふたを開けてみたら歯科の分野に例えば大きく引き下げられる分野、もちろん上がる分野もありますけれども、集中していたというときに、これは調整する時間もないまま四月一日を迎えて、四月一日から現場のお医者さんたちは、これじゃ歯科医院は成り立たないといって今相当困っていらっしゃる方々もいらっしゃるわけでありますが、そういうことが繰り返し起きると、じゃこの際裏技で歯科医院の経営を成り立たせようというようなことが起きる、ないしはそういうインセンティブを与えるということで、結果として不幸な事件が起きてしまったということをここに書いてあるわけですね。ここに書いてあるわけです。

 だから、そういうことにならないように、例えば点数についてのやはり周知期間をもっと長くする、ないしは二年に一回どうせやるわけですから、それほど大きな激変はしないでシーリングを設ける、上限と下限、プラスマイナス二五%以内に二年に一回の改定はとどめるとか、そういう工夫をしてはどうかということを申し上げたわけなんですけれども、大臣、御在任中にそういう方向でこれは現場に指示をするべきではないかというふうにお感じにはなられませんでしょうか。

○国務大臣(川崎二郎君) もちろんその二年という一つの期間の中で動きを見ながら中医協の中で基本的な議論がされることは間違いないだろうと。一万五千、一万六千というものの点数が初めに決まっていますからね。その中で、二年間の動きを見ながら、どのぐらいの頻度になっているかと、見ながら様々な議論がされるんだろうと。

 今回は、中医協に入っていくメンバーも推薦制ではなくて、私の方で選ぶという制度を今御議論いただいていますけれども、法律には盛り込ませていただいたと。しかしながら、いずれにせよ診療側の代表者も入る、支払側の代表者も入る、その中での議論を積み重ねながらやっていくということでございますから、そういう意味では、例えば歯科側の意見がその中に反映されていない、医科の皆さん方の意見が反映されていないということは、基本的には、ルール的にはないんだろうと。正にその中で選ばれた人たちがしっかりとした議論をしていかなきゃならぬだろうと、私はそう思います。

 ただ、一方で、委員の御提案は、例えば診療報酬が上がるというときは、一日でも早く、四月一日からやってほしいと。要するに、三月五日に告知されても、上がるんですから早くやってくれという、こういうルールで今日まで来たんだろうと。しかし、二回にわたる下がるという一つの場面を迎えて、今お話しいただきましたように、二五%以上下がるというものも当然出てくる、しかし、そういうものは医科の経営にも大きな影響を与える可能性があるから、少し配慮をしたらどうだろうと、こういう切り口だろうと思う。

 上がるものはいいんだろうけど、下がるものについては、もう少し丁寧な説明なり、場合によっては、言われるとおり、少し議論の場を設定をしていったらどうだろうかという一つの御提言、毎回こんなことが繰り返されるとは思いませんけれどもね、三・一六という大きなマイナス改定が毎回行われるとは思いませんけれども、御提言の内容、意味するところは私自身も分かります。私も電機メーカーで企画をやっていた人間ですから、意味するところは大体分かりますので、少し、自分なりにまず勉強させていただきたいと思います。

○大塚耕平君 いや、上がる方も余り過度に上がると、これユーザー側が困りますので、上限も必要だと思うんですけれども。

 ただ、やはり今の御回答並びに坂口大臣以来私なりにメッセージなり情報を発出させていただいていた結果としての今日の川崎大臣の今の御答弁ですので、構造的な問題が二つあると思うんですが、一つは、今までの話の中で出ていなかったことを改めて御指摘を申し上げたいと思いますが。

 私がこれを書いたときに、厚生労働省の歯科系の技官の方、あるいはOBの方とも随分お話をして、いや、大塚さん、厚生労働省の中には、まあ言葉は適切ではないかもしれないけど、身分制度みたいなものがあって、歯科系の技官の意見というのは通らないんですよと。だって課長までしか昇進できないからと言って、訥々と訴えられたことがあるんですね。そもそも、その検討プロセスにおいて十分な周知期間と、本当に真摯に意見を聞いていい点数分布を作るという意味で、まじめなパブリックコメントに付したり、現場との調整をするプロセスが確保されていない中で、じゃ例えば十分に意見を通すことができないようなポジションにしか例えば歯科系の技官の方がいらっしゃらないとなると、結果として裏技を使うということになってしまったということをその方々は言っておられたわけです。

 そういうふうに考えますと、大臣は技官の皆さんの、医科系、薬科系、歯科系の技官の皆さんの人事をどのように今認識をされ把握しておられますでしょうか。ちょっと抽象的な質問で恐縮ですが、率直な御印象をお伺いしたいんですが。

