Top / 保険歯科医療の問題点

保険歯科医療の問題点 !

この問題に関しては様々な視点からの意見や問題提起があると思います。 医療制度として統括する行政側からの視点や問題もありますし、国民として医療を受ける側の視点もあります。 そして、医療サービスを提供する側の視点や問題提起もあるわけです。 保険歯科医療の問題点を語る上では、実際に行われている歯科医療実態を明らかにし、かかる現状や現象が何処からくるのかをつまびらかにし、制度の仕組みや行政、保険者被保険者の利害なども理解しなければ全体像が見えてこず、何が問題なのかさえ理解不能になる事があります。

実を言いますと、歯科医療業界と言う括りの中にいても、国の制度や保険者被保険者並びに行政や事業主の関わりと言った、保険医療制度自体の仕組みが分かっていない為に、自分たち自身が問題に上手く対処できなかったと言うのが、正直な所だと思えます。

今もまだ、社会に大きな影響を残す日本歯科医師会による「自民党1億円闇献金」事件も、当事者が本来の政策決定の仕組みを曲解し、自己利益の達成の為に行った面はありますが、そうでもしなければならないと業界トップに錯覚させるほど、複雑且つ業界の立場を忖度しないもので在ったとも言えます。 そしてそれは、末端の医療職の無知から来たものであるとも言えます。

私は、その現状を踏まえた上で、皆さんと共に改めて社会保障の中の歯科医療保険制度の問題点を見てゆきたいと思います。

歯科医療と患者さんとの接点  !

現在の日本の保険歯科医療は むし歯と歯周病の予防に対して歯科医師にインセンティブが与えられるような診療報酬体系になっていない。
その為、削って詰めるの繰り返しを余儀無くされている。

この事は、現実に患者さんが歯科医院を訪れて歯科医療を受けると言う前提で説明しましょう。 先ず、被保険者たる国民が、患者となるのはどの時点からでしょうか。 言うまでも無い事ですが、お口や歯に問題が無い限り、健康な国民にあれば医院も歯科医院も縁の無い所です。 在るとすれば、自治体や企業、学校で行う検診や歯科検診でしょうか。 これらは住民の健康状態や疾病を早期に発見し早期に治療する事で結果的に少ない費用で住民の健康を維持し、患者さんの負担だけではなく自治体や企業などの財政負担も、減らせるとの考えからです。

しかし、これらの機会に歯科医院に行くのは稀で、殆どの国民が、自身の口や歯に違和感や痛み、現実にモノが噛めない食べられないとなって、初めて足を運ぶのが現実ではないでしょうか。そしてその際に、歯科医院の窓口では先ず健康保険や厚生保険の保険証の提示をめられるはずです。

ではこの時点が患者さんたる国民が歯科医療と関わる接点なのでしょうか。 実を言うと私もそこが最初の起点だと思っていました。 ところが、日本国は国民皆保険制度と言って、国民はすべからく何らかの医療保険制度に入っているのだと言うこと、その根拠となるのが日本国憲法の前文と第25条にあることを、失念していました。 医療法や歯科医療法など医療関連の法律や制度の殆どがこれを根拠としています。 簡単に言えば国は国民の健康と安心できる文化的な生活の実現に責任を負うと言うことです。

言い換えれば、国民は生まれたときから医療保険制度の枠組みに組み込まれ、自身が成人し社会人となって保険料を負担する義務を背負いますが、国はそれに対してまっとうな医療を提供する、それが可能となる制度や環境の構築に責務を負うことになっているわけです。

日本の社会保障には年金福祉医療生活保護などが含まれます。 年金と医療保険は制度的には似たように感じます。 年金で言えば現役世代が年金受給資格の年代になった高齢者や、条件を満たした身体障害者の年金を負担し、現役世代の負担で足りない部分は税金で補填します。 医療保険も国民が直接納める保険料と、厚生保険では事業者と雇用者が折半した保険料で、患者さんの医療費を負担します。 健康であれば払うだけで、掛け捨ての保険と変わりません。 しかし、患者さんの受診機会と医療提供者がわに支払われる医療費とが、入ってくる保険料を超えてしまえば、赤字分は国が負担しなければならない仕組みになっています。

歯科医療の問題とは制度と構造の軋み !

さて、痛みを伴う急患で歯科医院の受付に飛び込んだとしましょう。 保険証の確認もそこそこに、空いたチェアーに衛生士さんが心配そうに誘ってくれるでしょう。 そこには綺麗に消毒した器具が揃えられ、口をゆすぐカップには水も満たされています。 先生が手にゴムの手袋を嵌めながらユニット脇のチェアーまで来て、痛い歯の部分を確認します。

インセンティブ【いんせんてぃぶ】

奨励や刺激,報奨といった意味
主に報奨金を付けた契約などに用いられる。

その結果、短期的に見ても長期的に見ても
日本人の口腔疾患の罹患率の下がり方は先進国に比べて劣っている。
削って詰めるの繰り返しの弊害は、歯科医療費総額で見ても
日本人の人口が減っているにも拘わらず増えるという形で現れてきている、

このようなことを今後も続けることは国家財源上よくないばかりか、
なにより削って詰めるを繰り返される国民は不幸としか言いようが無い。



NPO-rogo.gif

                                   ↑みんなの歯科ネットWIKIトップページへ。


リロード   新規 編集 凍結解除 差分 添付 複製 名前変更   トップ 一覧 単語検索 最終更新 BACKUP リンク元   ヘルプ  
Last-modified: 2007-09-10 (月) 19:59:23 (4060d)