Top / H22改定率と歯科医療費についての国会質疑

179-参-厚生労働委員会-3号 平成23年12月01日

石井みどり氏国会質疑

学校歯科保健
準要保護家庭への補助
医療提供体制推進事業費補助金に基づく事業
H22改定率と歯科医療費
などについての質疑がなされています。


○石井みどり君

 おはようございます。自由民主党・無所属の会の石井みどりでございます。

 本日は、厚生労働関係だけでなく学校歯科保健についてもお伺いしたいので、文科省からお出ましをちょうだいしました。ありがとうございます。

 実は、今、日本の経済状況非常に悪くなって、そのことが子供たちにも大きな影響を及ぼしております。親の経済格差が子供たちへの経済格差にもつながり、そしてそのことが大事な子供たちの健康格差にもつながっている、健康をもむしばむことにつながるというような、そういう問題が起こっております。

 先生方も学校時代は健診を受けられたと思うんですが、その中に歯科健診もあったと思います。今、口腔の二大疾患としては齲蝕と歯周病がよく知られているところでありますが、特に歯周疾患に関しては、成年期以降の歯を失う大きな原因になっていまして、特に四十歳以降はそれが著明になってまいります。ところが、歯肉炎に関しましては、幅広い、若い年齢層、小学生に至ってまでこれが認められるということが学校歯科健診によって明らかになっております。

 私が臨床で働いておりましたのは既にもう六年前になりますが、そのときの臨床の感覚としても、非常に子供たちに、硬組織の疾患だけでなく、いわゆる歯周組織の疾患が広がっているという実感を持っておりました。これは、やはり生活環境が大きく変わって子供たちの食生活も変化をしてきている、そういうことが原因だろうと思っております。  直近の歯科疾患実態調査といいましても二〇〇五年度でありますが、これによりますと、五歳から十四歳の子供においては何らかの歯周病の所見が見られる者が四三%に上るとされています。そして、十五歳から十九歳では五%の者が、これちょっと専門的になるんですけど、四ミリ以上の歯周ポケットを有する歯周炎を生じているとされています。歯周ポケットというのは、健全な歯周組織であればほとんど一ミリぐらいしか歯と歯周の間にすき間がないんですが、それが四ミリの深さになるというのはもう中等度に歯周炎が進行したという状況でありますが、既に十五歳から十九歳で五%の子供たちがそういう中等度の歯周炎に罹患しているというデータが出ています。

 広島大学の調査では、歯周病所見が見られる生徒の割合が歯科疾患実態調査における数字よりもはるかに大きく、実際には若年層における歯周疾患の状況が歯科疾患実態調査が示すよりも深刻なのではないかというデータが示されています。

 若年世代における歯周疾患の実態、また最近の傾向についてどのように認識をされておられますでしょうか。これは厚生労働省の方にお願い申し上げます。

○副大臣(辻泰弘君)

 若年層における歯周疾患の実態についての御質問をいただきました。

 一般に歯周疾患は中高年層に多く見られる疾患だと認識されているところでございますけれども、厚生労働省が六年ごとに実施しております歯科疾患実態調査によりますと、平成十七年の歯肉に所見のある者の割合は、十五歳から十九歳で六六%、二十から二十四歳で七六%となっておりまして、低年齢層からの罹患が認められるところでございます。また、平成十一年と平成十七年の調査結果を比較すると、いずれの年齢階層におきましても歯肉に所見のある者の割合はおおむね増加しているところでございます。

 このような現状を踏まえ、厚生労働省といたしましては、八〇二〇運動推進特別事業などを通じまして歯周疾患予防のための歯ブラシ指導等を進めているところでございまして、今後も国民の歯科保健の向上に努めていきたいと、このように考えているところでございます。

○石井みどり君

 ありがとうございます。

 そういう認識でおられるということは大変有り難いと思っておりますが、今お答えいただいたように、若年層における歯周疾患の多くは、今広がっていっているわけでありますが、多くは歯肉炎でありまして、そしてその歯肉炎から歯周炎に移行するということが様々なデータで出ております。ただ、歯周疾患あるいは歯周病はいわゆる自覚症状が乏しいんであります。痛みがなかったりとか、そして自覚症状が出たときには既に相当程度重度に進行しているということがありまして、そのために歯周疾患に関しましては予防のための保健活動、歯科保健活動が大変重要でありまして、それも若年期からの予防、そして早期発見、早期治療、そしてその後の自己管理ということが大変重要であると考えています。