○国務大臣(川崎二郎君) まず、歯科の診療報酬で特に今度患者の方々へ治療行為の説明書というものを、事前説明というものを義務付けて、その点数を増やしたわけですけれども、このことについて国会でも随分御質問いただきました。

 やはりその議論を詰めるときに、当然、歯科系の技官を呼びまして私自身が一つ一つ聞いておりますので、間に局長さんとか医師系のお医者さんがいるから私どもに話が伝わらない、いや、国会の方に意見が伝わらないということはないと御理解を賜りたいと。私ももうこれで四、五回技官といろんな議論をさせてもらっておりますので、そこは局長だから、課長だからということはないという御理解を賜りたいと思います。

 私は、実はかつて郵政の政務次官をやり、運輸省の大臣をやりましたので、その役所の中で見ますと、厚生労働省という役所は随分技官のトップクラスが多い役所だなと。そういう意味では、他省に比べまして、運輸省と比較するとしかられるかもしれませんけど、他省に比べたら技官というもののポストが恵まれている役所ではなかろうかなと、こういう感じを受けております。

 それから、政策的なものを割合、政策になると文系がやって、技術的なことは技官がやるというのは割合多うございますけれども、この分野につきましてはそういう意味では随分技官が多い。

 それから、技官で入られる人たちが、医師のもちろん資格を取って現場で六年、十年仕事、医療行為をされた後、ある意味では途中入社ということになるんでしょうが、後、厚生労働省に入っておられる人たちが多いなと。そういう意味では、現場経験を持つ技官というものが局長クラスに多いということも事実だろうと思います。

 歯科の話をしたから少し申し上げれば、歯科の場合は少し現場経験が薄いのかなと、こんな感じを今持たせていただいております。

○大塚耕平君 大臣、歯科系技官が何人ぐらいで、医科系と薬科系は何人ぐらいだという大体の数字を把握しておられますか。ちょっと後ろの方、もしあれでしたら大臣に耳打ちしてください。僕が言いましょうか。

○政府参考人(金子順一君) 医系技官の全体の総数についてはちょっと今手元にございませんけれども、各年代、多いときですと十人ぐらい、少ないときですと数人というような規模でございますので、百数十人から二百人ぐらいの数ではないかということで、ちょっとはっきりした数字でなくて恐縮でございますが、オーダーとしてはそのぐらいだったと思います。

○大塚耕平君 いや、別にそんな細かい数字まではいいんですけど、ざっと、医科系二百人、薬科系二百人、歯科系は十人ぐらいだと思いましたよ。

 歯科系は別の世界かというと、大臣、例えば今、歯周病なんかはですね、歯周病なんかはこれは医科系の話にも直接いろいろ影響を与えていく話ですから、もうこれ医科と歯科を分けている場合じゃないんですよね。これは全体、国民の健康のことを考えると、医科、歯科、薬科、縦割りで考えていくことではないはずなんですが、そうであるとすれば、少しこの歯科系が軽過ぎる。ないしは、本当に歯科系は原則課長まで、薬科系は審議官、医科系は医政局長までという、こういうルールが決まっているとすれば、これはそのこと自体を本当に適材適所に変えていかないと、今まで厚生労働省が抱えてきた医療政策の構造問題の一つを解決できないと。

 それから、技官が比較的優遇されているとおっしゃいましたが、それはそうだと思います。でも、それは逆に悪い部分もあって、事務次官とお話をしたときでも、専門的な話はそれは医政局長のマターなので私どもは口を挟めないなんというふうに言われたことも私もあります。

 だから、そういう事務系、それから技官の中の三つの系統、この厚生労働省、とりわけ旧厚生部門のこの縦割りの構造をなくしていかないと、本当に国民の医療のことを考えた弾力的な対応ができないんではないか。ないしは、財務省と財政面で議論をするときにも、取りあえず数字は事務次官が握ってきて、じゃ、その中のどんぶり勘定については今度はそれぞれの医科系、薬科系、歯科系の中で数字のつじつまだけ合わせてマイナス三・一六に合うように作ってこいみたいな、こういうことがなくならないんじゃないかなというふうに、外から見ているとですね、外から見ているとそういうふうに見えちゃうんですね。

 銀行業界も随分粉飾決算やっていましたけれども、それでも銀行のバランスシートなんかについては積み上げをきちっとやりますので分かるんですけれども、医療の世界のこの診療報酬改定のときのこの数字の外から見たいい加減さというのは、大臣はお立場ですからそういうふうにお感じにならないかもしれませんけど、いや、本当にここすごいいい加減さだなというふうに私は見ております、少なくともこの五年間。

