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みんなの歯科ネットワークメールマガジン15号 発行 2007/12/05
第2回  〜平均のウソ〜


 

診療報酬改定の際には、医療機関の経営の資料として、医療経済実態調査が用いられることはご存知のことと思います。
そして、その結果は、各メディアにおいても報道されます。

平成19年6月実施のものは、まだその詳細が発表されていませんので、平成17年6月実施結果の内容を少し検討してみたいと思います。

(第15回医療経済実態調査の報告は
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/06/dl/s0621-6-07.pdf
で詳しく見ることが出来ます。)


第15回医療経済実態調査の報告(平成17年6月実施) によりますと、個人立歯科診療所の収支差額の平均は1,351,120円となっています。
(歯科医師 平均 1.2人)


「随分多いもんだな。それに比べて、うちの歯科診療所は・・・」
とお嘆きの方も多いのではないでしょうか?

分布が収支差額が正規分布であれば、その平均値が歯科診療所実態を表していると言っても良いのでしょうが、実際には、次のようになっています。

(単位 万円)
0未満・・・・・・・・・・23
0〜50未満 ・・・・100
50〜100未満・・・158
100〜150未満・・ 138
150〜200未満 ・・ 97
200〜250未満・・・50
250〜300未満・・・40
300〜350未満・・・17
350〜400未満・・・4
400〜450未満・・・7
450〜500未満・・・2
500以上・・・・・ 6

総数      642



http://www.minnanoshika.net/up/shuushisagaku.gif

「一般的な個人立歯科診療所」の黒字は、50万以上〜100万円未満の間が最多なのです。
少数の高額収支差額の施設が、全体の平均値を引き上げているのです。


このような分布状態にあるものを、公に使われる統計データとして、平均値のみで表して良いものでしょうか?
しかし、この数値を元に診療報酬の上げ下げが検討されます。
この数値をマスコミが使い、歯科医の平均収入は月135万円であると報道されるのです。


データは正しく報告・報道されなければ、そこから生まれる誤解によって、不利益を蒙る人が出てくる可能性もあるのです。


「みんなの歯科ネットワーク」では、様々な角度から見た、公正・中立 なデータを発信していくことを心がけていきたいと思っています。


(なお、第16回医療経済実態調査の結果速報−平成19年6月実施−では、個人立歯科診療所の収支差額は、前年比9.0%マイナスの1,229千円となっています。)



(追加です。)

個人立歯科診療所の収支差額の平均は1,351,120円となっていますが、歯科医師数の平均は1.2人ですから、一人当たりにすると、1,125,933円となります。

上記につきましては、ある方より、
「個人立ならば確実に雇用者と被雇用者の関係ですからその0.2人分は給与費に含まれており、収支差額はあくまで設立者個人の収支差額であると思われます。」
とのご指摘をいただきました。
訂正させていただきます。


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Last-modified: 2007-12-12 (水) 08:16:57 (3541d)