 また近年は、これ以前は若年性歯周炎と呼ばれていたんですけど、アメリカの歯周病学会では侵襲性歯周疾患という言い方をしているんですが、これが非常に特異な歯周疾患でございます。これは若年世代にのみ多発して、しかもいわゆる第一大臼歯とか前歯部で限局して非常に高度に進行する歯周疾患でありまして、骨の破壊があったり、若年層、十代の高校生のような人たちであっても骨の破壊があるような歯周疾患がございます。こういうこともございますので、やはり早期からの予防が重要だろうというふうに考えています。

 この歯周疾患全体はもちろん各世代ごとの予防が大事だと思いますが、特に若年世代に対しても早期の予防、発見が特に重要であると考えておりますが、その辺り、厚生労働省としてはどういうふうにお考えでいらっしゃいますか。

○副大臣(辻泰弘君)

 委員から御専門のお立場から御提言をいただいたところでございますけれども、予防というものが非常に大事だと思っておりますので、御意見もしっかりと受け止めさせていただいて今後とも対応していきたいと、このように考えております。

○石井みどり君

 ありがとうございました。  そうしますと、やはり、早期発見と申しましたが、これは学校での集団健診、ここが非常に有効になるかと思います。現行の学校保健安全法の制度下では、学校歯科健康診断の結果に基づいて、学校長の名において齲蝕や歯周炎に対する治療勧告が行われていると理解しております。学校保健安全法上の就学支援制度の運用状況について具体的にお教えいただければと存じます。これは文科省の方へお願いします。

○副大臣(奥村展三君)

 石井先生から専門的なお話も聞かせていただいて、そしてまた現場で苦労されてきたことも聞かせていただきました。

 今仰せのとおり、学校保健安全法におきましては、いろいろとその分野において進めてきておりますが、現在、正直申し上げまして歯周病の問題については、齲歯に対して、虫歯に対してはいろいろあるんですけれども、歯周病等に対しましては今日までその要望等におこたえすることができなかったと思っております。

 特に、この学校保健安全法、先生も御承知のとおり昭和三十三年にでき上がった法律ですね。ですから、もう時代は変わっておりますし、今おっしゃったように、やっぱり八〇二〇運動等も歯科の先生方いつも言われるんですが、私の近所にも県の歯科医師会の会長がおいでになるんですが、いつもその八〇二〇運動のお話をなされるんですが、やっぱり小さいときからしっかりした、虫歯を予防したり、あるいは今の歯周病に対してもしっかり認識を持って教育をしていかないかぬぞということを御指導いただいているんですが、その点につきましても、今御指摘いただいたように、歯周病につきましても今後その学校保健安全法の中に取り入れていくように検討してまいりたいというように思っているところでございます。

○石井みどり君

 何か結論を先にお答えいただいたようなんですが、就学支援制度の運用状況をお尋ねしたんですが、これは通告が出ていないんでしょうか。──分かりました。

 ただ、もう結論をおっしゃっていただいたので、大変奥村副大臣、前向きな御答弁ちょうだいしたので、何かこれから質問するのがちょっと後先になるかと思いますが、今副大臣がおっしゃったように、学校保健安全法の施行令第八条に列挙される項目においては、齲歯は含まれるものの、歯周疾患は含まれておりません。ということは、現行法上は準要保護世帯の児童生徒については、仮に学校健診において歯周疾患が発見されても、援助の対象になることが法的に担保されていないという理解でよろしいんでしょうか。

○副大臣(奥村展三君)

 今の要保護家庭におきましては二分の一の補助をさせてもらっております。その中身につきましては、今御指摘をいただきましたように、歯周病に対してもそういうことをやっているのが現状でございます。

○石井みどり君 ちょっと済みません、もう一度ちょっと。何か今分かりにくかったんですけれども。済みません、もう一度、ごめんなさい、お答えください。

○副大臣(奥村展三君)

 要保護の児童生徒に対しましては二分の一の補助をしているところでございます。

○石井みどり君 準要保護の……

○副大臣(奥村展三君)

 あっ、準要保護。

○石井みどり君

 はい。要保護の児童生徒に対しては、保護世帯あるいは母子保健上の母子家庭とかは、これは補助があるんですが、準要保護の世帯の児童生徒については、これは市町村の教育委員会の判断になろうかと思いますので、援助の対象が法的に担保されているかどうかというところをちょっとお聞かせいただきたかったんです。