 したがって、先ほど構造問題が二つあると申し上げましたが、一点は今申し上げました。もう一点はやはり、きちっとした計算をしていないものをしているかのように国会で説明をするという、こういう体質が私は厚生労働省の中にあるなと。これは、年金問題のときに年金数理計算でも随分やらしていただいたんですけれども、年金も一緒です。年金にしろ医療にしろ、計算が難しいのは分かります。分かるんですが、そんなにきちっとした計算ができるわけではないと、ある一定の前提を置いてこうやって出しているんだということであれば、そういうふうにちゃんと説明してもらった方がよっぽどすっきりするんですね。

 だから、構造問題の二点目として大臣に申し上げたいのは、数字、細かい数字が出てくるともっともらしく聞こえますが、聞こえ、そして見えますけれども、その数字についてしっかり検証し説明するというそういう組織の体質が脆弱であるということが、私は構造問題の二点目として指摘をさしていただきたいと思います。

 したがって、今日、今回のマイナス三・一六及び措置と薬と材料についても、それぞれの算定根拠を可能な範囲で出すというふうに今おっしゃってくださいましたので、大臣が今、これまで信じていらっしゃったように、いや、そういう積み上げ計算はしているはずであるということであれば速やかに、厚生労働省の皆さんはテレビで今見ていると思いますが、速やかに、今日じゅうに持ってきてください、その数字を。

○国務大臣(川崎二郎君) 今日じゅうに出せるかはともかくとして、ある程度の積み上げの実態というものは分かるようにしなければならないだろうと思います。

 それから、先ほどの話、ちょっと正確に申し上げておいた方がいいと思います。

 私どもに、医系の技官は二百三十名、歯科は二十名で、二百五十名。ただし、省内に残りますのは百四十名。すなわち百十名は、例えば防衛庁とか文科省とかそれぞれの分野に、医系は、どうしても医官は私のところに集まりますので、各省それなりの仕事がございますので出ていっていると。そういう意味では、百四十名の医官と、歯科医師が二十名でございますから、そうバランスの取れていない話ではない。ただ、ポストが初めから決まってしまっているというのはそろそろ直してもいいことであろうと、これは思います。

 それは民間会社でもそうでして、最近は正に技術系から上がった人たちが営業担当の取締役になる時代でありますし、もっと言えば、民間会社でいえば課長、部長まではある程度専門職で行くけども、その上の階段に行きますと、経理担当重役が社長になるところもあれば、正にそれぞれの分野の中から今度はトップとして仕事をするとなると、もう出身母体は言わないと、こういう社会でありますので、それは将来、事務次官が技官から出てもいいでしょうし、また歯科の出身者ですばらしい人材が将来局長、また厚労審になってもいい時代であろうと思いますが、それは人次第。その人というものをやっぱりしっかり見詰める目を我々が持っていかなきゃならぬということは、一つの御指摘として受け止めておきたいと思います。

○大塚耕平君 私も認識は全く一緒でありますので、事務次官は事務系、医政局長は医科系云々と、そんなふうに決めている時代ではないというふうに思いますので、まさしく適材適所をやっていただきたいなと。そして、点数の分野についても、それは医政局長以下のピラミッドの中の聖域だから事務系は口を挟めないみたいな、そういうことのないようにしていただきたいと思いますので、これは引き続き私も関心を持って取り組まさしていただきたいと思います。

 そして、この雑誌の方に書かせていただいた左上に、坂口厚生労働大臣、当時、にお渡しをさしていただいた改善要望事項ですね。真摯に対応しますといってここで御答弁いただいた記憶があるので、まあ野党の言うことですから全部聞いていただけるとは思いませんけれども、決して非生産的な提案をしているとは思いませんので、引き続き御尽力をいただきたいと思います。

 以上が大きな、今日のいただいた時間の中での第一点目の質問なんですが、もう一点は、やはり平成十四年以降ずっと医療制度改革の話を拝聴していると、財政の帳じり合わせばっかりで、本当に国民に安心できるいい医療を提供するという視点がどうも欠けているなという気がいたします。

 その一つは、例えば医薬品医療機器総合機構の例の治験の問題で、あれも随分議論をさしていただきましたし、今後も私も議論をさしていただきたいと思いますが、随分治験の期間が長くて、本当に国民の皆さんが必要としている薬やら材料が適時適切に使えないという、こういう問題もあります。それから、財政の帳じり合わせに終始している間に、今の総合機構の問題でいうと、どんどん日本の薬や材料のレベルが先進国や場合によってはアジアの国より劣ってきている。もう一つは技術の問題なんですね。お医者さんの技術の問題です。



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Last-modified: 2007-12-30 (日) 15:18:12 (3433d)