Top / 附従契約(附合契約)

◆◇◆附従契約(附合契約)◆◇◆

                

契約当事者の一方が決定したところに他方が事実上従わざるを得ない契約を「附従契約(附合契約)」という。

例えば、わたし達が鉄道を「普通乗車券」で利用した場合、 鉄道会社が予め決定した契約条項以外に契約する自由は持たない。
乗車するという行為が、約款の内容を知らなくとも同意したと看做される。 すなわち約款の知、不知を問わず拘束を受ける。

鉄道に限らず、電力やガス会社の場合も公的に承認を受けており、 契約者が個別に内容を変更する自由は制限される。これらの公共的な事業は、 不特定多数の需要家を相手にするため、画一的に標準化された契約条項を持つ。

さて、国民皆保険制度の下では、医師が保険医登録をするか否かの自由は 殆ど残されていない。保険診療は、保険医療機関と支払い者の公法上の契約であり、 保険医療機関の指定を受けた段階でこの契約が発生する。これに依って、 療養の給付の担当方針等を定めた保険医療機関及び保健医療養担当規則に 定められた方針に従って療養を担当しなければならなくなる。

協議を重ねて締結したものではない公法に依って予め決めてあることに 医療機関は従わざるを得ない為、これは先の「附従契約(附合契約)」 に当たると考えられ、自由は制限を受ける。

契約そのものには参入離脱の自由が保証されているといっても、 それは形式的なものに過ぎない。何故なら皆保険制度においては、 国民は保険患者であり、別に受け皿が用意されているわけではないからである。

我々医療提供者が、保険診療の制限を改善することを訴えるに、 文句があれば保険の指定を取り下げろというのは全くの暴論に過ぎない。 全ての者が等しく医療を受けられるようにという皆保険制度の主旨の下では、 特急券も用意されていないし、他に乗り換える術も持たないのだ。

保険制度、医療制度の改善の為には、ひろく医療提供者の意見が 一致せねばならない理由はここにもあるといえる。

  March7, 2008 / IVwrote


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Last-modified: 2008-03-15 (土) 13:58:14 (3688d)