○副大臣(奥村展三君)

 失礼をいたしました。

 要保護につきましては全員にやっております。準要保護につきましては二分の一ということでやっております、現在。

○石井みどり君

 二分の一でよろしいんですか。三位一体改革で財源移譲して市町村へのあれになったんじゃなかったですか。二分の一でいいんならいいんですけど。

○副大臣(奥村展三君)

 国は二分の一です。

○石井みどり君

 そうですね。分かりました。

 残るところが、結局は、要は市町村の判断ということになるわけで、ですから、全て要保護世帯のように経済的な負担がないというわけではないんですね。そこを確認をしたかったんです。ありがとうございます。

 要保護世帯というのは、さっき申し上げましたように、生活保護の申請とか、あるいは一人親家庭というのは母子保健法によって原則として医療費の自己負担はないというふうに思っておりますが、他方、今二分の一であるところの地方自治体の権限のところでありますが、ここは独自に地方自治体が資格要件を定めておりまして、これが準要保護世帯ですので、要保護に準ずる程度の経済困窮があるにもかかわらず、非常にそこのところのばらつきがございます、市町村によって。

 それによって、学校健診では、歯肉に所見がある、歯肉炎であるという、こちらとしては健診に出向いた学校歯科医は指摘をするわけですね。そうすると、必ず学校からは治療の勧告というか事後措置というのが出ます。そうしたときに、自らが、検査、治療に自己負担が出てくるわけですね。十分な要保護世帯のような経済的な補助がないわけですから、そこが私は問題だというふうに思っています。

 生活保護あるいは一人親世帯に準じる程度困窮している準要保護世帯の児童生徒が同様に援助を受けられないのは、私は明らかに不均衡だと思っておりますが、いかがお考えでしょうか。

○副大臣(奥村展三君)

 確かに、地方自治体におきましてアンバランスがあるというのは事実です。これは、先生も御承知のとおり、平成十七年度で国の補助の廃止がなされております。そして、税源移譲あるいは地方財源措置が行われてきたんですが、御指摘いただいたように、地方の公共団体で格差があるというのは事実でございます。

 ここらにつきましても、要保護の対象になるような流れをつくれるように我々も今後努力をしていきたいというように思っておりますが、先ほど御答弁申し上げましたように、二分の一が国が持たせていただいて、そしてあとの二分の一が自治体ということでございます。これは要保護の場合でございますが、準要保護につきましても、自治体が二分の一、そして自己負担が二分の一と、今御指摘いただいたようなことでございます。できるだけそういうものに準ずるような流れになるように今後努力をしていきたいというふうに思っております。

○石井みどり君

 学校保健安全法施行規則第三条第九号において、歯周疾患は健康診断の際の検査項目に含まれております。ですから、学校歯科医は学校健診の際に所見があれば必ずそれはきちんと記入するわけですね。にもかかわらず、この補助の対象から外れている、いわゆる学校病の指定から外れているというのは、これは法的にそごを来しているんではないんでしょうか。検査でそこを記入しなければいけないにもかかわらず、学校病の指定がないわけでありますね。

 しかも、冒頭、辻副大臣からお答えいただいたように、いわゆる歯周の疾患が低年齢から今増加の傾向にあります。そして、年齢を経るに従ってそれが更に増加をしていく傾向にあると。そういう状況において、ここの学校病の指定に歯周疾患が入っていないというのは、これは非常に法的なそごがあるんではないかと思うんですが、いかがお考えでしょうか。

○副大臣(奥村展三君)

 確かに、今御指摘をいただきましたように、学校保健安全法の施行規則の中の三条にございます。これには齲歯とそしてまた歯周病疾患ということは入っているわけでありますが、一方、今申されましたように、六項目は入っておるんですが、齲歯は入っておりますけれども、歯周病は入っておりません。

 これを御質問いただくということで私も調べてみましたら、昭和三十年代から変わっていないわけですね。ですから、やはりアトピー性の皮膚病とか、いろいろなものが時代が変わっています。歯周炎も、歯科医の先生方にお聞きすると、いろんな家庭の事情だとか、食生活が変わっているとか生活様式が変わっているということで、やっぱりそういう問題もしっかり受け止めるべきだということも御指摘をいただきましたので、是非学校病の中に、今六項目しかありませんが、そういう問題もしっかり今後とらまえて、御指摘いただいたこの歯周病につきましても検討してまいりたいというように考えております。

