Top / 156 参議院 厚生労働委員会 17号 平成15年05月29日

○中原爽君
 自由民主党・保守新党の中原爽でございます。ただいま会議に付されました案件につきまして、持ち時間が三十分でございます、簡潔にお願いを申し上げたいと思います。
 まず、この一部改正両案につきまして改正の趣旨が先般説明をされたわけでありますけれども、この状況、社会状況の厳しい中、雇用失業者が増加し、これを何とか改善するということでありますけれども、その内容としては、労働者の需要と供給のミスマッチが方々で起こっているということでありますけれども、特に失業者の年齢構成、あるいは職業の、職種の区分等でいろいろ問題があるということであります。これがどのように改善される見込みなのか、これをまず総論的にお尋ねをしたいと思います。
 それともう一点、総合規制改革会議の答申等ではいろいろな場面で規制緩和の視点を求めているわけでありますが、この一部改正の法律関係におきましても、規制緩和は結構でありますが、この規制緩和のためにかえって派遣労働者等の保護にかかわりますいろいろな問題点が労働者に対して不利益をもたらすというおそれもあるわけであります。このところ一応、労働政策審議会等の建議におきましても、経済活性化のための規制改革と、それと労働者を保護するという面のこの視点の両立をさせるということが述べられております。
 この辺りにつきまして厚生労働省の御意見を伺いたいと思います。

○政府参考人(戸苅利和君)
 医局によります医師の派遣につきましては、昨年の通常国会におきまして、衆議院の厚生労働委員会で問題があるのではないかという御質問ございまして、これを受けまして、昨年の十月から今年の三月に掛けて大学の医学部、それから歯学部のあります九十四大学につきまして、各大学一医局の実態調査を行いました。
 その結果を申し上げますと、七十九の大学、医学部医科大学のうち、いわゆる医局による医師の派遣を行っている医局は六十七医局、それから、十五あります大学の歯学部、歯科大学のうち、医局による医師の派遣を行っている医局は三医局ありました。
 その医局によります医師の派遣が行われ何が問題かと申しますと、先ほど委員から御指摘のありましたとおり、職業安定法の四十四条で禁止しております労働者供給事業に当たるのではないかというふうな問題意識であったわけでありまして、今申し上げたそれぞれの医局について調査をいたしましたところ、医局による医師の派遣が行われています大学、いずれの大学におきましても、派遣先の病院を決めるに当たっては医師本人の希望を十分考慮して、その意思を尊重することによって医師本人が自由意思によって就職していると、こういうことであるものですから、職業安定法に言います労働者供給という行為には当たらないということだろうというふうに思います。
 ただ、調査いたしましたのはそれぞれの大学一医局ということでございますので、やはり医局による医師の派遣が職業安定法上適正に行われるということが必要だろうということで、これも今お話ございましたとおり、その医局による医師の派遣と職業安定法との関係につきまして整理をいたしました資料を作成して、各都道府県の労働局長から医学部、歯学部に周知指導を行ってきているというところでございます。
 確かに、今お話しのように、これから臨床研修医の問題ということもあるわけでありまして、そういった意味で、我々もその労働者供給事業に当たらないような形で適正に行われるようにということで必要な指導等を随時行ってまいりたいというふうに考えております。

○中原爽君
 ありがとうございました。よろしく今後の問題をお願いしたいと思います。
 それと、時間がもうございませんので、今回の法改正とは話が少しずれますけれども、先ほど御説明申し上げた、昨日提出されております厚生労働省の基本的な考え方の中で、特に保険医療制度にかかわります特定療養費制度と混合診療について、いわゆる混合診療の解禁についてというコメントが出されております。この点について、今週でありますけれども、中央社会保険医療協議会の診療報酬基本問題小委員会でもこの問題、混合診療の問題を見解として取りまとめるということだそうであります。
 よく今までは歯科診療は混合診療をやっているというようなことをテレビ等で放映されたりしておりまして、実際には歯科の診療というのは特定療養費制度しかないわけでありまして、混合診療は元々禁止されているはずでございます。
 この辺について、昨日一応基本的な考え方をお出しになっておりますので、いかがでございましょうか。混合診療の解禁等につきまして御説明をいただきたいと思います。

○国務大臣(坂口力君)
 昨夜、経済財政諮問会議から、どうしてもやらなければならない六項目というのが出されまして、その中の四項目は厚生労働省関係でございます。私は、半分冗談、半分嫌みを込めて、厚生労働省に何かねたみがあるのではないかと、こう申し上げたわけでございますが。  私は、規制改革会議というのは経済の活性化を促進するために私はやっていると思っております。しかし、挙げられましたものどれを見ましても、そう経済の活性化に結び付くものではないわけでありまして、その中の一つにこの混合診療も実はございまして、六月までに即答しろと、こういうことでございます。できるものはやるけれども、できないものはできない、こういうふうに答弁をしてございます。
 先ほどお話ございましたように、特定療養費制度という形で特に歯科の方は今までも進めていただいておりますし、特定療養費制度という形で今後ともどういうものを特定療養費に入れるかということを相談をしながら決めていくということはあっていいというふうに思っておりますが、患者さんの自由意思によってこれは別枠でやってほしいとかいうようなことになってまいりますと、医療の中の格差というものが非常に大きくなってまいりますし、ましてや医療従事者からこれは混合診療で別枠でやりますというようなことになってまいりますと、これは本当にまた格差が大きくなってまいりますので、そこは私たちは言われるとおりやるというつもりは今のところ持っておりません。
 したがいまして、ここは何ができるのかということは考えていかなければなりませんけれども、規制改革会議で言われたとおりにやるつもりはないということを昨夜も申し上げたところでございます。

○中原爽君
 ありがとうございました。特に、規制改革会議との関係について御決意をいただきました。本当にありがとうございます。
 したがって、今御説明申し上げたように、特定療養費制度それから混合診療、それと選定療養、三つの言葉が全部錯綜しているという状況であろうかと思いますので、もう少しこの辺りの御整理をお願い申し上げたいと思います。
 あと三分ほどでございますので、残り一つとしまして、今回、職安法の改正で、学校等の行う無料職業紹介事業について学校等が独立をして行うケースがございます。これが専修学校も含めていろいろ委託訓練との関係が出てきておりますが、職業能力を開発するということとこういった学校等が委託訓練を受けるということの関係はどのような状況ですか、簡単に御説明いただきたいと思います。

○政府参考人(坂本由紀子君)
 委託訓練につきましては、求職者を対象にその再就職の促進を図るということで公共職業訓練施設以外に民間教育訓練にその教育機能を活用させていただくということで、専修学校でありますとか大学等に対しまして委託をして行っておるものであります。
 現在、情報通信でありますとか介護福祉、事務分野等を主として委託訓練として実施をいたしております。委託訓練につきましては、これまでも委託契約の中で能力開発をして早期再就職につながるようにということで職業指導と就職支援ということも委託契約の中身として併せてお願いをしているところであります。
 今般の法改正によりまして、学生生徒に加えましてそれに準ずる者も省令により追加ができることになりますので、委託訓練の受講者等もこの追加の検討対象となるものと考えております。それによりまして、専修学校等の能力開発の委託訓練がより、職業紹介の実施等により、より求職者の再就職につながるものというふうに期待をいたしているところでございます。

○中原爽君
 ありがとうございました。
 学生等に付け加えて、それに準ずる者ということでお考えいただいております。どうもありがとうございました。
 以上で終わります。


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Last-modified: 2008-03-18 (火) 23:25:53 (3868d)