○石井みどり君

 今の御答弁は、この見直しを図るというふうに受け止めてよろしいんでしょうか。指定の見直しを図る、学校安全法施行令第八条のところ、法の第二十四条で定める疾病がさっきおっしゃった六項目あると。しかし、時代の変化、そして食生活の変化、子供たちを取り巻く環境の変化によって疾病が変わってきている、口腔環境の疾病も変わってきているわけですね。そこをとらまえて見直すというふうに受け止めてよろしいんでしょうか。

○副大臣(奥村展三君)

 検討させていただきたいと思うと答弁をさせていただきましたが、私といたしましてはしっかりと見直していきたいというふうに思っております。

○石井みどり君

 前向きな御答弁、ありがとうございました。

 私の方は文科省に対する御質問は以上でございますが、この後は厚生労働省に。

○委員長(小林正夫君)

 奥村副大臣、御退席、結構です。

○石井みどり君

 ありがとうございました。

 続いて、今後は厚生労働省の方にお答えいただきたいと思うんですが、早いもので、国会へ来させていただいて五年目に入りました。もう残る任期があと一年八か月ということでございまして、思い起こせば四年前、初めて当選して、十月に初めてこの厚生労働委員会で質問させていただいたんです。そのときに、実はその前年に診療報酬の改定がございまして、大変厳しい改定を歯科は受けたわけであります。マイナス一・五%という、まさにその前年に不祥事がございまして、懲罰改定ともいうべき非常に厳しい改定を受けたのであります。そのことを私はこの厚生労働委員会で御質問させていただいたんですが、そのときのことをちょっと思い起こしながら、昨年、診療報酬改定がございました。それのデータが様々出てまいりましたので、やっとこの昨年の診療報酬改定について少しお伺いすることができるかというふうに思っております。

 診療報酬改定の前に、済みません、ちょっと通告した順番どおりいきます。ごめんなさい。順番変えようかと思ったんですが、済みません。

 実は、今も全国、土日を中心にして回っておりますが、十月に入って各地で、本当にもうどこと言わず、四国であろうと、中国地方であろうと、九州であろうと、東海、信越であろうと、東京であろうと、もうあちこちで大変多くの苦情といいますかクレームを先生方からちょうだいしました。それは何かと申しますと、医療提供体制推進事業というのがございます。その中に歯科保健医療対策事業の実施要綱に基づいて、在宅歯科診療設備整備事業というのがございます。これに関して、もう本当に、二桁の先生からもう大変な、厚生労働省のやり方が余りにもひどいということを言われておりますので、その辺の実態をちょっとお聞かせいただかないといけないと思っております。

 今申し上げました医療提供体制推進事業費補助金に基づく事業のうち、歯科保健医療対策事業実施要綱に基づいて実施される在宅歯科診療設備整備事業の趣旨、概要、またこれまでの実績についてお教えいただけますでしょうか。

○大臣政務官(藤田一枝君)

 事業の概要、そしてまた実施状況についてのお尋ねでございます。

 この事業は、歯の健康力推進歯科医師等養成講習会を受講された歯科医師の方々が所属する医療機関に対して在宅歯科医療に必要な機器等の設備の整備に必要な経費を補助する事業として、平成二十年度に創設されたものでございます。

 この間の実施状況といたしましては、平成二十年度は四県、二十一年度は二十二都道府県、そして二十二年度は二十八都道府県、今年度は二十七都道府県に交付を予定をいたしているところでございます。

○石井みどり君

 今の御回答ですと、この在宅歯科診療設備整備事業による補助金の交付というのは、その歯の健康力推進歯科医師等養成講習会を、これを受講すること、受講して修了するということが条件になっているというふうに理解しましたが、それでよろしいんでしょうね。

○大臣政務官(藤田一枝君)

 そういう形になっております。

○石井みどり君

 この講習会のちょっと概要をお教えいただけますでしょうか。

○大臣政務官(藤田一枝君)

 主な講習内容といたしましては、口腔ケアと口腔機能の維持向上、また口腔と全身の関係について、あるいは在宅歯科医療に関する全身管理について、そして歯科治療時の救急処置と救急蘇生法、そのほかには医科歯科連携、こういったことについての内容となっております。

○石井みどり君

 何日間にわたる講習なんでしょうか。

○大臣政務官(藤田一枝君)

 五日間でございます。

○石井みどり君

 この講習会、五日間、開業医が、勤務医であればまだしも、あるいは親子、夫婦でされていれば余裕があるかと思いますが、一人で診療所を開設して運営をしている開業医が五日間休んで受ける講習会ですね。これは歯科衛生士も受講できるとなっておりますが。

 そして、この講習会を受けました、そしてその後、どういうふうにこの補助金の申請をしていくんでしょうか。

○大臣政務官(藤田一枝君)

 補助金の流れにつきましては、補助の対象である歯科医療機関が都道府県の方に事業計画を提出をし、そして都道府県において個々の事業計画を審査した後、厚生労働省にその書類を提出していただきます。そして、厚生労働省が更に事業計画を審査をさせていただいて、予算額の範囲内で採択することで、各歯科医療機関に補助金を活用していただくという形で交付をさせていただいているところでございます。

○石井みどり君

 その補助金の割合をお教えください。

○大臣政務官(藤田一枝君)

 国、都道府県、そしてまた病院・診療所開設者、それぞれ三分の一という形になっております。

○石井みどり君

 先ほど申し上げました、今全国回っていて、本当に多くの先生から、厚生労働省にだまされた、詐欺に遭ったと、こういうことをお聞かせいただいているんですね。  これは、例えば昨年この講習会を受けられた方が何名おられるか、把握されていますでしょうか。

○大臣政務官(藤田一枝君)

 詳細はあれですので、大体五百名というふうに把握をしております。

○石井みどり君

 この講習会、日本歯科医師会に委託をされて、そして日本歯科医師会が全国各地、ブロックで講習しているので、昨年は五百十六名が受講しております。この方々が、今年度、補助金の申請をするということになっているんですね。ですから、昨年、診療所を五日間休んでこれを受講されている。

 ところが、この養成講習会を修了した先生方が、今回、補助金の内示がとんでもない内示が来たと。例えば、これあっちこっちから、もう本当に、ヒアリングしたらもうあっちこっちから、ひどいところはゼロ%とか、一番ひどいところが、今回は補助金の話はないと答えた県もあるんですね。

 東京都の福祉保健局から来た内示ですと、補助率一二・九八%だというんですね。ある先生は、申請を出された方は、様々、御自分の診療の設備の状況によって、例えばもう既に二十年ぐらい訪問診療しているから、この事業を利用して今度はデジタルのポータブルのレントゲンを用意しようとか、あるいは、もうそういうものも持っているから超音波のスケーラーを用意しようとか、ちょっと専門的な話になって恐縮なんですが、その金額も、いわゆる上限のところまでじゃなく、様々あるんですね。全てそれが、本来なら三分の二が補助として出て、残り三分の一を自己負担であったと、そういう認識で皆さんは講習を受けた、にもかかわらず、一二・九八%というのが東京の方は出ているんですね。  これ、はっきり申し上げますが、詐欺ですよ。厚生労働省、こういうことをやっていいんですか。大臣。

○国務大臣(小宮山洋子君)

 石井委員のおっしゃることはもっともな部分がかなりあると私も認識をいたします。  というのは、この在宅歯科診療設備整備事業、これは、おっしゃったように、ポータブル歯科診療機器などの整備に対する支援を行う事業ですけれども、先ほどからるる御説明いただいたように、講習を受けてこれを申請された方が、予算額をかなり上回る申請があったということで、この設備整備事業は、今年度五億二千万円を用意していたところ、四十億という、八倍近い申請がございました。

 ですから、私も、おっしゃるように、これからの歯科の在宅診療というのは大変健康の面で重要だと思っておりますので、また予算額をしっかり確保しないといけないということは事務方の方に指示をしておりますが、今年はやはりその枠の中で、医療提供体制推進事業費補助金、これは予算額の中でというふうになっておりますので、このうち設備整備事業だけではなくて、この補助金について都道府県の判断で、それ以外の救急医療関係、看護職員確保関係など各事業間で融通できる仕組みにしているというのが現状でございまして、御指摘はもっともな点がございますので、何とかその御希望にこたえられるように、予算獲得にもこれから努めてまいりますし、中での融通などでできる限りのことはさせていただきたいと思っております。

○石井みどり君

 大臣から、とても前向きな優しい、温かい御答弁ちょうだいしたんですが、前提がちょっと違うと思うんですね。

 東京都から来ているこの通知は、さて、この度、国の事業の見直しにより、この事業費、この医療提供体制推進事業費は大幅に減額され、設備整備に関する統合補助金は事業計画額の約一三%との国の内示がありましたと。

 説明としては、申請が多かったから、その枠を超えたからじゃなくて、震災があったりいろんなことで、要は予算を減額するから九割カットだということを、各県、都道府県にそういう通知が厚生労働省から来たというのが、これが歯科医師の先生方が各県から聞いている話なんですね。申請が多かったからじゃないんです。震災があってお金が足らないから、だから九割カットなんだと。五日間休んで受けたけど、受けないとこの補助金を申請できないというので皆さん熱心に訪問診療をしようとしてそれで受けたにもかかわらず、九割カットだと。

 こういう書き方なんですよ。このことに伴い、平成二十三年度におきましては、例年の取扱いとは異なり、内示予定額をお示しした上で事業を実施する意向の有無について再度お伺いすると。お金が少ないから、取り下げてもいいんですよ、あるいは三百万を予定していたのをもっと安いものでやりなさいよといって、何度もこれ聞いているんですね。

 まさに詐欺ですよ。九割カットだというのは東京だけじゃない、各県、私がヒアリングしたところは、国から九割カットになったという説明を聞いているんですね。どっちが本当なんですか。

○国務大臣(小宮山洋子君) 厚生労働省の方から、この医療提供体制推進事業費補助金の交付についてということで

、厚生労働省の医政局医療経理室長から出している通知というのは、先ほど私が御説明したように、今年度においては補助所要額が予算額を超過していることから、交付申請に当たっては、必要に応じて、内示額の合計を上限として個々の対策事業間で融通して申請することも可能とするので、事業計画の見直しに際し勘案していただくようお願いをするというこの一通のみというふうに聞いておりますので、私が答弁をしたとおりだというふうに思っております。

○石井みどり君

 そうですか。私が聞いたところは、補助金の九割カットというのが、そして県によっては、大変温かい県がございまして、今年、県の歯科保健条例が成立したので、国からは九割カットと言われたけれども、それだと講習受けられた先生方に気の毒だから、県が自分のところの予算で三分の二まで見ましょうという温かい県が一県だけありました。私も随分あちこちヒアリングして聞いたんですけれども、押しなべて国が九割カットだと。申請額が多いからじゃなくて、今回は震災関連で予算が減額されたということを皆さんお答えになっているんですけれども、真相はやぶの中でしょうか。

○国務大臣(小宮山洋子君)

 そんなことはございませんで、先ほどから私が答弁をしているのが正しいものでございますので、もしその辺りいろいろ連携のそごがあれば、そこはしっかりと徹底をして正しい情報を都道府県にもお伝えをするようにしたいと思います。

○石井みどり君

 こんなことがあると、今厚生労働省は在宅医療を大変推進されています、地域包括ケアとか。それに対して、やはり訪問に行くということは、自分の外来を休んで行くわけですね。余りお金のことは申したくないんですが、診療所を休んで、五日間休んで行ったら、そのお金でこんな機器は買えるんですよ、はっきり言って。それを詐欺みたいなことをするから怒り狂って全国の先生方から私のところへクレームが来るんですね。厚生労働省をただしてくれと。

 これは、今おっしゃったように、厚生労働省の方も調査をしてお答えいただけますでしょうか。今ここでやっても水掛け論になりますので。

○国務大臣(小宮山洋子君)

 それは、御指摘のような点はしっかり調査をさせていただきたいと思っています。

 ただ、私が答弁をしたとおり、予算額が今回足りなかったと、それで、医療提供体制推進事業費補助金全体は二百五十九億ありますので、先ほど申したように、ほかの事業間で融通することは可能ですというお知らせを出させていただいています。

 最初に御答弁をしたとおり、これから在宅医療が必要なことは私どもも重々承知をしておりますので、予算の獲得を含めてしっかりと対応ができるように努力をしていきたいというふうに思っております。

○石井みどり君

 では、大臣のお言葉を信じまして、是非御努力をいただく、そしてまた調査をしたことを御報告をいただきたいと思います。決して大臣を困らせようと思って言っているわけではございません。在宅医療を推進したいという思いから言っているわけでありますので、そこはよろしくお願い申し上げたいと思います。

 先ほど申し上げました診療報酬改定、昨年の診療報酬改定に関してちょっとお聞きをしたいと思います。

 四年前に、舛添厚生労働大臣でした、私はそのときに、さっきちょっと申し上げた懲罰改定のような平成十八年の診療報酬改定、このことをただしましたが、そのときに、保険局長の、水田保険局長だったと思いますが、が、診療報酬改定後の改定率と医療費の、医療費動向の評価については御答弁いただいたんですね、そのとき保険局長から。その考え方をちょっと御確認をしたいと思います。

 そのとき、医療費の総額と改定率を比較するのではなく、医療費総額を一日当たり医療費と受診延べ日数に分解して考えるんだと。そして、この一日当たりの医療費の伸びと改定率を比較するのが妥当であるという考え方をそのときお示しをされたんですが、この考え方にお変わりはないでしょうか。

○政府参考人(外口崇君)

 御指摘のように、一日当たり医療費で検証する方が一番実態に合っていると思っております。

○石井みどり君

 そのときに、また十一月に再度私、御質問したんですね。非常に歯科の医療というのは特殊性があって、いわゆる硬組織というのは一旦欠損すると自然再生できないから代替のもので治療していくわけで、補綴していくわけですね。そのときに、今金属を使っているわけです。この歯科用金属の価格の変動によって大きく影響を受けるわけですが、そのときに歯科用貴金属の告示価格の改定による歯科医療費への影響についてどう考えているのかということも再度四年前に伺ったんですね。

 昨年の診療報酬改定、これのときの一日当たりの医療費の伸びと、それと金属の価格による影響等、どういうふうに分析をされているのか、お聞かせいただきたいと思います。

○政府参考人(外口崇君)

 前回の診療報酬改定の影響でございますけれども、まず診療報酬改定率の方は、これが技術料本体に当たるわけですけれども、これが二・〇九%でございます。その当初の歯科材料料の引下げは、これはマイナ〇・〇八%と推計しておりましたけれども、それを検証する今御指摘だと思いますけれども、歯科用貴金属の告示価格は、これは御案内のように二十一年四月が六百三十八円、金銀パラジウム合金ですけれども、パーグラム、それが二十二年四月が六百十九円、二十二年十月が八百二円となっております。

 この影響を加味する必要がございますので、それの影響を見ますと、二十二年四月から九月は約マイナス〇・一%の影響、二十二年十月から二十三年三月がプラス〇・九%の影響。したがいまして、二十二年度の影響ということにすると約〇・四%の影響があるというふうに分析しております。

○石井みどり君

 そうすると、一日当たりの医療費の率は幾らとお考えですか。

○政府参考人(外口崇君)

 二十二年度改定で見れば、これはもちろんある程度誤差はあるかとは思いますけれども、この二・〇九と別の数字として〇・四%が必要だと、そういう数値になると思います。

○石井みどり君

 それは金属の、今おっしゃったあれでしょう。じゃなくて、一日当たりの医療費です。水田さんはあのとき、一日当たり医療費と受診延べ日数に分解するんだよとおっしゃったんですね。この二・〇九を分解されたんじゃないんですか。

○政府参考人(外口崇君)

 一日当たり歯科医療費がその伸び率の近似値になっているわけでございます。それで、一日当たり歯科医療費で見れば、診療報酬改定のときの本体の改定率が二・〇九%でしたから、それがそのまま想定されるわけですけれども、先ほど〇・四%と申し上げましたので、これを別途加えた数字が一日当たり歯科医療費の伸びとして出てくると。

 ただ、その場合に、計算するときに、今までの、例えば二十一年度の伸びも勘案する必要がありますので、二十二年度を考えるときには。それを、差引きを考える必要がありますので、先ほど御指摘の一日当たり歯科医療費の、こちらの方で検証しますと、一日当たり歯科医療費は、二十一年度が対前年度比でマイナ〇・三%、二十二年度がプラス一・八%となっておりますので、二十二年度改定による影響は約二・一%の伸びとなっているわけでございますが、今申し上げましたような貴金属材料費の影響が二十二年度は〇・四%あるわけでございますから、その分は下回っていると、そういう分析になると思います。

○石井みどり君

 済みません、メディアスのデータですと、一日当たり医療費の伸び率は一・八というふうになっているんですが、今お答えいただいた数字とはちょっと違うんですけれども、どっちが本当なんですか。

○政府参考人(外口崇君)

 二十二年度のメディアスの一日当たり歯科医療費の伸び率はプラス一・八%、今御指摘のとおりでございます。

 ただ、改定の影響率を見るときには、その二十一年度の伸びがどうだったかということも加えて判断しておりますので、それを加えると二・一%になるということでございます。だから、二十二年度単年度だけでは一・八%ということでございます。

○石井みどり君 そうですか。  私どもは、二十二年度の伸び率が一・八%あったというふうに思っておりましたので、そうすると、改定と関係のない、いわゆる金属の、このものですね、それが今おっしゃった〇・四ですね。とすれば、一日当たりの伸び率は私は一・四というふうに計算したんですが、じゃこれは間違いということですか。

○政府参考人(外口崇君)

 間違いじゃないと思います。恐らく二つのことを私が言っていて混乱してしまって申し訳ないと思うんですけれども、二十二年度の対前年度比はメディアスは一・八%なんです。その中には貴金属材料費の影響が、さっき言った〇・四%が入っていますので、それを引けば確かに一・四%なんですよね。失礼しました。一・八%から〇・四を引けば一・四%になるわけでございます。それは、その数字はそれでいいんです。

 ただ、改定の影響がどうかということを見るときには、その前の二十一年度がプラス傾向にあるときも、前年度がプラス傾向になるときもマイナス傾向になるときもありますので、そちらも差引きのときには判断上計算しているので、それでやると二・一になるわけですけれども、ただ、いずれにしても、先生御指摘の貴金属分の今回の変化が当初想定した歯科診療報酬の本体の改定率と比較すると、その貴金属分のを考慮すると、本体の改定率が最初想定したときよりも低いのではないかというその御指摘は事実でございます。

○石井みどり君

 二・一とします。そうすると、金属の影響というところを引きますと、じゃ一・七ですよね、実質ね。そうしますと、改定率としてちょうだいした数字は二・〇九%、この差が〇・三九あるわけですね。私が初めて国会へ来た翌年の診療報酬改定のときに、本当にやっと、やっとプラス改定をいただいたのが〇・四二%だったんですね。その改定率にも匹敵するぐらいの誤差が今回出ているんですね、昨年の診療報酬改定。

 今日資料をお出しするつもりだったんですが、出ていないですね。

 先般、中医協の医療経済実態調査が出ましたが、歯科は収益差額がとうとう百万を切ってしまったんですね。非常に、大変歯科の経済状況、厳しい状況が続いているんですが、更に厳しくなった。収支差額が百万を切ってしまいますと、やはり安全な、そしてきちんとした医療管理ができるような、そういう設備投資の内部留保も厳しいというぐらいの状況なんですね。

 この二十年の改定率に匹敵するぐらいの乖離、数字の差があった。そこは何が原因とお考えですか。

○政府参考人(外口崇君)

 改定率を設定するときは、社会医療診療行為別調査、これを基にしております。この場合、単月の抽出調査でありますので、どうしても統計上一定程度の誤差が出てしまうという、これが多分一番の原因だと思います。そのほかには、診療報酬改定後の診療行動の変化、これもあると思いますけれども、大きいものは社会医療診療行為別調査、これ、抽出が七十分の一ぐらいになりますので、標準誤差が歯科の場合だと二%ぐらい出てしまうわけですね。それが多分一番の原因じゃないかと思っております。

 ちなみに、二十年度は、この一つ前の改定ですけれども、逆に上ぶれをしておりまして、やはりある程度の誤差が出てしまうのは、我々できるだけ少なくしようと努めておるんですけれども、結果として大変迷惑を掛けているのは申し訳ないと思っています。今後、電子レセプトとかそういったものが取れるようになってくると、もっと精緻なデータが取れるとは思っております。

○石井みどり君

 誤差が出て当たり前だなんて、そんなことはゆめゆめおっしゃっていただきたくないんですね。さっき申し上げたように、二十年のときの改定率に匹敵するぐらいの推計誤差が出ているんですね、この誤差が出ているんですね。これ、大変大きいんですね。

 今、本当に日本の歯科医療、もうもたない。私、四年前も申し上げましたけど、更に疲弊してきているんですね。このことを十分重く受け止めていただいて、簡単に考えないでいただきたい。皆さんは非常に賢くて、この治療行為を一つやったらどれぐらい、何億回になるから幾らだって緻密な計算をして出されているはずなんですね。それがそんな大ざっぱな、推計ミスが出るなんて、そんな答弁では私は納得いたしません。

 時間が来ましたので、またこのことは次回でも聞かせていただこうと思います。

 ありがとうございました。


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Last-modified: 2012-01-23 (月) 16:59:30 (1979d)